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稲は飯になった 東京発カタストロフィへの序章

  1. 経済
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覚悟の殉職なのでは

 

2026年2月28日、イスラエルとアメリカがイランへの第二波攻撃を開始した同日、ハメネイ師が死亡したという報が世界を駆け巡った。
メディアは暗殺と書いた。俺はそう読まない。
死にたくない人間は避難する。核保有国と事実上の戦争状態にある国家の最高指導者が、避難せずにテヘランに留まった理由を考えれば、答えは一つしかない。彼は死を選んだのだ。
ホメイニ師が打ち立てたイスラム共和国のレジームは、宗教指導者が政治的最高権威を兼ねるという構造を持つ。その地位は終身制だ。自らの意志では降りられない。そして彼は気がついていたはずだ。ホメイニ時代のイデオロギーを引きずったまま、AIが時間と距離の概念を破壊した現代世界と対峙し続けることの不可能性に。進歩を加速する世界の中で、自分たち為政者が時代遅れの遺物になっていることに。
死をもって国民の宗教的結束を固め、公職者のモラルハザードを牽制し、速やかな世代交代の道を開く。殉職という形を選んだ為政者の最後の政治的決断だと俺は見ている。
イランの次世代指導部は、ハメネイ師の死という宗教的殉教の衣を纏いながら、旧来のレジームから距離を置く正当性を手に入れた。歴史的な意味で、これはイランにとって転換点になりうる。

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しかし今日起きていることの本当の意味は、イランの国内政治にあるのではない。
この戦争が世界経済に与える衝撃の連鎖を読み解くことにある。
今から書くことは、イラン戦争単体の話ではない。この戦争が、既に内側から腐りかけていた世界経済の欺瞞を白日の下に晒す引き金になるという話だ。

稲は飯になった

まず日本国内の話をする。
世の中では資金供給が増えたと言われている。確かに数字の上ではそうだ。しかしその資金がどこに消えたかを追えば、話の性質が全く変わってくる。
住宅ローン、特に都心のマンションローンが急増した。
物件価格が異常な高騰を続けたのだから、融資総額が膨らむのは当然だ。
コロナ融資が中小企業に大量に流れた。
収益物件向け融資が、かぼちゃの馬車事件の直前まで野放図に実行された。
M&Aファンドが林立して、未公開株に片っ端から資金が変身していった。
これらに共通することが一つある。流動性が高い現金が、流動性が極めて低い固定資産や未公開株に変身したということだ。

田んぼに生えた稲を刈り取って米を炊いた。
飯を食った人間の腹の中に消えた米を取り戻そうとしても、それはもはや米でも稲でもない。
腹を裂いて取り出したところで、どろどろの液体にしかならない。元の形では絶対に戻らない。
稲が欲しければ次の種をまくのを待つしかない。つまり、完済した人間の金が戻ってくる満期まで待つしかないのだ。

今の日本の金融市場で起きていることは、まさにこの状態だ。コロナ融資の返済を貸しはがししようとしても自己破産でパーになる。
競売にかけたマンションは買い叩かれる。
低い利回りでフルローンを組んだ収益物件は、売ろうとしても買い手がつかない。どうやっても元の金額を耳そろえて準備するのは無理な相談だ。

M&Aファンドの実態についても触れておく。
銀行系ファンドが競って参入しているが、投資や企業育成に自信がない銀行員が真っ先にやる事業の中身は、相続税回避スキームの提供だ。手数料を抜きやすく、経営の難しさがない。
高齢化社会で需要が豊富にある。
これらは全て未公開株を介したスキームであるため、Exitまでキャッシュが出てこない構造になっている。巨額の資金が非流動性の商品に次々と固着化している。
これが日本の現状だ。

NASDAQの時限爆弾

アメリカに目を向ける。
俺にはずっと疑っていることがある。OpenAIとNVIDIAの関係についてだ。これは俺の仮説であることを先に断っておく。
OpenAIが受けている出資の総額と、各ベンダーへの数年分の支払い義務総額と人件費を大福帳方式で突き合わせた時に、つじつまが合うかどうかという問いから始まる。
複式簿記では100万円のものが5年償却なら各年度20万円しか可視化されない。
しかし大福帳方式で資金の出入りを一円単位で追えば、100万円が出て行ったことは誰の目にも明らかになる。
この手法でOpenAIの資金繰りを俯瞰した時に、事業会社として成立するキャッシュが回っているとは到底思えない。
Microsoftが巨額出資をしていてもなお、コンピューティングコストと人件費を賄うには足りない可能性が高い。

ではその不足分はどこから来るのか。

俺が疑っているのは、NVIDIAがベンダーファイナンスという形でOpenAIに製品を供与しながら、その不足キャッシュをBTCを媒介とした何らかのスキームで補填しているのではないかという点だ。
OpenAIの出資を受けたり、NVIDIAの株価と連動して上がりやすいBTCをフックに、例えばオプション取引や仕組債を証券会社に組成させて、インサイダーに近い形で利益を確保する仕組みがあるのではないか。
NVIDIAを単独犯と見ない理由がある。大手監査法人を相手に詐欺的スキームを隠し通すのは困難だ。
しかし非公開企業のOpenAIであれば、会計的検証が著しく難しい。つまりOpenAIが首謀者であり、NVIDIAは共犯あるいは共謀者として機能している可能性を疑っている。
これが事実として露呈した場合、NASDAQとSOX指数を先頭に巨額のクラッシュが起きる。
AIバブルの崩壊というより、AIバブルを支えていた資金調達スキームの崩壊だ。

東京発アジア通貨危機2.0

日本に戻る。
日経平均を7万円・8万円に上げるより、2.5万円に引き下げる方が構造的に容易だということは冷静になったら誰に目にも明らかだろう。
実際日本株がバブルの最高値3,8万円あまりをつけるのに高度成長期から何年かかったのだろうか。
それが崩壊する時間の方が遥かに短かったのは誰だって知っている。
これを座視する合理的な投資家はいない。

大規模な日本株の売り崩しが起きた場合、国力に見合わない通貨高が瞬間的に発生する。その高値をピークに通貨危機が訪れる。アジア通貨危機2.0は東京発信で起きる可能性があると俺は見ている。

1997年のアジア通貨危機はタイバーツの崩壊から始まった。今回の起点が東京になった場合、その波及速度と規模は比較にならない。

引き金はホルムズで引かれる

イラン戦争が3か月以上長期化した場合、物価の乱高下と流動性の棄損が大規模に発生する。
ホルムズ海峡の封鎖が現実になれば、原油価格は現在の80ドル台から130〜150ドル台に跳ね上がる。
エネルギーコストの上昇が製造業・輸送・化学セクターを直撃し、スタグフレーションが世界経済を覆う。

この大きな傷が、日本の非流動性資産への資金固着、OpenAIを巡る疑惑、NVIDIAの高値維持の虚構、これら欺瞞の全てを白日の下に晒すことになる一撃になる可能性は十分だろう。

コメ価格の高騰が既に示している。増刷した札はインフレという形で雲散霧消していく。畑の土やトルコのパスタ工場に消えた流動性は戻らない。
そしてバブル崩壊後の経済・市場低迷は湾岸戦争勃発が入り口だったのは歴史的事実なのである。
リーマンショックの前夜も、世の中は総合的に好景気とされていた。バルチック海運指数がピークアウトから高速で下落していった、大東建託のLBOディールが流れ、外資系がANAホテルをExitし始めた時に、何かが終わりかけていることは様々な点で予期できた。
今も同じ予兆が各所に散らばっている。
稲は飯になった。
次の種がまかれるのを待つ余裕が、この世界にあるかどうかが問題だ。

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