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オウム真理教裁判で菊地直子被告に高裁で無罪 大島隆明裁判長判決、賛否別れる

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賛否両論というか、実際は有罪論優勢の世論

 

都庁爆弾事件で殺人未遂ほう助の罪に問われ、一審で懲役5年の実刑判決を受けたオウム真理教の元信者・菊地直子被告(43)について、東京高裁は27日、一審判決を取り消し、逆転無罪判決を言い渡した。菊地被告は午後5時13分に釈放され、東京拘置所を後にした。

via: 逆転無罪判決 菊地直子被告が釈放される(日本テレビ系(NNN)) – Yahoo!ニュース

 

オウム裁判で菊地直子に無罪判決というので、世論的にはどちらかと言えばそれはおかしいだろという空気が流れている。

実際オウム裁判で被告になっている主だった42名の内、無罪判決が出たのは菊地直子がはじめての事例で、違和感を感じる人は多いんだろう。

 

うちの日頃の論調と個人的感覚からすれば「有罪でええやないか」と思う一方、司法の公正という点では大島裁判長はかなり挑戦的に世論の法廷への干渉を排除したと言ってもいいと思う。

 

事実、教団内部での地位が高かったが故に、どうでも良い使い走りみたいなことしかやってなかった奴にもかなりの重い刑が出てきたのがオウム裁判で、世論のヒステリーが法廷を直撃した場合法の公平性が保たれない状況だったのではないかと振り返れば思ってしまうからだ。

被害者感情というせいぜい20年、30年で関係者の物故によって消えていく感情と、国と法の存続する限り人をジャッジする法廷を俯瞰した場合、確かに感情的に納得できなかったとしても、法はヒステリーとは無縁の孤高の存在でなければならない。

 

その点で言えば、事件全体(地下鉄サリン事件を象徴とする包括的な一連のオウム真理教事件)と、個別の事件(公証人拉致殺害、坂本弁護士一家惨殺など)をどうもごちゃまぜにして考えてしまう傾向が強く、個別にやっていることが関東連合のリンチ殺人レベルの事件なのにもかかわらず、本題になってないテロの方で事件を見てしまう癖が日本人にはついている。

ある意味、模糊とした考えに流されがちな世論に一石を投じた判決といえるだろう。

 

そもそも同じテロという括りにしても、戦後初の破防法適用事件になった(そして日本会議と安倍晋三に血脈を残した)三無事件でも、オウム裁判ほどの族滅刑的な刑罰を実行犯は受けておらず、何故か世論ですら綺麗サッパリ忘れているんじゃないだろうか?

朝鮮総連ビルの買収で池口恵観が出てきても誰も騒がなかった一方で、元オウムが来るというだけで住民が大騒動の現代社会にはなにか異様な隔たりがあるような気がする。

 

オウム事件が孕んでいる闇など、そういった法廷に登ってない問題を抜きにして虚心に事件に向き合っていたのか、裁判所の過去の判決が問われているとも言える。

 

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「リベンジポルノの過大評価は誤り」大島裁判長が三鷹ストーカー殺人の裁判も担当

 

あんなクロンボ死刑にしたら良い と思う池永チャールスの三鷹ストーカー殺人も大島裁判長が担当していた。

この時「なんでこんな人間の屑に減刑するのか、とっとと死刑にしろ」と心底思ったけど、同じような観点で振り返れば、裁判長としての職務にこの大島裁判長は忠実だった。

 

裁判所を仇討やヒステリーの解消の場とはしないために、自分が世論からクソミソに言われるリスクを背負って決然と一線を引いた、と言えるわけだ。

 

自分自身の言動を振り返っても、案外ヒステリーや嫌悪感情に引っ張られているなと思うけど、こういう裁判長が誰かがヒステリーの槍玉に挙げられて法廷に行く羽目になった時に、最前線で法と権利を守っているという点で世論はむしろこの裁判長を歓迎するべきなんだろう、本当は。

さらに、凄い話をする。事が終わり、逮捕され、車に乗り込む時だ。中学生がトコトコと近寄ってきて、徐さんの背中をポンと叩いた。そして言った。「がんばって下さい!」。それも信じられない話だ。そんなとこに中学生がいたのか。殺人犯の背中をポンと叩いたのか。

「激励されて、嬉しかったですか?」と私もトンチンカンな質問をした。その時の両者の気持ちが全く推測出来なかったからだ。そんなことは全くなかった、と徐さんは言う。「ただ、違和感を感じました」と言う。

 

via: 鈴木邦男をぶっとばせ! オウム・村井氏刺殺事件の真相=徐裕行さんに聞いた=

ヒステリーを起こした世論の異様さの一例

 

マスコミとネットが融合して、世論のヒステリーはますます強くなって、行政や司法、立法を攻撃して消費者クレームという暇つぶしの対象に国のシステムを消費している。

立ち回りを間違えたら個人攻撃に繋がるのが火を見るより明らかな世相の中、自分たちのレゾンデートルの孤高を守り通せる人間というのは案外多くない。

 

新潟日報の報道部長みたいに何かでヘタれるのが関の山。

口をつぐんで腹の中で舌を出すという程度の腹芸でさえ、ヒステリーをぶつけられたらやり通せない奴ばかりなのが現実だ。

 

大島裁判長は、池永被告が交際中に撮影した生徒のプライベートな画像を事件前後に流出させた「リベンジポルノ」と呼ばれる行為に着目。量刑を考慮する要素に取り入れること自体は否定しなかったが、裁判開始前に裁判官と検察・弁護側の三者で行われる公判前整理手続きについて「(リベンジポルノについて)主張・立証を行うことの当否、範囲や程度が議論された形跡は見当たらない」と指摘。裁判官による論点整理や審理の進め方に誤りがあったとして、論点を整理した上で改めて1審裁判員裁判で量刑を検討することが必要とした。

via: 【三鷹ストーカー殺人控訴審】池永被告の1審判決(懲役22年)を破棄 「リベンジポルノの過大評価は誤り」(1/2ページ) – 産経ニュース

 

 

オウム真理教内部での菊池被告の役割をリアルに評価した判決だった:上祐史浩

 

では、実際の菊池被告の役割はオウム内部ではどうだったんだろうか?

それは上祐史浩が判決の知らせを受けて回顧している。

 

実際判決の通り、単に伝書鳩の役割を荷物持って果たしていただけのカカシみたいな奴だったと証言している。

 

そんなことあるはずがないと多くの人が悪しざまに罵る中で、上祐氏のこの証言は洗脳の恐怖を克明に指摘している。

人間は洗脳されて何かでスイッチが入った途端、傍目に見たら異様なことを何のためらいもなくやるようにできている。

 

ネットde愛国の連中も、誰かがそれをネットに書き込み始めて一定数に達するまでは「何言ってんだこいつら」という扱いだったことを思えば、洗脳や世相で流された人間がどの程度思考能力が落ちるのかリアルに想像できるだろう。

 

多分、オウム信者の大半はカカシのように自律的に何か考えることが出来ない状況だったのではないか。

上祐や青山弁護士、刺殺された村井のような一部の最高幹部だけが自律的思考を維持したまま各々の分担している役割を全うしていただけだったはずだ。

 

じゃなかったら、サリン作って国家転覆とか誰かがやめようと言い出すに決まってるんじゃなかろうか。

自発的になにか考えられるのなら、そんなこと成功するわけがないってことをすぐ判断できるに決まっている。

それが自律的思考を維持していたはずの上祐や故村井の様な最高幹部でさえどこか狂っていたという傍証だろう。

 

上祐はそこまで踏み込んだコメントはしてないものの、多分オウムの熱心な出家女性信者の大半は、外部にアピールするためのマスコット兼、麻原のTENGAだったんだろう。

 

検察はほぼ確実に最高裁に上告するだろうけど、そこでの判決はどうなるのか?

大島裁判長のちょっとした冒険が最高裁に理解されるか、無罪になった菊池被告の最高裁判決はみものだと思う。

 


 

 

参考:オウム事件の闇 国粋主義者は朝鮮半島からやってくる

 

ところで、本記事内で紹介した三無事件で、事件の首謀者や関与組織が何だったか知ってるだろうか?

もう事件関係のドキュメントは消滅しまくって、ルポ小説くらいしか残ってないが、三無事件という戦後日本初のクーデター未遂であり、破防法の適用第一号事件で、重要な拠点となったのは実はソ連と韓国だ。

 

日本でクーデターと言っても、GHQの統治政策で綺麗サッパリ刀狩りで掃除された日本で、残っていた武器はせいぜい拳銃と日本刀くらいだった。

武装クーデターを起こすのは全然無理な状況下で、大陸から引き上げてきた旧軍の元尉官らが武器の調達先としてピックアップしたのは朝鮮戦争の停戦も間もない韓国とソ連だった。

 

そして三無事件の参加者が軍事訓練を受けていたのは、自衛隊の基地内部だったことが判明している。

そして池口恵観らが国会内部の制圧のための青写真と手引を準備していたにも関わらず、有罪判決(破防法の)で首謀者に懲役二年、池口恵観らは不起訴になっている。

三島由紀夫らも自衛隊に出入りを自由にしていたことを思い返せば随分きな臭い話だ。

 

そしてオウム事件で、村井を暗殺したのは山口組系暴力団に所属していた徐裕行だ。

彼が野村秋介の墓前で鈴木邦男に出会っていることなどを考えると実に興味深い。

 

「本人の自覚」がないままにネットde愛国者になっている多くの知恵遅れと、誰に教唆されたわけでもないのに天誅のつもりで村井を刺殺した朝鮮人徐裕行。

三無事件にも韓国が関わっていたことや、現在の安倍政権が実際は韓国に傾倒していることなど実に示唆深いといえる。

そしてそういう連中の広報塔として機能している産経新聞が、山根卓二の時代にソ連のスパイ工作に加担していたことなどを考えると愛国にも赤と白があるという構図がはっきり浮かび上がってくる。

 

そして石原慎太郎らタカ派の政治家達の関与が囁かれた(宗教法人の認可に関与していた形跡がある。サリン事件後石原は衆院議員を突然辞職)オウム真理教事件は、ハルマゲドン思想など過激なキーワードで覆い隠されているものの、紛れも無く宗教右派による革命未遂なわけだ。

 

「チョンを殺せ!追い出せ!!不正受給!!!ッッチョオオオオオンンwwwwww」と喚き散らしている連中の親分が、「チョン」が日本でフリーハンドに行動できるように手引しているのがシャバの現実。

わけの分からない連中に関わっていたら、案外とんでもないことに引きずり込まれるという良い事例なのかもしれない。

 

初めて会ったのは、野村秋介さんの墓前祭です。野村さんを尊敬していて、獄中で本を読んだといいます。山平重樹氏(作家)の紹介で墓前祭に来ました。あっ!オウムの村井さんを刺殺した人か、と驚きました。12年の刑を終えて、出てきたばかりです。

いつも背筋はピンと伸び、毅然としています。それでいて、爽やかです。穏やかに話します。たたずまいが違う、と思いました。

獄中では12年間に2000冊の本を読破したといいます。水滸伝、三国志が好きで、吉村昭や司馬遼太郎も読んでます。「今度、読書の話でもしましょうよ」と言いました。でも、事件のことは聞いちゃいけないんだろうな、と思ってました。

事件について、少し触れてくれたのは、8月7日(日)の阿佐ヶ谷ロフトでした。私の「生誕100年祭」を聞きに来てくれたのです。佐川一政さん、金廣志さん、塩見孝也さん、筆坂秀世さん、若松孝二さん、飛松五男さん、北芝健さんなどが出てくれました。凄いメンバーです。

 

via: 鈴木邦男をぶっとばせ! オウム・村井氏刺殺事件の真相=徐裕行さんに聞いた=

 

 

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羅王
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羅王

ぐんだりさんもこのようなブログを経営していて
当然背後に宗教関係の因果関係がある

それをブログの紹介で公表できないということは
この記事と同等か、もしくはそれ以上の反社会分子と関わっている関係が出るということで

ぐんだりさんは最終的には
自らの出自を明らかにされて、それでおじゃんになるバットエンドを
期待している どM坊主ということになりますが

いいんですね?念押し。

いいんですね?はい?

迦陵頻伽
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迦陵頻伽

>産経新聞が、山根卓二の時代にソ連のスパイ工作に加担していたこと
レフチェンコ事件ですよね
「産経新聞だけが真実を追究している」とか言ってるホモウヨに相応しいのかもw