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オモテナシJAPAN 中韓台豪、訪日外国人のお目当ては「観光」or「買い物」? 教養と文化失う日本人、観光は産業として成立するか

  1. 経済
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いろいろなところでお話をしているのですが、全国の国宝・重文建造物の修理・保存に対する国の予算は1年あたりわずか81億円です。これは全国での金額です。もう、信じられないですよね。でも業界以外の人でこの数字を知っている人はまず、いません。

via: お・も・て・な・しは日本人の自己満足か (2ページ目):日経ビジネスオンライン

 

例えば漆製品で、どう見ても10万円ぐらいの価値のものを、いやこれは伝統技術だからと100万円とか120万円で平気で売っていることがあります。最近まで呉服もそうでした。本来なら羽織袴はそれなりのスーツとほぼ同等の値段でできるはずです。反物の原価は数万円でしょう。でも、これは伝統技術です、いやこの黒はなかなか出ませんよとか言って、一式60万円とか100万円で売っているものがたくさんあります。当然、めったに売れないから単価を高くしないと売り手の生活が成り立たない。でも高いからさらに誰も買わなくなる。そういう悪循環が非常に多いです。

via: お・も・て・な・しは日本人の自己満足か (3ページ目):日経ビジネスオンライン

 

12月の半ばから今まで実は旅の空なんだけど、まぁー大陸や台湾、オーストラリアあたりからの観光客の多いことで、思う存分観光客の行動を観察した国内旅行になったとも言える旅行だな。

個人的には、昔はこつこつサービス業をやってお金をためていた中国人が、家族揃って楽しそうに旅行しているのを見て「おぉ~、がんばりの甲斐があったな、良かったね」と思うけど、行動を見ていて結構違和感があったりもする。

一部の白人観光客以外、多くの観光客は本当に観光をしに日本に来てるんだろうか、と。

 

日本は国土と歴史の関係から非常に高いポテンシャルを持った国で、誰もが魅力的に思ってくれるかもしれないコンテンツや風土を持っているながら、悲しいことに売り手の日本人側がそれを理解できてない。

反対に誰にも求められてないオモテナシなどというわけのわからないことを喚いて、コンテンツの良さを殺し、本当に人が見て珍しいものを圧殺してる気がする。

 

つまり、「観光」という目に見えないなにかを観にいくという筋から外れて、行楽とショッピングがメインになっているのが実情で、免税店が流行ってもひょっとしたらこの訪日外国人の増加は日本の文化をかえって衰退させる結果になるんじゃないか?

それはつまり、買い物客が増加しているだけだという正確な認知が出来ないままに、つまりは間違った算式と結果を正解だと思い込んだままこの道を歩むことを促進する材料になってしまう。

本当に記憶しておくべきことを忘れ去って免税とか格安、萌とアニメ、アダルトとギリギリアダルト、その他のどうでもいいことにリソースを空費していって、残すべき何かを残すことに失敗する惨事の温床が生まれることを意味してるからだ。

 

オモテナシの真意はなにか?

それは大して美味くもない高額寿司屋の夜郎自大な態度に含まれるものではないだろうし、なんの夢も感動もないような屁みたいなアニメにもない。

それを説明することや、訪問客に体感させることが出来る人が今どれほど居るんだろうか?

 

中国へ旅して、いつもがっかりするのは文化大革命以降の風潮を文化として紹介されることだし、逆に感動することといえば辺境の田舎の茶葉農家で安いながらの歓待を受けたりすることだ。

北米大陸で感動することといえば、野趣溢れる景色の中でコッフェルに入れたコーヒーとジャンクなサンドイッチを無骨にごちそうになったりする瞬間だし、ロンドンの街を歩いて目を奪われるのは、パリだってあんな陳列できやしないあの由緒正しい街並みの、歴史あるアーケードのロートアイアンの向こう側に並ぶなんとも言えない商品群だ。

ギャルソンのサービスだって東京がいくら背伸びしたってフランスのそれには勝てない。

 

中国の美術館でがっかりさせる一方、辺境の茶葉農家やカニ養殖場のおっさんたちはカニを育て茶葉を積むことに単純特化した様式美で旅行者を感動させた。

北米やロンドン、野趣と都市のどちらも相反する環境で生じる感動は、道端の草木に至るまでなにもかも知悉するほどそこを愛している住人の生み出した結晶とも言えるのではないのか。

 

オモテナシ日本のウィンドーの向こう側にそういったものは陳列されているんだろうか?

二人客以外の予約を受けない高額旅館に本当にオモテナシの精神はあるのか。

実に難しい気がする。

すし屋はどこにでもあって、すし職人を特別視することはあまりありません。まあ、中には握る米粒が毎回同じ数だとか、屁理屈を言う人はいますけど、30年ぐらい握ってれば当たり前だと思いますね。

via: お・も・て・な・しは日本人の自己満足か (3ページ目):日経ビジネスオンライン

 

そうした問題点をこの日経ビジネスの記事はバッサリ切って捨てているけど、本当に愛国だの歴史だの叫び始めたこの日本で、着物の柄の謂れを語れたり、歌舞伎の観劇でなるほどという解説ができたり、食通も唸る美味を紹介できるような奴が一体どれほど居るのかと。

寡黙にバカの一つ覚えで茶葉を積んだりカニを育てたり、あるいは古いだけがとりえの商店街の片隅で店をやってる商店主に実は日本人は負けてるんじゃないだろうか。

 

東京の高額寿司店で納得の行く食器で寿司を出している店にお目にかかったことがない。

どうせ、出入りの食器屋に適当に予算出してコーディネートさせたんじゃないか。

伝統だの様式美にこだわる割に、カウンターの木材が安っぽい。木曽ヒノキくらい手配できないのか?

 

一泊で10万円以上も取る旅館で、中国製の箱膳に何故か上等の漆塗りの食器、ちぐはぐに箸置きが500円もしない代物、窓枠がアルミというのはどういうことだ?

檜皮の屋根に虫が湧いてやしないか。

オモテナシのための従業員教育を施したはずなのに足袋がだらしなく着物は安っぽい。

 

そしてそれを恥ずかしいと思わない奴が観光だのオモテナシだの喚いた結果、歴史ある観光地は廃墟の巣窟になって、歴史ある社寺は施設の維持ですら風前の灯になった。

そして観光客は観光をやめて買い物客に変身した。

 

 

オモテナシ日本のオモテナシは見る奴が見たらズッコケに満ち溢れている。

それはひとつに日本人が教養と自分たちが育ってきた文化に対するリスペクトを失ってるからに他ならんのだろう。

昭和以降のどうでもいいことを叫ぶ奴が増えた一方、氏神と自分たちの町にありふれている姓氏の関係を語れるような奴はいなくなった。

 

建築と風土の関係を忘れたから伝統を喚く旅館にアルミサッシを使う神経に育ってしまう。

 

歴史ある日本だの日本は素晴らしいだの言う奴が、日本の高級食器メーカーの名を知っているか?

陶器の真贋や釉薬の良し悪しを見抜けるのか。

基本的な部分からやり直さないことには近未来人口減も相まって日本はすさまじい土人国家に転落するんだろう。

 

日経の記事、そして旅の空で現在進行形で目にしている光景は実に含蓄の深いものな気がする。

 

 

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グーグルが発達したおかげで安直に検索してきてコピペでドヤ顔をする奴は増えた。
インスタントなその場しのぎってオモテナシか?
そういうのを礼儀知らずの夜郎自大と言うんだよ。

 

 

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日中、日韓関係は今年、本格的な改善にはいたらなかったが、円安などを理由に中韓両国から日本を訪れる旅行者は増えている。日本外務省が来年1月から中国人へのビザ発給要件を緩和することもあり、さらに大勢の中国人観光客が日本に押し寄せそうだ。

東京・銀座の百貨店「松屋」では、免税対象が拡大した今年10月以降、2カ月間の免税品の売り上げが前年同期の約2倍。免税カウンター利用者の7割弱は中国人だ。広報担当者は「富裕層の中国人観光客は、高額な化粧品やブランドバッグなどを気っぷ良く購入する。時間をかけて吟味する日本人に比べ、購買意欲が旺盛」と言う。同店では受付や免税カウンターに中国語ができる店員を配置。中国で人気のミニブログサイトに公式アカウントを作り、情報発信している。

 12月に銀座の百貨店でブランドのバッグを購入した上海の女性弁護士(31)は「日本が好きかと言われると微妙だけど、日本での買い物は楽しい」と話した。

via: Yahoo!ニュース – 中韓の客増「外交とは別」 にぎわう銀座、円安で割安感 (朝日新聞デジタル)

 

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在日日本人
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在日日本人

>日本人側がそれを理解できてない。
この一言が、すべてを物語っていると思います。
「行楽とショッピングがメインになっている」のは当然で、テレビの旅番組見てたらわかるように、日本人も「観光」とは、旅館泊まって、メシ食って、お風呂入って、お土産物買う、文字通り「行楽とショッピング」がメインになってますから。

「日本の高級食器メーカーの名前を知っているか?」と聞かれて、すかさず「ノリタケ」と答え、トリビア程度に日本の古美術や文化財の話を出来る人って、極端なことを言えば「開運!なんでも鑑定団」を毎週欠かさず見てる人ぐらいですよ。
でも開運!なんでも鑑定団」はかなりマシな方で、お宝の伝来を始め、鑑賞や目利きのポイントなどこと細かく教えてくれます、視聴者もそれを楽しみで見ていますから。

古美術とか文化財とは違いますが、前に公的な施設で行われた石ノ森章太郎先生の原画展に行ったとき、原画の下に作品名と年代しか書いてなく、ろくなキャプションが付いてませんでした。
「ファンならこれぐらい知っているだろう」と思っているのかもしれませんが、ちゃんとした施設でやっている企画展なんだし、ぽっと出の漫画家じゃなく、日本の代表する人物なんだし、メインカルチャーでないサブカルチャーだからこそ、時代背景を含めた作品解説は必要だと思うんですけど、そうじゃないんですよね。

結局提供する側も、展示すればありがたがって見てもらえると思っていて、それは展示しているモノの価値が本当はわかっない、もしくは言わなくても勝手にわかってもらえることの裏返しであり、でもこれではせっかく足を運んで見に行っても、深く理解することはできないと思うんですよ。

先の旅番組じゃないけど、今の日本人はメシ食って買い物するような即物的なものに価値があり、「目に見えないなにかを観にいく」という抽象的なモノの価値が、もはやわからなくなってるんじゃないかとおもいます。

なんか長々と書いてすみません。
毎回思いますけど、もうちょっと文章がうまければと思います。

迦陵頻伽
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迦陵頻伽

ぐんだりさんはハイコンテクストカルチャーって言葉ご存知ですか?
http://matome.naver.jp/odai/2140920124497522001
←ご存知かとは思いますが簡単な説明見つけたんで張っておきます。
よく日本について語る際「同質性」という言葉は常について回りますが、それと日本の伝統文化が現代に抱える諸問題を演繹的に考えるということもできないではないのかと思います
同質的ならば推知の必要がある文化が発展する というならば、外向きの「オモテナシ」というくだらない建前が抱える誤謬というものに気付きそうなものですがなかなか日本国民は気づきそうにもありませんね
僕は日本のハイコンテクストカルチャーを誇りに思いますがそれらは必ずしも内と外の二元論じゃない土壌で醸成されてきたのにも
かかわらず(つまりアイン・ランドの水源のハワードロークのようにとはいかなくとも
一定のウチと自分のために必死で作りそれが同質的なコミュニティの中で評価されるという構造、そのひたむきな姿勢)
現代日本人の精神的退廃はそういった階層さえ崩壊させたようですね。なんでだろう?
残念ですがしかたないのかも。

在日日本人
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在日日本人

@gundari さん。
>大倉、香蘭、ナルミ
自分の知識も「開運!なんでも鑑定団」と何冊か読んだ中島誠之助先生の本だけですから、恥ずかしながら知りませんでした。それにしても大倉陶園、「使うユーザーが非常に限定される」って「皇室御用達」じゃないですか。この時点で十分限定されてますよ。

テレビや本で知識に仕入れた知識ですが、結局使う機会が「まったく」無く、お客さんの家に西洋磁器の絵皿が飾ってあって、その裏側を見てマイセンの印があったのを確認したりとか、母方の本家の法事に行ったとき、そこで使われた磁器の湯飲み茶碗が高級品であるここを言い当てたぐらいでした(持ってみると驚くほど軽く、薄いんですよね。聞いたらこの日のために、地元の老舗の百貨店で買い揃えたもので、一つ5000円もするとか)。
庶民階級じゃ本当の高級品なんかは身の回りには全然ありませんし、たとえあったとしても、見立てとか鑑賞方法とか知らなければ、その価値が分かりませんし。先ほどの湯飲み茶碗の話でも、唯見ただけでは分からず、手に持って初めて「分かった」訳ですし。しかも、「分かった」だけでなく「良さ」まで知るには、身近に無ければ分からないでしょうし。

ただ、庶民が知らないはしょうがないとしても、「観光」や「文化」でお金を貰おうと思っている人が、売り物のことを「知らない」または「興味ない」では、商売にならないですよね。だって、その「知っている」「興味ある」がその売り物の「源泉」ですから。