他人の事になった途端突然寛容になる見知らぬ人々
■「明日、学校に行きたくないあなたへ」
昨年8月18日に「不登校新聞」は、号外「緊急メッセージ 明日、学校に行きたくないあなたへ」を発した。その一部を以下に紹介して、この記事を閉じたいと思う。
明日、学校に行きたくないと思っているあなたへ、一つだけお願いがあります。「学校に行けない自分はもう死ぬしかない」と、自分で自分を追い詰めないでください。身も心もボロボロになるまで頑張り続けたあなたに必要なことは「休むこと」です。
誰かと比べる必要はありません。あなた自身がつらいと感じたら、無理して学校に行こうとせずに、まずは休んでください。学校から逃げることは恥ずかしいことではありません。
(略)
あなたのつらさを、あなたと一緒に考えてくれる大人がいることを、この号外を通じて知ってほしいのです。だから、もうこれ以上、あなたが一人でつらい気持ちを抱え込む必要はありません。
私たちはあなたに、生きていてほしいと願っています。
学校に行くのがつらければ、まずは休んでください。
via: 「逃げる」という選択肢 中学生の自殺 17年ぶりの年間100件超に向き合う(内田良) – 個人 – Yahoo!ニュース
Yahooで見かけた「いじめから逃げる」という記事と、「腐った大企業はやめろ」という東洋経済の記事。
未だに収まらないいじめの問題、どんどん腐っていく大企業という非常に現代的な問題の2つの記事を観察していて思うけど、何やっても自己責任の生きにくい世の中になったもんだ。
基本的に、いじめの被害者と腐っていく大企業の無力な従業員はいろんな点が一致している。
・どちらも人生のキャリア設計がかかっている
・状況に対して無力、主導権を握れていない
・気楽なことを言う奴の言うとおりにしてもお先真っ暗
・他に行く宛はない
この4点が主要な点になるんだろうか。
いじめから逃げた学生さんが将来非正規社員とかアルバイトになったとして、それで良いんだろうか。
よっぽど優れた能力を別口で持ってない場合、普通にそれなりの大学を出ても行く場がない今の日本、それしかないのは確定。
ハンデを背負ってない奴でもアゲインストの社会で、わざわざ決定的なハンデを背負わせるという重さを考えてないのがこの両者のアドバイスをする人々の特徴だろう。
故にこういう奴がどんだけ熱心に逃げろと喚いても当人たちは逃げない。
生活がかかっている当事者がそんな甘い話に耳を傾けるはずがない。
かえりみられない当事者の属性
転職できる人は、早く転職しなさい
シャープ、東芝、三菱自工などにお勤めの方へのアドバイスとして申し上げたいのは、「転職できる人は、早く転職しなさい」ということに尽きる。
例えば、三洋証券からの求職者で動き遅れた人は、採用が決まりそうになったところで山一證券が破綻し、「山一からも大量の人材が市場に出るから、様子を見よう」と採用企業側の態度が変化して気の毒だった。同業他社から見ると、一般論として山一の方が大手なので、優秀な人材が居るように見えたことは否めない。
当時の山一證券の人材にとって幸運だったのは、長銀よりも先に破綻して求職活動を行うことができたことだ。
via: 「腐った大企業からは、早く転職しなさい」 | 競馬好きエコノミストの市場深読み劇場 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
転職にしても、いじめにしてもそうなんだけど当事者の属性を一切無視しているのが「無責任な奴」の特徴だろう。
腐った大企業から、本当に他で役に立つ能力があるやつは腐る前に転職している。
それが社会的に顕在化するタイミングを見計らう能力を彼らは持っている。
いじめの被害者だって、逃げて他のいい学校に転校できる能力を持っていたらいじめられてないのは誰だって本当はわかってるはずだ。
そういうことが出来る飛び抜けて勉強ができるやつや運動ができるやつはいじめられない。
良くて凡庸、普通はそれ以下の人に対してこれらは無意味でむしろ有害なアドバイスだろう。
彼らが無能だったがゆえに会社は腐ったし、これといって目立つ何かを持てなかったから彼らはいじめられている。
そもそも論として、彼らがいじめから逃げることで、加害者を無罪放免する「悪への加担」をしている自覚はあるんだろうか。
逃げたっていじめた奴は面白さに味をしめてまた別なやつをいじめるのが関の山で、いじめの成功事例がストックされてどんどん過激ないじめをするようになるんじゃないか。
腐った会社を腐らせたやつを転職させたら、仮に彼らが納得する条件で転職できても、今度は転職先がまた腐る。
この手の甘い話は、加害者を増長させたり、無能な人を抱え込むリスクをそこら中にばらまいてる点でも相当有害といえる。
日本的な発想だなと思うけど、江戸の仇を長崎で討つことでは問題は解決しない。
あくまで発生した場所で起きた問題を解決することそのものが重要なわけだ。
わかりやすく言えば、福島第一原発の事故は福島第一原発でしか解決しない。
他の原発の安全対策を強化しても、依然として福島第一原発は放射性物質を撒き散らしている。
いじめも腐った企業も、当事者に必要なのは「大人になる事」
いじめにしても腐った大企業にしても、発生場所のガバナンスで欠落しているのは公平なジャッジだという一点に絞られる。
ごたごた理屈を抜かすまでもなく、悪い事したやつを処罰する・有能な奴に報奨を取らせる・ダメな奴は出て行ってもらう、この3原則を徹底していたらそういう状況になってない。
場所そのもののガバナンス回復のためにお茶を濁すことでやり過ごす悪癖を周りが圧力をかけて治させるべきだろう。
逃げろ・転職しろという声の根本的な問題点は、宿痾的な問題を一過性のスキャンダルとして捉えてしまっていることにある。
そして一過性であるという認識であるがゆえに無能社員といじめられっ子の抱えている問題を見過ごしている。
例えば会社を立ち直らせる方向に活躍できなかった社員や、とろくさかった故にいじめられた子が違う場所に行ってどんな成長があるんだろうか?
いじめの根本的解決で見過ごせないのは、最終的にいじめられっ子は自分自身で対処方法を見つけるより他に生き延びる方法はないという点にある。
例えば、いじめている奴を咎めて止めに入ったとして、そいつが帰り道で待ち構えていたり、目立たない方法でいじめることを止めることは出来ない。
会社を腐らせた人も同じような理由で同じような結果に直面する。(あるいは大企業とは比較にもならない職場まで転落するか。)
流石に人間性の根本的な変革まで他人が誘導することは出来ないだろう。
さしあたって他人が口を挟んで貸せる知恵といえば、おとなになって図太くなることだけだ。
いじめられっ子なら、出席日数だけでもクリアできるように、保健室登校をして学校を利用する方法を教えこむことだ。
この手の手法を突き詰めていけば、失うものを最小限にしたままいじめの苦悩をやり過ごすことだって出来るはず。
無論、そのための手続きに当事者も参加させるべきだろう。
いじめられない強い個体にはなれないかもしれないけど、利用できるものを何でも利用して失うものを最小限にする図太さだけは身につくはずだ。
腐った大企業社員だって、会社が倒れるまで居座って最後までしゃぶれるものをしゃぶりつくす図太さを身につけたら開眼するものもあるはずだ。
図太くなれば強くなる。
いじめられっ子で、こうした話題で取り上げられる子のもっとも大きなハンデは、世間体や法律を無視してでも自分を守ってくれる誰かが居ないことだ。
つまり、今後共いじめられっ子は自分一人で乾いた社会で生きていかなきゃいけない。
親兄弟がいじめられっ子をぶちのめしてくれることもなければ、いじめNPOの人がいじめっ子を追い詰めて何処かへ追い出すようなことをしてくれるわけでもないのだから。
腐った大企業の何の取り柄もない社員にしたって、口車に乗って転職を決意しても、せいぜい下請けの待遇が今の2段階下の企業の購買部にでも転職できれば御の字、ヘタしたら路上で警備員とかタクシーの運転手くらいしかすることがないだろう。
腐った大企業の社員も、いじめられっ子も抱えている問題はリスクからの逃避ではなく、最終的には個としてのサバイバル方法の確立だ。
心あたりがある人は雑誌で読めるような甘い話に乗ってはいけない。
打てる手を全て使って自分の居場所を守る覚悟がないとサバイバルは出来ない。
無責任な奴に耳を貸しても最終的にあなたはこうなる↓
つまり今より下がる。現状維持に苦心してる人が下がったところから立ち直って這い上がるのは、なおのこと容易ではない。
腐った大企業を見ている人は大企業、いじめから逃げろという人はいじめを観察しているのであって、実はあなたのことは眼中にない。
あなたのサバイバルで最も信頼できるパートナー、ちょっと無能でとろくさかったとしてもそれはあなた自身に他ならないってことを忘れてはいけない。
沸いてくるクソコメ、踊るクソリプ。年単位でつきまとうネットストーカー。
日本有数のネトウヨ・キチガイ・ネットトロルウォッチャーです。
主に経済・哲学・ライフハックを扱います。
コメント欄は日本有数の保守(ホモ)、ネトウヨ、ネットトロル博物館となっております。
義務教育で学び損なったらどこまで悲惨な人間に育つか?
子育て世代の貴重な見本がコメント欄に大量に所蔵されています。
顔が悪くてイジメられる私みたいなゴミクズはどうすればいいんですか?
@迦陵頻伽 さん
君は何歳かな?
それによって何をするかは結構変わると思う。
もし既に大人か、それに近い年齢なら25歳すぎるくらいまでは同性の友達と趣味に没頭して生きればいいと思う。
それ過ぎたら、男はそれでも色々言われるもんだけど、女は少々見た目が悪くても気にする人は減っていくから。
男女ともに大切なのは同性の友達やね、何歳になっても。
できたら釣りとか登山のアウトドアのほうが良いと思うけど、漫画でも良いだろうし、何か趣味を持って友達を増やそう。
それと、いじめられてるなという実感があるのなら。
一番大事な予防策は、ごめん・ありがとう・この間は助かった(とか面白かったとか)の3つの事を口ごもらずにはっきり相手に伝えるのが一番大事。
学歴社会、偏差値教育は詐欺ですな。
「戦えばうまくいく」なんてのも結局は無責任なアドバイスなんだし
そもそもの話、他人の人生を負う責任なんかないのだし
自己責任論もそうだけど、責任というのは日本人を縛るのに最適な言葉なんだね
いちいち命令しなくても勝手に責任感で他人の意思に隷属しちゃう
ブラックバイトなんてバイトの身分で会社の存続の責任まで負わされてるけど
あれも真面目お馬鹿さんの責任感を悪用してるからね
で、責任感が強すぎて不要な責任まで抱え込む奴から死ぬ
他人の借金押し付けられて必死に働いた挙句に自殺した奴がいた一方で
さんざん遊んで「返せないものは返さなくてもいい」と開き直って逃げたどうしようもない奴はまだ生きている
無責任って強いなと、呆れながらもほんの少し眩しかったりもする
ま、友人の縁は切ったけど