奨学金論争で気付かされた矛盾
●必死の訴えを「自己責任」で一蹴、心の傷をえぐるような言葉を…
大阪府堺市で生まれ育った織原さんは中学1年で母親を亡くし、父、兄との父子家庭になった。父親が突然会社を辞めることになり、そのほかさまざまな悪条件が重なって、中学の時は「とにかく目の前の一日を生きていくのに必死だった」という。
とても落ち着いて勉強できる環境じゃなかったんです。当然成績も良くなく、進学先も選べない。「底辺校」と言われる私立高校に入るしかなかった。そこは学力的に「底辺」というだけじゃなく、私と同じように経済的に困窮していたり、いじめで不登校になったり、いろんな理由で生きづらさを抱える子が集まっていた。私たち世代は幼い頃から自己責任論を刷り込まれていますから、みんな自分を責め、劣等感の塊でした。私も、自分が私立にしか行けなかったせいで、父に無理をさせているという負い目を感じていた。だけど、その学校の授業や出会った先生のおかげで、教育制度や社会にも大きな矛盾があることに気づいたんです。子供の貧困問題、公立と私立の学費格差、過当な学力競争……。決して自己責任だけでは片付けられない現実があることを知り、自分も生きていていいんだと自信が持てた。
via: 7年前、橋下徹に恫喝されたあの“女子高生”が声をあげた! 橋下が放った冷酷な言葉、そして今、大阪に起きていること|LITERA/リテラ 本と雑誌の知を再発見
先日までの大阪W選挙で、橋下市長の経歴から浮上していた奨学金や学費関係の論争。
奨学金は記事でも触れてこなかったもので、子供と話す機会がある人なんか「やっぱり出してやったほうが良いよな」と思いがちで、情緒的にゆるい方向に引っ張られやすい傾向がある。
それが人間らしさとして当たり前なんでしょうがないとしても、近頃度々俎上に上る学費論争というのはそろそろ日本人が直視しないといけない様々な矛盾や闇を突きつけている。
よく耳にするのが若者や新婚家庭の話題で、制度から彼らが見放されていると言われがちな現実、実際はどうなのかという問題。
後述する記載で明らかな見向きもされない社会の闇から比較したら、総体的には若者層に一応は政府もケアをしていると言っても良い(政府の現状の総力から相対的に比較して)んじゃないだろうか。
つまり、政府が高校無償化以上の教育支援をするべきかどうかとか、乳幼児の医療を(多くの自治体で無料か激安)これ以上どうせえというのかという話にもなるんだろう。
情緒抜きで言えば、自分の子供に医療費を一銭も掛けたくないなら産むなよとしか言いようが無いし、ただじゃないと教育を受けたくないというなら受けなきゃ良いだろという結論になるんじゃなかろうか。
情緒的に引っ張られやすいテーマであるゆえに触れてこなかった奨学金問題。
そろそろ受給者側の問題やそれ以前の国の環境にスポットライトを当てたほうが良いと判断している。
高かったら受ける気がない教育は受ける必要なし
冒頭の当時女子高生が橋下と会談した時の様子が↑の動画なんだけど、当時この会談をしてた子らの家庭の収入は軒並み430万以下だったらしい。
会談のテーマが「私立高校への助成減らさないで」だったそうだ。
(たしか維新の会が大阪の私立高校とかも無料化したと思ったけど記憶違いか?教育にはすごいまじめに取り組んでると思うけど。)
ところでこのリテラの記事に出てた子ってのは、家庭がちょっと大変な状況で「勉強どころではなく」公立に合格できるような状況でもなかったため私立高校に滑り込んだらしい。
でもこれって、大阪とか人口の多い都会だったからそれで済んだだけの話で、学校の絶対数が全然ないど田舎だったら、校長先生の親切で無理やり推薦でねじ込んだりしないかぎりは中卒になって終わりなんじゃ無いだろうか?
心情的には「そんな気の毒な子が居るんだったらケチケチするなよ」と思うものの、情緒的な要素を噛み殺してコメントしたら、年収430万で私立が無理なら百姓に嫁ぎなさい、だと思う。
同じような状況で中卒の土方になった奴は、昔の同級生にも普通に居た。
(松竹梅的な選択肢しかない田舎で、不幸と非行がマッチングした奴は他に行き場がなかった。)
そうなりたくなかったら金を払うしか無いというだけのことに、なぜ公共の支援が必要なんだろうか?
成績優秀だけど学校に行く余裕が無いとかそういう話じゃない。
「勉強より優先すべきことがあったので後回しにしました」と述べている奴の尻拭いに支援しろという話で、どうも奨学金の殆どの論争ってそこを直視してない気がする。
派遣社員は嫌だ、警備員なんかで働きたくない、百姓に嫁ぐのもいや、肉体労働は絶対無理。
そりゃわかるけど、だから一般人は受験に落第しないように頑張っているわけで。
イケダハヤトはなぜサラリーマンに嫌われる?共感の生物、賃労働者の実態 »
イケダハヤトはじめ、自由な人生を生きている人々を親でも殺されたかのように憎むサラリーマンたち。この感情の葛藤の源泉はどこにあるか分析する。
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皆が塾に行っているから私も行くというのと、努力して高等教育に挑戦したいというのを混同してやしないだろうか。
ひどいのになったら風俗に通いながら大学にしがみつく人も居るらしいけど、その程度のオツムで高等教育を有効活用できるわけがないって何故判断できないんだろうか?
身の丈不相応なブランド品を欲しがる子は援助交際一直線だ。根っこが同じだから悪い大人にしゃぶられる。
つまりこういう人達の主張を一言で要約すると、こうだ。
「(安ければ)教育を受けたい」
これを今の日本の状況で支援する必要があるのかそろそろ現実を考えなきゃいけないんじゃないだろうか?
就職するための肩書を買いたかったら自分の金で買えばいいし、公共の支援を期待するなら優秀さを証明するしか無いんじゃないか。
奨学金制度のダメな部分を糾弾する人より、体売って大学に通う人のほうがその点でなんぼかマシな気がする。
(むしろ教育関係で解決しなきゃいけないのは、看護師とか介護関係の高い学費だろう。してもらわないと困る仕事の資格取得に金がかかり過ぎている。)
そういう身の丈不相応な妄想の支援より優先度の高い悲惨な闇は日本中にはびこっている。
多分、日本の国力は「ついで」で大学に行きたい奴を遊ばせる余裕なんかないレベルまで既に転落している。
受けたい人が教育を受ける権利が絶対に必要だとしても、そのために必要なハードルを超えられなかった人がタダ乗りできる時代じゃなくなったことは理解しなきゃいけない。
沸いてくるクソコメ、踊るクソリプ。年単位でつきまとうネットストーカー。
日本有数のネトウヨ・キチガイ・ネットトロルウォッチャーです。
主に経済・哲学・ライフハックを扱います。
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義務教育で学び損なったらどこまで悲惨な人間に育つか?
子育て世代の貴重な見本がコメント欄に大量に所蔵されています。
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記事の内容には共感出来たのですが、
橋下氏が言っている自己責任とは
自分の立場(知事や弁護士といった社会的立場が高い人)以外の
人は皆自己責任だから自分達には頼るなと言っているように
思えるのですが、軍荼利さんはどうお考えですか?
結果として人的資源の破綻に至りそうで。
@底辺大学生な迦陵頻伽 さん
>皆自己責任だから自分達には頼るなと言っているように
というか、殆どの自己責任って言葉は自分の優位を確認して悦に入るという自慰行為の形を変えた表現なのでろくなもんじゃないです。
ただ、大阪の教育を受益者として知悉してるわけでもないので断言できないけど、さすがに子沢山のオヤジである橋下徹と、松井のコンビは少なくとも教育にだけはまともに向き合ってきたんじゃないかと思っています。
事実、公立滑った私立組の彼女が言うとおりの手厚い支援を実現したわけですし。(2010年に)
それまで待てなかっただけで、その支援を実現した橋下の今回の選挙の足を引っ張ったあたりやっぱりこいつ馬鹿だったんだな、と思いました。
自己責任論者は大概同じような職責や地位に居るわけですが、切り捨てられる側の弱者にも問題があるってことをこの問題は示唆してます。
私はだからといって馬鹿を切り捨ててはいけないと思いますが、結局その甘さのせいで多額の損をしました。
だから金持ちの彼らがやってることをあくどい、ひどいとは思っても、損得勘定では間違ってないんだということを知っています。
(政策とかそういう話ではなく、個人の利得での損得勘定で、です。)
いい記事でした。よくこの部分に斬り込みましたね。
実はこの問題は、学校や学部の数の多さや教育のシステムに関してなどが抱える問題の
全てが連動していると思うのです。まさに日本の闇です。最終的にはこういう部分にメスを入れなければ
日本の衰退の速度を遅くすることはできないと思います。根っこでは移民問題にも関わっています。
願わくば筆者のような方にがんばっていただき、多くの人に物事は全て連動していること
日本人も腹をくくって行きてゆかないと国が立ち行かないことを多くの人に認識させることが必要です。
私は定時制高校という制度をもう一度見直していただきたいと思います。また、中学までの義務教育の基礎学力のレベルを上げ
中卒でも社会に出て、即戦力になるよう人材育成をするべきだと思います。日本は勉強しない学生の撲滅、働かない人間の撲滅が
急務だと思います。これをどうにかしなければ、国家は、ますます
危機的状況になるでしょう。現実を直視し、現場を正確に把握し多角的に改革の青写真を作らないと根本的な解決は難しいでしょう。
>日本は勉強しない学生の撲滅、働かない人間の撲滅が急務だと思います。
彼らの撲滅に結局金がかかるので、「ただだったらもらっとこか」で手を差し出しても冗費を渡さない仕組みのほうが大事でしょうね。
端的に言えば食って寝る以上のことは無理じゃないかってことなんですが。
働いたってそいつの会社も事業も補助金まみれの親方日の丸民間企業の割合考えたら、無理して働いてもらったら逆ざやのヤツのほうが多いんですから、マジで。
大学をLGで分けるよりGあたりの優秀な大学以外を廃止する方がいいかもしれませんね。日大の偏差値上下2・3程度の底辺大学なら企業の評価も高卒と変わりませんし
昔のように高卒で働くのが当たり前になれば、高卒そして中卒になることも抵抗がなくなって、馬鹿で貧乏な人間がわざわざ高等教育を受けようという気もなくなり地元で就職し親元に住むようになると思うんです。
馬鹿な子供が東京に行って戻ってこないというのもなくなりますし、底辺大学に垂れ流していた無駄な費用を必要な介護看護の資格取得や努力する普通の学生の支援に当てることもできますし、国立の学費もうんと安くできると思います。
@迦陵頻伽 さん
その通りですね。
L型大学なんて、はっきり言って日給月給のどうでも良い雇用しか生んでない企業に便宜を図ってるだけなのと何一つ変わらないし。
社員教育くらい自分でやれよって思っています。
正直、法政大とか立命大の奴採用して思ったけど、聞いたこともない大学の卒業者となんにもパフォーマンス変わらなかったし、つまんない大学に金かけて自滅するより、優秀な人向けの大学に力入れて未来を打開する努力をするほうが賢明だと思います。
リッツでも法政でもダメなのか
大卒ってなんなんだろうって思う
>優秀な人向けの大学に力入れて未来を打開する努力をするほうが賢明だと思います。
私の能力不足で記事の話がよく分からなかったのですが、これでgundariさんのおっしゃりたいことがわかったような気がします。
今ではMARCH、関関同立クラスの学生でもその程度なんですね…。
確かに今の学生を見てると、何しに行ってるんだろうと思うときはありますが…。
公立の定時高校や公立の通信制高校へ行けばいいだけ。昔は貧しくても学びたい人は、働きながら学んだ。今、定時制は定員割れ。昔、本当に学びたい人はどんな環境でも頑張った。二宮金次郎を見習え
@迦陵頻伽 さん
今そこまでしなくても高校は無償化されてるのね。
その上での話だから。
一般的にマトモな大学出てても派遣とかになるやつが多くなってるのに、先に変えなきゃならないのはそういう状況なんじゃないんですかね?
@迦陵頻伽
世間の渡り方を大学が教えるべきです。
世間知らずを大量に生産している大学側にも非はあると思うんです。
学生たちが若いから言う事聞かないというのもあると思いますが。
>世間の渡り方を大学が教えるべきです
そんな中途半端な奴が大学に行くのが問題だし、世間知らずの学問好きは象牙の塔にこもって世の中の役にたつんじゃないかな?
しょうもない駅弁大学やなんの為にあるかわからん学部を、文科省の天下りの為に増やしているのが問題。
自己責任てのは責任を他人に擦りつけるための言葉