ハイスコアガール連載再開へ スクエアとSNKが和解 社会的ブームと著作権、難しい境界線


問題は「引用かどうか」ではなかった事を看破できなかった法曹界

 

人気漫画に「法律違反の疑いがある」として、出版社が家宅捜索を受ける事件があった。その漫画は、アニメ化も決まり、累計110万部を売り上げていた「ハイスコアガール」だ。90年代のゲームセンターを舞台に少年少女の青春群像を描いたこの作品が、他社のゲームを無断で描いており、著作権法違反の疑いがあるというのだ。漫画家ら計16人が書類送検。民事訴訟も12月2日からスタートする。

漫画内の表現が著作権侵害かをめぐって、裁判に発展した前代未聞の事件だが、著作権問題に詳しい専門家からは「裁判の展開によっては、クールジャパンを牽引してきた二次創作文化に大打撃がある」と危惧する声も出ている。ハイスコアガール事件の詳しい経緯と、日本のアニメ・漫画文化に与える影響を探ってみた。

 

via: 「ハイスコアガール」は著作権侵害? 福井健策弁護士は二次創作への影響を懸念

 

ハイスコアガールで刑事事件化してびっくりしたけど、ようやく和解と連載再開の見通しになったようで。

 

あの事件で弁護士が色々コメントしてたけどあれが引用かどうかで判断するってのも随分ナンセンスな話で、この内側の問題で示唆されていたのって、近代の時代描写で社会現象を取り上げる際、社会現象の母体になった商業製品に権利が発生するのかというものだろう。

今後ああいう年代を描写する上で、たまごっちとか仮面ライダーとか、ウルトラマンを取り上げたりする際に権利関係で法務リスクが発生しかねないわけで。

 

時代描写で当時の生活を描く上で外せない描写があって、それは殆どの場合商業作品で、権利者がはっきりしている。

亀の子束子とか100円ライターもそうだろうし。

街場の看板や何かの賞をもらったような作品だって当然権利があるってことになる。

 

法曹界が踏み込んで考えるべきだったのは引用かどうかというより、引用かどうかという観念と類似していつつ実は無関係の時代描写に権利関係の問題が発生するのかというものだっただろう。

 

押切蓮介の該当作品は、何が著作権侵害か気になって買って読んでみたんだけど、当時の少年や若者の生活を想起する上で外せない描写をディティールまで踏み込んで描写したという印象だった。

つまり当時の日常としてゲーセンに入り浸る奴らを、フィクション抜きで描いたらああなるわけだ。

 

当然権利保持者が何かしら権利を主張するのがダメだとは思わないけど、その権利について限界点を示すべきだったという意味では和解はかえって惜しかったのかもしれない。

 

あれは著作権侵害という問題で訴えられてはいたものの、本質的にはライバル企業が自社の製品を時代描写に登場させて売っていたことに対しての問題提起だったわけで、商業的に対立する関係だった場合、そういう権利群に対してフィクションでモザイクをかけて利用しなきゃいけないのだろうかという相当に根深い物を抱えていたような気がする。

 

当時のゲーセンと子供の関係を描写する上で、スクエアエニックスの製品しか登場しないというのはものすごく不自然になるし、あの年代を生きた人々に対してのノスタルジー作品という観点で見た場合、作品名や描写を虚構にするのはやっぱり変だからだ。

 

実際は民事訴訟でも刑事裁判でもSNKの主張が通る可能性は著しく低かったわけだけど、それでも警察が腰を上げて検挙に動く程度には現在権利が認められている。

 

Cool Japanを推進するという国策と相反する、それは表現に対する制限に他ならないわけで、本件は和解した以上もう無理なわけだが、次の機会では踏み込んで枠組を示した方がいいだろう。

今後20年30年、日本のその手のコンテンツの主流は90年代の懐古描写になるのは確実なわけだから。

 

 

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ハイスコアガールは作品としてめっちゃオモシロイと思った。
一押しです。

 

 

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●『ハイスコアガール』の出版は継続へ

 スクウェア・エニックスとSNKプレイモアのあいだで生じていた『ハイスコアガール』に関する刑事及び民事の紛争について、2015年8月24日付けで両社間の和解が成立したことが明らかとなった。それによると、両社はそれぞれ訴訟を取り消し、スクウェア・エニックスは『ハイスコアガール』の出版及び販売を継続することになった。

 

via: 『ハイスコアガール』を巡っての紛争で、スクウェア・エニックスとSNKプレイモアとのあいだで和解が成立 – ファミ通.com

 

1.本件紛争の経緯
 SNKプレイモアは、本件出版物が同社の著作権を侵害しているとして、2014年5月26日付で、当社及びその役員・社員を大阪府警察に刑事告訴しました。これを受けて、当社は、2014 年10月8日付で、本件出版物がSNKプレイモアの著作権を侵害していないことの確認を求める債務不存在確認訴訟を大阪地方裁判所に提起し、さらに、これに対する反訴として、SNKプレイモアは、2015年3月16日付で、本件出版物の出版差し止めを求める著作権侵害行為差止請求訴訟を大阪地方裁判所に提起しました。
 このたび、両社及びSNKプレイモアの大株主であるLedo Millennium Co., Ltd.(以下「Ledo」)の間で、今後、各社のコンテンツを利用した新たな協業機会の創出を可能にするため、本件紛争を早期に解決すべきとの合意に至り、2015年8月24日付で両社間の和解が成立しました。なお、この和解に基づき、SNKプレイモアは、2015年8月24日付で上記刑事告訴についての告訴取消書を大阪地方検察庁に提出し、同庁に受理されました。
両社及びLedoは、新たな協業機会の創出を通じて、これからもファンの皆様のご期待に沿うコンテンツの開発・提供に邁進してまいります。

2.和解内容
(1)SNKプレイモアは、上記刑事告訴を取り消します。
(2)当社及びSNKプレイモアは、上記民事訴訟を各々取り下げます。
(3)当社は、本件出版物の出版及び販売を継続することができます。

via: 『ハイスコアガール』を巡っての紛争で、スクウェア・エニックスとSNKプレイモアとのあいだで和解が成立 – ファミ通.com

 

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コメント

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  • コメント (2)

    • 迦陵頻伽
    • 2015年 8月 26日

    和解できたからよかったものの こういう二次元系の企業、同業者同士で喧嘩ばかりしてるようではいつまでたっても、いや永遠に二次元は規制されて肩身の狭い業界であり続けるんだろうな

    • とらふぐ
    • 2015年 8月 26日

    日高小春関連の話だとサムライスピリッツなどが引用を超えてメインといってもいいほど書かれていたからSNKも思うところがあったのだろう。
    ただけなしてはいないし、SNKにとって良い宣伝になるんだからスルーしろと思ったな。
    読者としては嬉しい限り。はやく再開してくれよ。

顔面キムチレッドのネトウヨ達

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