処女厨とは誰か
付き合いでフェミとか児ポ規制を主張する人のTwitterとかブログを見ることがある。
いつも思うんだけどフェミの人って、どうしてあんな児童ポルノに詳しい(※1)んだろうか。キモヲタまっしぐらな私も知らないサイトとかエロ漫画がしょっちゅう紹介されているので、相当な時間と手間をエロに費やしているものと思われる。
出版各社が自粛しまくっているこのご時世に、ジャンルとして廃れた(※2)レイプ物を探してくる手腕も素晴らしく、リアルでは目を合わせるのも遠慮したい風情を感じる。
ああいう方々がやり玉に挙げたがるヲタ用語として「処女厨」というのがあって、「処女厨はキモヲタの童貞に決まっている」とか言ってるんだが、正直どういう人間を処女厨というのかよく分からない。
OEO思想(※3)を批判しているのか、一般的な純潔教育(※4)が気に入らないのか、単にキモヲタが嫌いなのか。
別にキモでも童貞でもいいけど、他人の外見とか性的な状態をとやかく言うのは下品なことだと思ったりしてないのも不思議だ。内容とか質の縛り(※5)がないぶん、性的妄想(※6)を世に出しているエロ漫画家よりタチが悪い。
キモとか童貞はいいとして、処女厨という言葉にはいろいろと疑問が残る。そんな人、ネット上以外では見たことがない。
ここでは、処女厨という言葉を「交際相手に処女であることを求める人、非処女を否定する人」を指すものと仮定して、ヲタ界隈で有名な話について触れていく。二次元とかアイドルが対象になるので、前述したOEO思想とか純潔教育についてはあまり触れないことをご容赦願いたい。
- 児童ポルノに詳しい:生半可なWebフィルタリングのブラックリストより詳しいから、過激な児童ポルノが好きな人はRSSを取得しておくといいんじゃないかと思う。
- ジャンルとして廃れた:統計を取ったわけではないが、最近は合意のうえでイチャイチャとセックスするものが多い。そりゃまあ、無理強いするのが楽しいなんてヤツ、少ないわな。
- OEO思想:Only for Each Other思想。お互いに純潔を守ったうえで結婚しましょうということ。「お互い以外を知っているかどうか」のみが基準のシンプルな思想。性犯罪の被害者や若くして寡婦となった女性、婚姻後に片方が不妊となったケースに対応出来ないという批判がある。
- 純潔教育:ここでは婚前交渉や不倫を忌避する思想を指す。OEOと違うのは、女性の貞操に重点を置く傾向が強いこと。男性優位の思想とも解釈出来ること、性に関する知識教育が行われない可能性などが指摘されている。日本で「純潔」というと特定の宗教団体や保守系の政治団体が想起されることも多い。
- 縛り:当たり前だが、商業誌に掲載する以上は縛りがある。
- 性的妄想:ロリエロで有名なクジラックス先生は「年を取って自分がキモくなっていくうちに幼女とキャッキャウフフする妄想が出来なくなってレイプものばかり描いている」と聞いたことがある。もう一年ほど新作を出していないので、ついに妄想力が尽きてしまったのではないかと、ファンが心配していたりする。
声豚に学ぶ処女厨のあり方
80年代によく言われた「アイドルはウンコしない(※6)」という戯言は置いといて、AKB とかのアイドルに対して「交際相手はいない」とか「(出来れば)処女でいて欲しい」と望むのは、それなりにまっとうな意見だと思う。
だって、あの娘たちは清純さが売りなんだもん。外見だけなら、単体モノのAV女優の方がずっとキレイだ。
そんな希望を、本来は声でお仕事している声優さんに求めてしまったのが声優ヲタクの一部。いわゆる声豚。どこでボタンを掛け違えたのか、自ら声優のスキャンダルを探索する姿勢には狂気すら感じる。
- クリスマスイブのブログ画像を解析して「これ、この日の撮影じゃない!アリバイだ!」
- 男性声優のブログもチェック。「背景のドア横にある物が同じ!同棲している!」
- 交際が疑われる男性の住所に男性宛て、女性声優宛て2通の特定記録郵便物を送って受領を確認。同棲が発覚
- アイドルはウンコしない:いまのドルヲタが本気で言ってるかどうかは不明だが、80年代当時には「ボクはこんなに○○ちゃんのファンなんだ」を意味するネタだった。「バックバンドのギタリストと不倫してた関係でスカウトされた」とか「枕営業を勘違いしてちょっとアレらしい」とかいう話を知ってて応援してたんだから、当時のファンは寛容というかアホというか……
- 本製品を構成する「柴門たまき」の脳髄および処女膜が破損しているため
- 同級生:1992年に発売されたエロゲー。アニメ化はもちろん、CDやノベライズなど広範囲のメディア展開をした。
- ほとんどが高校生:主人公(プレイヤー)が高校生なら、年上のお姉さんは経験豊富でエロいお姉さんだというのが相場だった。分かりやす過ぎてアレな気もするが、ファンタジーなんだからツッコミ入れるのは大人気ない。
- エルフの挑戦:制作会社であるエルフはこの件について一切コメントしていないが、なんらかの意図があったことは明白だろう。
- 攻略出来る:攻略条件の中に「たまきと彼氏のキスシーン」、「たまきが彼氏に胸を揉みしだかれているシーン」、「たまきが彼氏に手マンされてるシーン」を目撃することが含まれるので、発売前から思い入れのあった人は結構キツかったんじゃないかと思う。
- 原作の表現
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忘れてる云々は本編の設定なので省略するが、本人が言ったわけでもない「お姉様の想い人」が即「昔の恋人 = セックスしていたに違いない」という理屈は前述の声豚でも「いやそれは違う」と言ってしまうレベルだろう。36話にはほかにも「昔の恋人」という表現が出てくるが、やはり本人申告ではない。ちなみに最新9巻では諸々の事情とともに「恋人ではなかった」ということも明言されている。
つまるところ、実際に騒いでいたのはアンチでも何でもない荒らしとネットイナゴ。悪意のあるコラや解釈を鵜呑みにしてしまった方の負け(※14)だと言ってもいいだろう。
- 破かれた原作本は作者の家に届いていなかった
- 当時何度か画像を見かけたが、後述するように作者の家にそうした物品は届いていなかった。わざわざ単行本を5冊買ってきて破った荒らしがいるとしたら、本当にご苦労さんとしか言いようがない。その金で、ちょっといいもん食った方が良かったんじゃないだろうか。
- 心労で入院どころか、作者は騒動自体を知らなかった
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騒動から四年後、作者である武梨えり先生の入院理由が「クモ膜下出血」であったことが発表され、心労説は否定された。該当する作者サイトからは削除されているが「命に関わる大きな病気であったことと、回復に時間がかかったことで、すぐに病名をお伝え出来なかったことをお詫び申し上げます。」という一文に涙したファンも多かっただろう。
その後、作者サイトの日記に以下の文面がアップされる。
あ、ご心配の声を頂いたので報告しておきますが、
ネット上が騒がしかった時は私はちょうどICUで長期間寝かされていた最中でしたので
どんな風に騒がしかったかすら全く知ることが出来なかったんです。
その後も療養で手一杯で、何ヶ月もPCを開けませんでした。
あと、特に抗議するような物品は何も送られて無いのでご安心下さい。
あまりご心配なさらないで頂ければ幸いです。前述した破かれた原作本は実際には送付されておらず、原作者は心労どころか騒動すらも知らず、あげく原因となった原作の表現すら当を得ていない。煽られて無自覚に拡散したヤツが素直過ぎたというかアホだっただけという話だ。
上述の「オタクの漫画文化に詳しいなんちゃら」とか「ネットに詳しいかんちゃら」も例外ではなく、コピペサイトを鵜呑みにしていたわけだ。ファンはともかくライターがそんなに素直でやってけるのか、本気で心配だ。
- コピペサイトの操作
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荒らしは荒らしとして活動しているが、この件についてはコピペブログの悪意ある引用・転載も大きな役割を果たしている。
当時、アニメネタでは有名だった「今日もやられやく(現在は閉鎖)」が原作の切り貼りしたコラのみを掲載したり、ほかのアニメ・コミック系ブログも似たような記事を乱立してアクセスを稼いでいたと思われる。
コピペブログは広告収入で賄われているから、アクセス数が重要となる。読者の多数がご存知のとおり、扇情的なタイトルや多少の暴論、真偽が分からない内容でも掲載してアクセスを稼ぐ(※15)というのは常道である。
それをまた鵜呑みにしたファンが拡散し、処女論争(※16)を始めたのも騒ぎがこじれる原因だったのだろう。結局のところ、本気度の高い荒らしと経済効率を至高とするコピペブログに振り回されたというのが事の真相だと解されているのが「かんなぎ騒動」だ。
- 人気だった:好みの差はあるにせよ、流行りのキャラデザインというのは確実に存在する。巨乳のモデル体型が流行る時期もあれば、特徴のない年齢相応の体型が流行る時期もある。そういう栄枯盛衰を経て未だにエロ同人のネタになる綾波レイというのは、ある意味化物だと思わなくもない。
- 原作バレ:原作を読まずアニメだけ観ているところに「続きはこうなるんだよ」とバラしてしまうこと。本人は物知りぶれて嬉しいかもしれないが、わりと迷惑なことが多い。
- 元カレだったかもしれないキャラ:密かに心寄せるヒロインと再会する昔の知人というのが一般的。「単なる仲良しだった」「ヒロインに昔フラれた」というオチがつくことが多いが、イケメンだったり金持ちのボンボンだったり主人公や読者のコンプレックスを刺激しまくる属性を持っているので、微妙にハラハラする。
- 異例の発表:ネット上の噂話や感想について出版社が公式発表を行うというのは、今でも珍しいし当時としては「何が起きているんだろう」という事態だった。
- 鵜呑みにしてしまった方の負け:実際のところ、アニメスレは大荒れだったが原作スレでは「アニメスレが荒れてるっぽい」「アンチでもいるのかなあ」といった平和な会話がされていた。原作をチェックせず、煽りにのってしまったのは不見識のそしりをまぬがれないだろう。
- アクセスを稼ぐ:アンテナサイトなんかを見ていると「タイトル芸」とでも言うべき工夫がみられてちょっとおもしろかったりする。生活がかかっていることもあるのであまり批判はしたくないが、明らかな捏造や煽りをみると、少しげんなりする。
- 処女論争:ここでは「ナギが処女かどうか」ではなく「そもそもキャラが処女である必要があるのかどうか」という論争を指す。ぶっちゃけた話どうでもいいというか、お前の本棚にエロ同人誌があって清純な乙女たちがセックスしまくってるじゃんというツッコミしか浮かばない。
- 理由の大半:極端な話、田舎の貧乏貴族なんかに種付けされたら政治がメチャクチャになってしまう。政治体制が大きく変わった鎌倉・室町時代であっても権力の象徴である皇族の婚姻には厳しい制限が課せられていた。
- 巷間に語られる:ぶっちゃけた話、教科書とかお固いメディアが扇動していた思想だと考えていいと思う。
- 森田草平:夏目漱石の門下生。「女の一生」「細川ガラシア夫人」といった名作を著すかたわら、イプセン、ボッカチオなどの翻訳も手がけていたが、女性問題が多いことでも有名。
- 奔放な性質であった:所属していた日本女子大学校の同窓会名簿から抹消(1922年に復帰)されたほどの騒ぎを起こしておいて、その四年後には年下の画学生と付き合い出している。「若いつばめ」という言葉はらいてうが雑誌「青鞜」に発表した詩を元にしていることは有名だし、森田と心中未遂を起こす前年にも別のオッサンと不倫関係を持っていたという説もあるし、なかなかとんでもない女傑だといえる。
- あれこれの事情:女性の死体を盗んでいったヤツがいて、そいつが捕まったときに「死姦したかったので掘り起こして服を脱がせたうえで持ち去った」という供述をしたため、悲恋の末に起きた心中事件がヤバイ猟奇事件に様変わりしてしまった。
- 湧いて出てくる:よほどヒマなのか、ヲタ批判とかヲタ擁護とか、ヲタク関連でちょっと変わったことを言うとどこからともなく現れてくるヤツというのがいる。正直なところ、こじれたキモヲタよりもキモい。
- カカだって離婚:サッカーブラジル代表のイケメンMF。おそろしく美人な幼馴染と2005年に処女童貞のまま結婚したが、2014年に離婚。
- 修正:エヴァの庵野さんは若い頃から女ったらしで有名だったし宮崎駿だって結婚している。「結婚してダメになった」と言われる河森正路さんとか御年79歳で童貞を死守している楳図かずお先生とかの例もあるが、あそこまでいかない方がヲタとしては幸せだと思う。
- オマケ:とは言ってみたものの、脱がせたときに思ってたより大きいとなんか嬉しい。逆だとヤル気がなくなるので、偽装系の下着をつけている人は気をつけた方がいいと思う。
- 可哀想:竹熊健太郎も言っているが「セックスはオナニーの練習」なので、相手の処女性にこだわっているといつまで経っても経験値が上がらない。そういうヤツがどんな貧しいオナニーをしているかと思うと可哀想で泣けてくる
- 偏見:どういうわけか、ヲタクを自称するヤツにも「ルサンチマンがないとヲタとは言えない」と思い込んでる者が多い。いずれ稿をあらためるが、そんなことを考えてるヒマに新作を一本観た方がよほどヲタっぽいのは言うまでもない。
全部実話だ。
これがファン活動の一貫なんだから、ちょっと怖い。そのくせ、その人が30の声を聞くころになると「そろそろ結婚した方がいいんじゃないか」とか言い出すヤツが出てくるもんだから、声優さんというのも因果な商売である。
お分かりだと思うが、声豚というのは相当特殊な例である。人格形成の段階で何かズレたというか、大人の階段を踏み外して複雑骨折してしまったかのような痛々しさがある。
数が少ない声優オタクの、そのまた希少な声豚を例にしても仕方がないので、ここではもう少し一般的な例を挙げていく。以下二例、いずれも当時は話題になったのでご存知の方も多いかもしれない。
たまきん事件 – 幼馴染はヤラれ放題で開発度マックス
2004年、「下級生2」というエロゲーが発売された。開発元はエルフという老舗で同社から発売された「同級生」(※6)から数えて4作目にあたる人気シリーズである。
「エロ」というからには登場キャラクターを攻略してセックスする(セックス描写のある画像を観る)ことが目的だ。対象となる攻略対象のほとんどが高校生(※7)だということ、清純な少女をよしとする処女信仰が強いというのに、パッケージメイン、つまりヒロインの柴門たまきは幼馴染なのに医大生の彼氏がいて、しかも攻略対象(主人公と数度にわたってセックスすることが出来る)だった。
幼馴染キャラというと「主人公のことを一途に想う世話好きの女の子」というパターンを真っ向から否定する設定も衝撃的だったが、エルフの挑戦(※8)はここに留まらなかった。
このオンナ、彼氏がいるくせにゲーム中ではご飯を差し入れてきたり、妙にまとわりついてくる。じゃあ気があるのかというとそうでもなくて、リアルにいたらイラっとする筆頭である。
あれこれやってるウチに彼氏にフラれたら攻略出来る(※9)が、前カレより気持ちいいとか言い出したり、セックスの技術について上から目線で論評を始めたり、果ては「こっちは初めてだから」とアナルセックスを提案したり散々な女だ。
清楚な見た目と裏腹なキャラがパッケージメインになっている「下級生2」に激怒したファンが多数発生し、CDを叩き割って返品する者まで現れた。これが世にいう「たまきん事件」である。下記引用はネットから拾ってきたもので、最初は2ちゃんに投稿されたものだと記憶されている。
「下級生2」返品の件
拝啓
残暑の候、貴社ますますご繁栄のこととお喜び申し上げます。日頃は大変お世話になっております。
さて、表記製品につき付属取扱説明書7頁に基づき、次の理由により返品させていただきます。
「柴門たまき」の誤作動により、当方のプレイ環境が整わないため、破損製品を同封しましたので、ご確認のほどお願いします。
お忙しい中、大変恐縮ですが破損製品は御社で処分してくださいますようお願い申しあげます。
なお、本書面は製品の交換・返金を請求するものではないことを申し添えます。
敬具
私が記憶する限り、二次元キャラクターの処女性が大きな問題になったのはこれが初めてだ。
高橋留美子の「めぞん一刻」とか細野不二彦の「ママ」とか、メインヒロインは非処女だったが別に問題にはならなかった。二人とも既婚者だから、処女だったらむしろおかしい。
思うに、購入者は非処女でなかったことではなく、たまきの貞操観念の薄さ、その尻軽さに怒り狂ったのだろう。医大生と付き合ってるときは「男は収入と将来生」とかのたまい、デートに誘っても「本気で言ってるんならちょっとキツいなあ」と袖にする。
医大生にフラれた途端、弁当を作ってきたりホテルに誘ったりしてきて挙句に「前カレより気持ちいい」とか言い出す始末。ピロートークでは「小さいときにお嫁さんにしてくれるって、指輪くれたよね」とかお前、セーブデータがおかしくないかとツッコまずにはいられない。
もちろん、二次元キャラに感情移入してアホらしいという意見は謹んで拝聴するが、1万近い買い物でパッケージ詐欺とか今までメーカーに寄せてきた信頼を鑑みたら、そりゃ怒るだろう。ざるそば頼んだらカツカレーが出て来たようなもんだ。
ちなみに「下級生2」は二股をかけることが可能になっている。たまきと愛欲の限りを尽くした同じ日にツンデレ優等生の高遠七瀬や天然気味で清純無垢な白井夕璃を呼び出して清純なセックスシーンを堪能するという背徳プレイも可能なので、元気な方は試してみるといいかもしれない。
かんなぎ騒動 – コピペブログの仕掛けに大発狂する処女厨
「かんなぎ」というのはちょっとマイナーな雑誌に連載された後にアニメ化された作品。ツルペタというか、あまりメリハリのないキャラが人気だった(※10)時期に全12話で放映された。
2ちゃんのアニメ板にもかんなぎスレがあって、それなりに穏やかに進んでいたのだが、原作バレ(※11)が投下されたあたりで騒動が始まったとされている。
要はメインヒロインのナギにかつて恋人がいた「のかもしれない」描写を曲解した「ナギは非処女」という煽りに負けたというだけの話なんだが、曲解した小理屈、コラ画像の大量投下、果ては破かれた原作本を「作者の家に送った」という画像がコピペブログに転載されて「ナギが非処女で処女厨大発狂」という記事が乱立されるに至って騒ぎの勢いは有頂天。直後に作者が入院、休載したことが夕刊フジにまで掲載され「一連の騒動で作者が倒れたのでは」という噂まで飛んだ。
ラブコメにありがちな恋の障害として「元カレだったかもしれないキャラ(※12)」が登場するのは定型ともいえる展開だし、そもそも処女とか非処女とかいう話ではないのは明白だったにも関わらず「処女厨が大発狂している」という話が夕刊紙にまで掲載される事件となった。
アニメファンに人気の美少女キャラクターが処女ではなかったことに怒ったファンが原作漫画の女性作者に抗議し、漫画の連載が無期限休止に追い込まれた可能性が高いことが分かった。今回の“非処女発覚”には多くのファンが衝撃を受けているが、中には「実力行使」で抗議する者もおり、ネットなどで騒ぎになっている。
中略
この行為に反発した別のファンらが、かんなぎ休載に関する投稿を連発するなど注目が集まる中、きょう9日発売の「月刊ComicREX1月号」で突如、無期限休載が発表。理由について発行元は「先生の体調不良」としか明かさず、夕刊フジの取材にも一貫して「担当者が出勤していないので分からない」と答えるのみだ。
しかし、オタクの漫画文化に詳しい、フリーライターの篠本634(ムサシ)氏は「体調不良とはいえ、無期限休載は異常事態。今回の非処女騒動が引き金になったのは間違いない」とみる。
「『かんなぎ』は“萌え”要素と、キャラの神秘性=処女性のバランスが完璧だっただけに、裏切られた感が強い。たとえていえば、『ドラえもん』のしずかちゃんや『タッチ』の南ちゃんが、実は主人公でもない別の彼氏とヤっていたようなもの。一部のファンはその悔しさをどこかにぶつけないと気が済まなかったのだろう」(篠本氏)
【「処女信仰あるのでは」】
ネットに詳しいジャーナリストの井上トシユキ氏も「現実の女性関係がうまくつくれない男が2次元にハマり、『美少女キャラなら安心して疑似恋愛できる』『男とセックスなどするわけがない』と信じる強固な“処女信仰”が生まれる。他の男に抱かれていることなど想像もできないのだろう」と話す。
ここに至って、出版元の一迅社から「誹謗中傷によって休載したという報道は事実ではない」という異例の発表(※13)がなされるも、信頼するものは少なく「処女厨が作家を追い込んだ」という話だけが残ることとなった。
これが世にいう「かんなぎ騒動」であるが、現在のヲタ界隈では騒動というより悪質なネタ話として扱われている。実際に発狂している処女厨などは存在せず、荒らしやコピペブログが騒ぎを捏造させたということが、ほぼ分かっているからだ。以下は捏造と判断された理由である。
たまきん事件は処女かどうかという物理的な問題ではなく、精神的な貞操観念やバージニティの問題であった。かんなぎ騒動は極端な荒らしとそれを煽るコピペブログが原因。では、ネットで話題にのぼる処女厨というのは一体どこにいるのだろうか。
「そんなものはいない」と言えればいいのだが、実際に処女厨は存在する。しかしそれは声豚に代表される狂気の存在ではなく、ステロタイプに語られる童貞のキモヲタでもない。ネットに存在する極論やアクセス数を至上とするサイトの鏡像として、趣味の如何とは関係のない人々が処女厨なのである。
処女厨とは何か
アニメとは離れて少し歴史的な話をする。ご存知の方も多いとは思うがご容赦願いたい。
いわゆる処女崇拝が日本には広く存在しなかったことは論を待たない。盆踊りというのはその年の乱交ペアを物色する行事だったし、未婚女性への夜這い、年長者による筆おろしという慣習は今でも残っている地域がある。さかのぼって平安時代には貴族同士での恋愛遊戯が盛んだったし、例外とされる女性の皇族は「うっかりした相手のタネを宿したら大変」という極めて政治的かつ実務的なことが理由の大半(※17)であった。
明治に入ってからキリスト教の影響で処女・童貞の神聖化が進んだというのが定説であるが、遊郭は存在していたし処女・童貞というよりも処女に価値を置く考え方が先行していたと考えることが出来る
とはいえ、海外の宗教論理をそのまま輸入することには無理があったらしく、巷間に語られる(※18)処女崇拝に疑問を呈す声がなかったわけでもない。
柔肌の熱き血潮に触れもみで寂しからずや道を説く君
与謝野亜紀子「みだれ髪」より
これは1901年(明治23年)の短歌。現代語訳するなら「ごちゃごちゃ難しいこと言ってるけど、お前童貞だろ?寂しくないの?(いいから押し倒せよ、いま乳揉まなくていつ揉むんだよ。)」といったところか。世間は童貞に厳しいというのは明治の頃も同じだったのかもしれない。
我我は処女を妻とする為にどの位妻の選択に滑稽なる失敗を重ねて来たか、もうそろそろ処女崇拝には背中を向けても好い時分である。
又
処女崇拝は処女たる事実を知った後に始まるものである。即ち卒直なる感情よりも零細なる知識を重んずるものである。この故に処女崇拝者は恋愛上の衒学者と云わなければならぬ。あらゆる処女崇拝者の何か厳然と構えているのも或は偶然ではないかも知れない。
芥川龍之介「侏儒の言葉」より
出版年は1927年(昭和2年)、1923年(大正12年)から没年である1927年にかけて文藝春秋に掲載されたものである。
後段の「率直なる感情よりも零細なる知識を重んずる」というのは、「好きかどうかという感情に比べたら微細な事実にこだわる」ぐらいの意味。「厳然と構えている」「衒学者」というのは「なんか知ったかぶりしてるっぽい」と解しても問題ない。
ここに興味深い2つの事件を挙げよう。いずれも明治大正あたりの処女信仰を知るうえで重要な事件だ。
まずは明治41年(1908年)の煤煙事件。塩原事件とも呼ばれるが、後に「青鞜」で名を成した平塚らいてう(明子)と森田草平(※19)の心中未遂事件である。プラトニックな恋愛の帰結として心中を選んだという思想は「純潔を守る」という建前に合致してはいるものの、森田草平には岐阜に妻子がいたし、らいてう自身も恋愛には奔放な性質であった(※20)という記述がある。どのへんが純潔で、どこをつつけば処女童貞という言葉が出てくるのか、本当に不思議だ。
もうひとつの例として、坂田山心中事件というのがある。1932年、慶應義塾大学の学生と静岡の素封家の娘が交際を反対されたことをきっかけに心中した事件である。あれこれの事情(※21)で警察が「女性の遺体はキレイだった」という発表をしたことでプラトニックな関係を貫いたと評判になり、類似の心中事件が多く起きたことで知られている。
やることをやっといてタテマエとしての純潔を標榜した煤煙事件と本当に純潔を守って死んでしまった坂田山心中事件は非常に対照的なのだが、これは現在にも当てはまることである。
要するに、ファッションとして「処女最高!非処女は中古!」というネタを披露する側と、それを本気にしちゃった層が存在し、第三者からは区別がつかないというだけの話である。
正気に戻った方がいい処女厨たちとそれを真に受ける第三者
冒頭のアイドルヲタのように「アイドルはウンコなんかしない!」といった発言で自分の熱意を表現する行動は普遍的で、2ちゃんやアニヲタのブログをみると正気を疑うどころか狂気を確信するような表現が散見される。「○○ちゃんが可愛い過ぎてワキをペロペロしたい」「○○ちゃんのスカートの中で一生を過ごしたい」等、読んだだけで痴漢に遭ったような気分になる。
ここで間違えていけないのは、こういう発言の9割はファッションだということ。2ちゃんの煽り合いのようなものだと考えるのが適当である。こういうことを書くと「いや、オレは本気で○○ちゃんの背中を一晩中舐め回してピカピカにしたいと思ってる」というヤツが湧いて出てくる(※22)んだけど、残念ながらそいつは煽りを本気にしてしまった可哀想な残り1割である。早く目を覚まして欲しいとは思うけど、たぶん手遅れだ。
賢明な方はよくご存知だと思うが、ヲタクでもなく特にこじれた人格でもないのに処女厨な人も多く存在するのはそういうわけ。ネットやらなんやらの言説を本気にしてしまった結果であろう。カカだって離婚(※23)したってのに、何を間違ってそういう妄言を本気にしちゃうんだか。
宗教的な理由だとか「初めてのセックスは運命の女性(もちろん処女)と空気がキレイな高原のお花畑でアオカン」と決めているというのでなければ、そういうことにこだわらずにヤッちゃった方がいろいろ捗るというのがヲタクの真理なので、何か真に受けているヲタクがいたら、まずそのへんを修正(※24)した方がいい。
さきに挙げた侏儒の言葉になぞらえて言えば、処女を尊ぶ気持ちというのはヤッた後に出てくるものだ。言ってみれば「思ってたより大きかった」オッパイのようなもので、基本的にはオマケ(※25)みたいなもんで、口説いてるときにそんなこと気にしてる余裕はない。
お気に入りのキャラにこだわった挙句意味不明の発言をしてしまうのはあくまでもファン活動。だって、そういうこと言ってるヤツがお気に入りキャラのエロ同人買って抜いてるわけじゃん。同じように「結婚するなら処女。中古はいらない」とか言ってるヤツもXVIDEOSとかTSUTAYAのお世話になったり施設を利用しているし、たぶん処女かどうか確認せずに結婚している。現実の本音とネット上での建前をしっかり使い分けているわけだ。
まとめサイトとかブログの煽りを本気にしちゃった処女厨というのは本当に可哀想(※26)なんだけど、そういう処女厨をみて「ヲタクは処女厨」という刷り込みを持ってしまった方々もいろんな意味で気の毒ではある。「ヲタクには現実に対するルサンチマンが標準装備」という偏見(※27)に気づかないこと自体、ヲタクから「浅はかな人だなあ」と思われる要因になるからだ。
どっぷり漬かったオタクというのは、案外に見た目や話し方は普通だし、ライトなオタクも同様に見た目では分からない。ほんのごく一部に対する評価を全体に当てはめた発言をしてしまうと、知らないところでアホだと思われてしまう。
処女厨とはヲタ特有のものではなく、俯瞰してみれば明治あたりから続く「うっかり本気にしちゃったイタい人たち」の1ジャンルである。ネトウヨとかブサヨとか、顔を真っ赤にして怒鳴りあってる系と変わらないと思えばかえって可愛い気もするが、やはり性的なことについて臆面もなく発言する輩というのは頭が可哀想な感じがするので、ちょっと距離を置いておくのが正解のような気もする。
40代、筋金入りのアニメオタク、独身。
自暴自棄なリビドーを駄作にぶつけ痛罵痛飲する毎日
いやー駄文ですね。
読むに耐えない!殆ど読んでませんがw
何が言いたいのか分かりませんね。
ところでビジネス左翼は儲かるんですか?
私も韓国で反日本でも出そうかな。
1の軍陀利
字が読めないって正直に言えよ(笑)
お前のコメントの文章力、酷すぎるぞ。
ワロタ
※2 自演乙
記事が何がいいたいかワカランが、そこらのにわかオタクよりマンガにむちゃくちゃ詳しいってのはわかった
貼ってある画像のマンガ面白そうだし
むしろ軍荼利って案外…マンガオタクの原作者だったりして
そうでなくてもベタなサヨク放送作家ぽいし
だったらそれ方面でサヨクマンガやりゃウケルんじゃないの
※3 頭大丈夫か?
コメントが何がいいたいかワカランが、そこらのネトウヨより馬鹿なのはわかったId読めなさそうだし
お前って案外…本物の馬鹿だったりして
そうでなくてもベタなネトウヨっぽいし
だったらそれ方面でウヨクマンガやりゃウケルんじゃないの
1,3は阿呆なのか
最後に「沙門アニメくん」と著者名が記述されているじゃないか
過去記事読めよ
中の人がいつもの人とは別なんだが、オマエらその辺ちゃんと判ってんの?
沙門アニメ君、氏はこのジャンルのライターって
前に紹介されてたよね
いつもここの馬鹿共の発現見てて不思議に思うのは
同じ人が名前変えても管理者側にはばれてるってわかってるのかな?
ここに限らず、掲示板とかブログとか全てそうだと思うんだけど
サモンなんちゃらが書いたかどうかなんていちいちチェックせんわ。軍荼利サイトに載せてるんなら軍荼利の記事だろ?
普段マンガ嫌いなくせにこーゆーの出したらそりゃ一貫性ないって思われてもしゃーないよな。
つか、サモンはオタ嫌い軍荼利に穴埋め利用されて肩身狭いだろ(笑)
それから何度もいうけどね、記事の内容、意味わかんないよ!校正チェックする人いないの?
※7 名前んとこは遊んどるんやで、アクセス解析は誰でも知ってる(^^)
MTY1NzA1N
おまえ……(笑)
つーか軍荼利信者は記事に
なんでも盲信するのか?
MTY1NzgwN
おまえ……(笑)
つーかって何のつーかだよ?
@臭余
お前の識字力と読解力は誰がチェックしてんの?
ネットやめて国語ドリルでもやってろよ、白痴。
※MTY1NzA1N
おまえ、マジでオウム返ししかできんのな。かわいいね~。超かわいい!(笑)
でも、気をつけなよ?軍荼利は、きみのようなオツムの弱いサヨクぼうやおじょうちゃんを手込めにして利用する、こわいこわいおじさんおばさんなんだよ?
あっもう利用されてる?失礼しやした!
※軍荼利
国 語 ド リ ルw w w
なんか吹いた、こっちも今大人の漢字ドリルやってんだよ。楽しいよね。
でも、どうせ煽るなら、せっかくこのブログはステマ兼ねてるんだし、スマホの知力アップゲームを紹介するべきだったね。
煽りとステマ一石二鳥になりるからさ。
DMMに飛ぶようだけど、あれもホラーサイトか、エロサイトのほうが効果あるよね。
それから軍荼利、その文脈だと、このブログは口調や文章の長さを統一してるけど何人もの管理人がいて、記事の内容は無干渉、あるいは校正もいい加減って暴露しちゃったよね。
でも、お前もこのサモンなんちゃらの文章が駄目なことぐらいは指摘してやれ。
仲間をひたすら養護するだけではサモンなんちゃらが成長しない。
@ざわわ
>このブログは口調や文章の長さを統一してるけど何人もの管理人がいて、記事の内容は無干渉、あるいは校正もいい加減って暴露しちゃったよね。
普段からグチャグチャ言ってねーでキチガイは人殺す前に病院行けって書いてんだろ。
何が暴露だよ、お前の頭のなかには何人入ってんだキチガイ。
ここは病院でもねぇし他人はお前の主治医じゃねぇんだよ。
セラピーが受けたきゃ病院の診察予約しろ。
この記事は複数の人でつくられてる。
そういう設定なんですねw
すぐ人の事キチガイ呼ばわりして興奮しだすのは、見てて恥ずかしくなりますw
ビジネス左翼としか思えませんが、仮に大真面目にこのサイトを運営しているとしたら哀れです。
お金払ってるわけでもないのに、よくもまあ他人様のブログに我が物顔で好き勝手できるな
自分には絶対危害が及ばないと思ってるからだろうけど。
ざわわ MjQ4NjcwN
お前、まともな受け答え何一つ出来てないぞ(笑)
オツム弱い以前の問題だよ。
つーか漢字ドリルで文章力鍛えてる?凄いな(笑)
そういや、つーかって何だよ(笑)
軍陀利
お前みたいな慇懃無礼な奴のほうが恥ずかしいよ。
お前キチガイって言われる連中の仲間か?
違うよな?なら、匿名だとしてもマナーを守れよ。
言葉じゃなく行動で示せ。
ここの管理人さんが慇懃無礼?
あ、間違った。軍陀利のことねw
紛らわしいな〜
記事の内容なんてタイトルに書いてるんだから誰でも分かる話。
読みにくいのは同意しますけどね。
注釈を本文に組み込んで過度な脱線をしないよう文意をコントロールすれば読みやすくなるはず。
本文→注釈→本文→注釈の順番がすらすらと読むのを妨害し、読者の方で本文+注釈=完成した本文を再構成しないといけない。それなら思い切って注釈を捨象して本文に特化すれば読みやすくなるかというとそうとも限らない。注釈はお遊び的要素が強いのに完全な遊戯とまでは限定されておらず、読み飛ばすと文脈をつかみ損ねるようなものが散見されるからです。
思い切って本文に関係ない注釈は削ぎ落とすか本文に組み込めば格段に読みやすくなると思いますよ。どうしても思いの丈を込めたいのなら、記事の構成を本文→まとめて注釈に変える等の方法を試せばいいのでは?
最初の記事よりオタク臭が抜けて読みやすくなったとはいえ、本文のクドさを3倍に濃縮したような注釈のクドさを希釈して欲しいところですね。
なんか色々とケチをつけてしまったけど、サモンくんの記事は嫌いではないです。
これからも期待してます。
おそらくコメント書いてる最中に別人格現れて、
その妄想相手に返答してるんだろうね
一人で
分裂症って言い得て妙だと思うわw
ワイはこういった記事は好きやで
断言できるのはイスラム教徒とムハンマドは処女厨ということだろう
たしかイスラムの教えを守って昇天したら天国では50人の処女とイチャコラ出来る、だっけ?
強姦された女のほうが有罪になったりリアル処女厨の称号はあいつらこそ相応しいだろw
まー二次元に関しては処女厨より非処女厨の方が声がデカイだけと言うのは大分前に分かってる事なんだけどね
百合とかレズも純潔信仰的ではあるよね
処女厨や気持ち悪い発言の多いキモオタを見かけるたびに
ストレスを抱えていたので、この記事を読んで気持ちの整理ができてよかったです。
ありがとうございました。