ランキングとガイドを当て込んで外食したらがっかりなのは食べログで学んでるはずだが・・・
1位となった料理は「ジンギスカン」(454票)で、「他県とは味や量が全く違う」「コストパフォーマンスが良い」といった声が多く寄せられた。2位は「寿司」(254票)で、「ネタの大きさが圧倒的に大きい」「そもそもの寿司職人の腕が良い」などの声を集めた。3位は「海鮮丼」(148票)となり、ネタの鮮度の良さやネタそのもののおいしさが評価された。
北海道=グルメという風評が世間では定着してるけど、のっけからぶっちゃけるとそれはちょっと夢見過ぎな気がする。
基本、グルメというのは「探す手間」を惜しまない人や幸運に恵まれた人、あるいは食い物屋に好かれるキャラの人だけが遭遇できるもので、行けばそこはグルメだらけみたいな話はあんまりない。
例えばロンドンとか、イタリアとかも評判通りかと思えばそんなこともなく、ロンドンはグルメシティーだけど貧乏人にはとても厳しい店ばかりだし(つまり観光客が美味いもの食うとか、一般的には無理)、イタリアに行けば何でも美味いかといえばそんなことはなかったりする。
まずいと言われ続けているイギリスでも探せば美味いものはちゃんとあるし、それが一般的なフランクな価格帯じゃないってだけ。
イタリアでだって、カフェのおねーちゃんに「どこのジェラートが一番美味しいの?」などと関連ジャンルに詳しそうな人に聞き込みながら発見できるのがようやくで、北海道に行く人はその点を過大評価しすぎている気がする。
忌憚なく札幌界隈のその辺りの状況を評価すると、「観光客ならだれでも入れる価格帯の店」の平均レベルが高く、チェーン店系も北海道ローカルメインであるがゆえに、都会からの旅行客の多くにとって新鮮なだけだってところだろう。
TOPの標高は西日本の地方のほうがぐっと高いと思うし、単純な「全体の」平均レベルで言えば北海道は勝っている。
回ってない寿司はまぁまぁ、そこそこのレベルで、海鮮系と割り切ればまぁいいかなというもので、逆に観光地で食っている寿司と考えたら頷くレベルだ。
ジンギスカンは、どこで食ったって同じレベルのものを場所バイアスで美味いような錯覚をして食ってるだけで、あれも何かしら縁がないと美味い店には簡単にたどり着けない。
食材のポテンシャルはどうだろうか。
沢山とれるがゆえに安い という前提を起点にして考えざるをえないもので、「価格から考えたらいいかもな」と思う食材のほうが多い。
でもジビエはやっぱり素晴らしい。
調理レベルはどうなんだろうか?
札幌のインナーサークルで完結しすぎなんじゃないだろうかと思ってしまう。
外食でおすすめは3軒
というわけで、B級グルメを除いてまじめにおすすめするとしたら札幌では外食は3軒。
勿論他にも色々あるんだろうけど、そんな長滞在するわけでもなし、とりあえず3軒。
あと、庶民的なB級グルメはどこもそれなりだった。
スープカレーなんか結構どこで食っても美味しかったし、回転寿司もまずまず。
リストランテ テルツィーナ(イタリアン)
北海道でイタリアンかよと思ってしまうかも知んないけど、金かかった箱、よく教育されてる黒服の皆さん、総合レベルは高いと言っていいと思う。
東京プライスだったらこの倍は取られるだろうなという割安感も更に雰囲気を↑↑にしている。
そして東京の場合、店にもよるんだけど哀しいことにサービスのスタッフはいまいちの店が多い。
その手の業界の人の受け売りだけど、店の絶対数が多すぎて人材の供給がおっつかない故らしい。
ホスピタリティーや、黒服長の兄さんの気が利いたサービスもここはいかしてると思う。
特にコースで食べる人はジビエを抑えるべきだ。
反復して訪問して、ジビエが結構いい肉だったんでジビエ押してくれって頼んだら、わざわざ取り寄せで鹿肉のいいところを取り寄せて好みの超レアで出してくれたりして、評価高い。
訪問中に実に感心した食材は大ヒラメと、山奥でどんぐりとか木の実ばっか食ってでかくなったシカのロティだった。
彼女と旅行に行ってる人は機嫌を取るために一回くらい行ったっていいんじゃなかろうか。
あと、この手の料理を食うのはワインとかわからないしちょっと、っていう人が多いけど、別にビールでいいと思うよ。
ワインは本当にマリアージュがわかってる人が選んだのでもなければ、食事の邪魔になる場合のほうが多い気がするし、あまり考えずに合わせられる食材って俺は山鳩くらいしか思いつかないな。
美味しい食物はもっぱら繊細。
ワインにこだわるのはワインを飲むのが目的化してる人の話で、食事を楽しみたい人は余計なこと考える必要ない。
焼き鳥・うなぎ しんぼ
イタリアンと焼き鳥って選球眼がおかしいとか言われそうだけど、焼き鳥とうなぎでしんぼ。
琴似という札幌中心部からかなり外れた場所の街のお店で、地図をよく見てからじゃないとそう簡単にたどり着けない店だと思う。
もっぱら旅行とか出張の場合、焼き鳥とかそういう食い物と無縁になって、どことなく座りが悪いことがあるけど、そういう場合はここがイチオシ。
入ったらすぐに気づくと思うけど、微かに甘い香りは炭の香りだ。
ボロい炭で適当に焼いて煤を出しまくってる店ではこういう炭の香りはしない。
炭火焼き料理の場合その炭の品質が大事なのであって、白い肌にならないボロい炭の店はダメな店だな。
その点ここは・・・・・
つくねが食いたい人は要予約。
めんよう亭(ジンギスカン)
ジンギスカン=向こうが透けて見えそうな凍った薄い肉の場合、食べる価値があれほど無いものも珍しい。
大抵、旅先で食わされるジンギスカンはそれで、最悪のイメージを抱いてる人も多いはずだ。
めんよう亭の場合は、ジンギスカンも焼き肉の一種という原則を忠実に守って、冷凍してない新鮮なやつを厚切りで提供してくれる。
もう一つ、ここは業務用の白米を使ってないからだと思うけど、米が美味い。
聞いてみたところ、北海道の夢ぴりかという品種を使ってるらしいけど、一般に流通してる米だったらこれはかなり美味しい方の米なんじゃないか。
最近、魚沼産とか美味しいのを探してるけど、高いだけで空振りが多い中で夢ぴりかは凄いポテンシャルがあると思う。
ここのジンギスカンは大盛りの白飯とビールでワシワシ行くべきだと思う。
場所柄、近場はソープとか風俗店が結構あるけど、食い終わったあと遊びに行く人はマウスウォッシュを持って行くことと、ジャケットは店の人が出してくれるから袋の中に入れてから肉を焼き始めるべきだ。
北海道で珍しい食材・おみやげ
北海道旅行で一番意外だったのは、食い損ねたカジカはなんとも言えないけど、八角とかあの手の珍魚系の食材がぶっちゃけイマイチだったことだ。
反対に「え?そんなもんあったんだ」みたいな食材があったり、ありふれた食材でもしっかり選んだら全く違う食い物かと思う味だったりする。
まだまだ調理技術の開発の余地を感じる食材も結構あった。
お土産に良さそうな珍食材
1位:山わさび
山わさびってなんだよと思うけど、これはホースラディッシュの一種らしい。
つまり北海道でわさびが取れないから代用食品として流通したものなんだろう。
北海道土産の大半がもうすでにもらったことがあるものばかりの中、山わさびは異彩を放っている。
御飯のお供に最適で、卵かけごはん、お茶漬けとかカニいくら丼、あるいはウニサーモン丼なんかにこれほど合う薬味もないだろう。
※地元ィーに台所を開放させて適当に作ってみたカニいくら山ワサビ丼
多分本物のわさびより合うんじゃないだろうか。手巻きの納豆巻きなんかにもすごくいい感じだ。
そばとか素麺にも良い。
俺も近頃は取り寄せて飯のお供にしてるけど、色々研究した結果これはおろし金がダメだったら即死する食材だということが判明している。
目が細かいおろし金でおろさないと辛味が全く出てこない性質なので、最悪でもわさび用のおろし金、できたら鮫皮のにした方がいいと思う。
マンボーの皮で作ったおろし金も流行ってたけど、あれは耐久性がイマイチなのでやめたほうが良い。
行きつけの寿司屋の大将と実験した結果、性能・寿命共に鮫皮の圧勝だった。
2位:天然ホタテ
ホタテが取れない地方の人は俺と同じように知らなかった人も多いと思うけど、普段口にしているホタテの品質自体北海道はぜんぜん違うものを食っているし、そもそも道外の人々に行き渡ってるホタテは養殖物らしい。
場外市場まで食材探検に行った結果、わかったのはホタテの天然物はヤバいってことだった。
あと、市場で商売をしてる奴は、観光客相手の騙しの手管ばかりが長けていて、あんまり信用できるやつはいないってこととな。
(目利き出来ないやつからはぼり放題だろな、ありゃ。)
まずホタテの天然物は一見して殻の厚さが全く違うし、蝶番のあたりの丸みがごっつい。
そして貝を割って一番に気がつくことが、ヤバいくらい貝ヒモが太いってことだ。
贈答品でもらっている、デコピンで殻が割れそうなヘタレたホタテと違って、「紐ですからっ!!」と全力で主張しているようなヒモは使いでがあると思う。
この冬は取り寄せしてホタテを食いまくろうと思ってんだけど、この稀有な紐の使い道としては、細巻きなんかがいいんじゃないかと思う。
貝ヒモとカワハギのキモあたりを本わさびで巻いたらかなり美味い気がする。
貝柱の方もかなりでかくて味は濃厚だった。
養殖ホタテの2倍~3倍の値段だったけど買う価値はあると思う。
俺はとりあえず紅鮭の厚切り・天然ホタテ・いくら・山わさびで丼にして全部食った。
調理する際は水気を徹底的に拭きあげることに気をつけて。
※地元ィーを脅迫して台所を開放させてみました
3位:昆布
自炊しない人へのおみやげとしては微妙な気がするけど、パッとしない商品群の中で「やっす!」「しかも選べるやん!」となったのは昆布だった。
ぱっとスーパーとかデパート行っても、根昆布とかなかなか売ってないし、しかも高い。
それが北海道の場合だとヘタしたらKG単位で選べるという。
昆布出汁の場合、買い足し考えたらちょっと出汁をケチったりしがちだけど、こういう所でまとめ買いしておけばケチケチせずに良い出汁を死ぬほど使える。
場外市場で一番お得な買い物は多分昆布じゃないかと思うね。
ちなみに、出汁とるのめんどくさい人は、仕事とかに出かける前とか、寝る前に水を張った鍋に昆布をつけておいて、料理を始める段階で沸かすようにすれば簡単にしっかりした出汁が取れる。
昆布入れていきなり沸かしても、全然出汁にならないんで気をつけて。
沸いてくるクソコメ、踊るクソリプ。年単位でつきまとうネットストーカー。
日本有数のネトウヨ・キチガイ・ネットトロルウォッチャーです。
主に経済・哲学・ライフハックを扱います。
コメント欄は日本有数の保守(ホモ)、ネトウヨ、ネットトロル博物館となっております。
義務教育で学び損なったらどこまで悲惨な人間に育つか?
子育て世代の貴重な見本がコメント欄に大量に所蔵されています。
1
2
アスパラ美味しいぞ?
春でも朝と昼の寒暖差が激しいんで甘いよ
軍茶利さん、こんばんは。
興味深い記事、ありがとうございます。旅行に行きたくなりました。
山わさびは手に入れて、いろいろと試してみたいです。
おでんのからしの代わりでやってみたいです。
軍茶利さんはいろんなところに行かれているみたいですが、
パリでしたら、どこが良かったですか?
自分はリヨン駅の近くにあるLe Quincyが特に気に入りました。
差し障りがなければ教えていただけると、ありがたいです。
@giacomo さん
フランス本土は通りすがり経験しかありませんので残念ながら案内できる感じじゃないですね。
対岸のロンドンだったら隅々まで遊んでるんですが・・・・
北海道であまりの美味しさにショックを受けたのは、礼文島で食べた鱈子。もう30年も前の学生時代に、たしかユースホステルで出されたものですが、いまだに忘れられません。
@t さん
雲子はもう珍しいというほどではない、ポピュラーな冬の風物詩になりましたからね。
本場のも確かに美味いですが・・・・