大阪・コンビニ土下座恐喝事件の鍵を握る女2人が逮捕された。大阪府警茨木署は11日、茨木市内のコンビニ店の店長やオーナーに因縁をつけてたばこを脅し取った恐喝の疑いで、新たに府内のアルバイトの女(39)と、その娘の10代の少女を逮捕した。

 事件の経緯は――。すでに逮捕されている無職の中村剛容疑者(39)と会社員の野仲史晃容疑者(46)の知人らが同店とトラブルになり「若い衆が店に車を突っ込むと言うとんぞ」など罵声を浴びせ謝罪を要求。“誠意”と称してたばこ6カートン(2万6700円相当)を脅し取った。また、その際に店長らが土下座している映像を撮影して動画サイトに投稿。瞬く間に大騒ぎになった。

 捜査関係者によると、女と娘は11日午前11時25分に「身辺整理と心の準備ができたから」という理由でそろって茨木署に出頭。

 ただ、女は「私自身は店長から謝ってもらえばよかった。何かを脅し取ろうとは思っていなかった」と容疑について否認。娘も中村容疑者らがたばこを「1人1カートンな」と要求した際に「4人いるから4カートンでいいんちゃうん」と言っただけで、6カートンを脅し取ろうとは思っていなかったと苦しい主張をしているという。これには「素人やから小さい隙間でもあるなら逃げたいと思っていると思う。今後の捜査でどう変わるか」と捜査関係者はあきれている。

 また、野仲容疑者の勤務していた会社も頭を抱えている。ネット上ではさまざまな臆測が流れており、事実確認の電話が止まらないという。「うちの会社が暴力団とつながっているとネットで出ているが、これは間違っている」と同社の社員は困惑しながら説明。勤務態度については「問題なかったです」と話したが、人柄については「答えられる人間がいない」とした。

 動画を撮影したのは娘で撮影した理由は分かっていない。なぜ、自らの首を絞める動画を投稿したのかも今後の調べで解明されそうだ。