中東情勢のヤバさをはっきり炙りだす大事件が勃発
トルコからの報道によると、トルコ軍のF16戦闘機2機が24日、シリア国境付近で、トルコ領空を侵犯したとしてロシア軍のSU24戦闘爆撃機1機を撃墜した。操縦士ら2人はパラシュートで脱出したもようだが、安否は不明。ロシア軍機撃墜が正式に確認されれば、9月30日にアサド政権支援のため開始されたロシア軍によるシリア空爆で初めてとなる。
タス通信によると、ロシアのペスコフ大統領報道官は24日、撃墜について「深刻な事件だ」と述べた。一方で、両国関係悪化については慎重に言葉を選び評価を避けた。ロシア国防省は、撃墜機について「トルコ領空を侵犯していない」と主張。シリアのアサド政権への姿勢をめぐり対立してきたロシアとトルコの亀裂が一層深まり、両国関係が緊迫化する恐れもある。
トルコがロシア軍機を「戦闘機で」撃墜したと発表しているけど、紛争への発展を防止する含みをもたせた「地上からの攻撃による」というロシア政府の当初の発表を一蹴してる訳で、相当厳しい姿勢で臨んでいるトルコの考えが透けて見える発表。
民主主義の先進国トルコならではの実に踏み込んだ対応といえる。
戦闘機の撃墜は、トルコ以外の発表によると領空のぎりぎり外で行われたものらしく、最終的に紛争に発展しても構わないという宣言に等しい訳で、場合によっては戦争も辞さないという姿勢を銃弾で発表した。
プーチン大統領がそこまで踏み込むかはわからないけど、ISIS問題に絞り込んだ上でもあのあたりの情勢によそ者が関わってもろくな事にならないというわかりやすい証拠といえるんだろう。
トルコが問題視しているのは、米露の両国が表明しているISISに対抗しているクルド人勢力への支援で、実はこれは先月、相当強硬な姿勢で両国の大使を呼びつけて停止を要求していた。
その際の文句は「本当にそれをやるのなら必要な措置をためらわない」というもので、その第一回目の意思表明は戦闘機撃墜によって表明されたということなんだろう。
何回も繰り返し指摘しているけど、親日トルコ、エルトゥールルと念仏みたいにホモウヨが引き合いに出す笑顔の国トルコは、チベット・ウイグル問題が裸足で逃げ出すほどの民族問題を内包している。
オスマントルコからの脱却を目的に少数マイノリティーの主張を排除して、「トルコ人」という一体化を必要としたトルコは、赤子化教育を地で行くような政策を数多打ち出して、天然資源の真上に住んでいるクルド人は殊に民族的な抹殺を企図されてきた。
16の言語、更にそれ以上の民族的分類を持っているクルド人は、その他の宗教的マイノリティー以上に「大トルコ思想」に邪魔な存在だったからだ。
(そして他の国・地域でも同様に民族自決を訴えるクルド人は、それ以外のマジョリティーを占める民族に徹底的に嫌われてもいる。)
ISIS撲滅にクルド人を利用した場合、今までもテロとの戦いに苦しめられてきた多くの国々は、更に武装が先鋭化したテロにさらされる危険を押し付けられることになるし、天然ガスや多くの鉱床といった国の収益源の喪失すら可能性としてカウントするはめになる。
西側の殆どの国がISIS撲滅やアサドの妥当を標榜した場合、必ずクルド人を武力強化することを意味しているわけで、今後戦闘機撃墜という方向にかじを切ったトルコはそういった政策の根本的見直しをつきつけるだろう。
同時に、気軽な二枚舌を弄びながら人権や民族問題を論じている多くの日本人に重い問いかけを突きつけている。
それはパリのテロ事件の時も同様だったけど、ウイグル人のテロは民主化と賞賛されて、チベットの過激派が亡命ダライ・ラマの立場を更に悪くするものであるにもかかわらず同情すべきレジスタンスと称される一方で、中東ではテロとの戦いをお題目にしてクルド人を何度も見殺しにしてきているという歴史に対しての問いかけだ。
同時に中国のそういった民主化運動あるいはテロの摘発を糾弾する一方で、同じことをやっているトルコへの黙認に対しての非難でもあるし、中東のイスラム過激派に内心シンパシーを抱いてしまう民衆たちからの必然的な白眼視でもあるだろう。
どういう形でのアプローチにせよ、彼らにとって角が立たないアプローチは怪我人の救済と小児の保護しかない。
ザカート以外で関わらないほうが無難なんだけどな。
ウイグル人→正義 クルド人→正義 パリのテロリスト→民主主義への反逆者
ナチュラルにこう思う人って多いけど、中東の人がそれを聞いたらどう思うんだろうな?
しかもほんの少し前までクルド人正義って誰も言ってなかったよな。
そもそも正義のクルド人が親日正義のトルコと戦いだしたらどっち支援するのかと。
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予告通り具体化した「警告」 次は米軍への基地供与の撤回か?
【10月14日 AFP】トルコのアフメト・ダウトオール(Ahmet Davutoglu)首相は14日、シリアでイスラム過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)」と戦っているクルド人に対する、米国とロシアの軍事的・政治的な支援が「容認できない」として、米露両国に警告を発した。
先だってトルコは、米国とロシアの大使を呼び、シリア国内でISと戦うクルド人部隊への武器供与と支援について警告していた。
ダウトオール首相はテレビで放送されたコメントの中で、「われわれの立場は明確だ。その立場は米国とロシアに伝えた」と語り、「トルコが戦っているテロ組織とのいかなる協力も認めることはできない」と述べた。
トルコ外務省高官はAFPに対し、米国とロシアの大使を13日に外務省に呼び、シリア国内の主要クルド人組織である民主統一党(PYD)に対する「トルコの姿勢」を伝え、「必要な警告」を発したと語った。
トルコでは1984年以降、クルド人武装組織「クルド労働者党(Kurdistan Workers’ Party、PKK)」が反政府武装闘争を続けているが、トルコ政府はPYDをPKKのシリアにおける分派とみなしている。(c)AFP/Fulya OZERKAN
米軍関係者は現在、検討されている施策は戦略変更ではなく調整だと述べる。
「彼らを打倒する方法は一つしかない。地上軍だ」とある米軍関係者は述べ、「そして、そのためには二つの方法しかない。それは自分でやるか第三者に頼るかだ。つまり、シリアを侵略するか今やっていることを続けるかだ」と述べた。
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義務教育で学び損なったらどこまで悲惨な人間に育つか?
子育て世代の貴重な見本がコメント欄に大量に所蔵されています。
脱出したパイロットが殺されたみたいですね、映画のエネミーラインみたいに脱出とはいかなかったみたい…
アメリカはトルコ擁護の立場みたいですし多分実際にロシアは領空侵犯したんでしょうけど本当に撃ち落とすとは
@迦陵頻伽 さん
昨夜私が見た時点ではギリギリで侵犯してなかったみたいですよ。
微妙な線に飛んできたんでわかりやすいように意思を伝えたってことなんでしょう。