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なぜ日本の水産資源は減少するのか?各地で消えるサカナ達

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ウナギ問題って禁漁・乱獲にだけ着目して色々言われてるけど、ぶっちゃけ禁漁しても今より少しましになるだけで長期的展望ってお先真っ暗なんだよな。

河川環境の悪化が絶望的すぎて、ウナギを禁漁して稚魚の量が増えても、成体の数はそこまで増える余地がない。

前も同じようなテーマで記事を書いたんだけど、生態系が壊れすぎていて、遠い海で生まれた彼らが戻ってくる環境が国土から激減している。

 

早い話が親になった魚が居つく場所が少なすぎるし、それはつまり産卵する個体が増えないってことを意味している。

仮に禁漁して、日本の業者がそれに従ったとしても、海外で獲っている稚魚が捕獲されないということは意味しないんで、台湾と中国・韓国産の輸入食品の量が増えるだけで、はっきり言ってなんの意味もないってことを忘れてはいけない。

 

つまり、「日本のウナギ」に絞り込んで言えば、日本から海に出て日本に帰ってこれる環境を整えない限りウナギは戻ってこないわけで、漁獲制限論者は大きく勘違いしてるといえる。

漁獲を制限しても海外の人はバンバン捕獲して日本に売り込みに来るのは目に見えている。

漁獲を制限するくらいなら禁輸する方がいい。というかそれ以外に資源はコントロール出来ない。

 

しかしそれは実際は行われない可能性のほうが高いわけで、「ウナギ」の生息数を増やすには、やっぱり漁獲を制限するより、国内の河川環境をまともにして、いい加減な工事と予算消化を川や山にぶつけるのをやめさせるしかないってことだ。

日本で取れるウナギが増えて、輸入する必要性が減少すればするほど海で捕獲される稚魚の個体数は減少する。

そうしたら必然的にウナギの全体の生息数は増加するわけで、河川環境の整備という海の上流の問題はやはり結びついてるんだよ。

 

日本の近海から局地的に消滅した魚ってのは実は沢山いる。

瀬戸内海の魚で、顕著なのはまずはマイワシが筆頭にあげられる。

ここ20年でマイワシを秋釣って、家で刺し身や叩きにして食べることはなくなってしまった。今はカタクチイワシばっかり。(マイワシと比べたらイマイチ感が強いお味)

(まぁ、イワシは鯨の漁獲制限と結びついてるのかもしれない。それとも何か他の理由か。)

 

次にカレイ・アイナメ。マコガレイに至ってはほぼ幻の魚と化しつつあるし、刺し身であの上品な味を食うことも本当に減った。

アイナメはいなくなったとまでは言わないけど本当に減少の一途。波止場にいけばきれいな川にドンコが居るのと同じほど、刺し身で食えそうな奴が居たんだ。

この間魚屋で見かけた時に、苦肉の策なのかクジメにアイナメと貼って売ってるのをみて少し寂しい思いがした。

ハゼだって近頃寿司屋で出てくるのはトラハゼばっかり。(トラハゼは沖の魚なので環境変化に強い)

 

砂浜に至っては掘り返したところで、あさりやエビどころかゴカイ一匹出てこないところばっかりになっちゃった。

 

瀬戸内海ってのはそういう意味で生態系の巨大な実験場と言っていい。

他の広大な外洋に面した地域と違ってちょっとした変化が比較的短期間で現れる池のような海だ。

瀬戸内海で顕著なのは、ここ数十年で山林と河川の様子が激変して、砂浜と藻場が激減したことだ。

 

砂浜は工業団地に埋め立てられて、防波堤のついたドン深の港に変身した。

ゴロタ石の藻場も団地の下に眠っている。広葉樹林に覆われた山林も激減した。残っているのは針葉樹林の山ばかり。

繰り返す河川工事で多くの川はコンクリで窒息して、すべての川が断続的に海との接続を断ち切られている。

昔は川の石やテトラポットの隙間から頭を出したウナギが沢山目視できたのに。同時に多くの川で魚自体を見なくなってしまった。

 

山の落ち葉からミネラルが生成されて、川虫の餌になり、プランクトンは山から河口まで流れてくる。

砂浜で産卵した魚の稚魚や汽水で生息する生物がそういうものを餌にして生育して、沖合へ旅立っていく。

ウナギは山から海へ降りてきて、遠い海で産卵を済ませて長旅でまた山へ帰ってくる。

ハゼも汽水域の砂浜で産卵して沖合へ帰る。

 

産卵して幼魚時代を過ごす場所が死滅しつつある。

大体の体感では20-25年スパンで海山をいじった影響って出てくるもので、川はいじったら即影響が見えてくる。

 

大切なのは、数字の上の漁獲高だけで論じずに、ちょっと冷たい水に足を遊ばせたら見えてくる現実を見に行くことだ。

今あなたの身近にある川、ウナギが居る?そしてウナギが産卵したあと海からスイスイ帰ってこれるか??

川との接続を断たれて濁った潮だまりになった河口にシラスやノレソレが跳ねまわるのか?頭がオカシイとしか思えない。

 

源流から海までつながって、それが途切れることのない川なんてものは減少の一途をたどっている。

大切なのは帰ってこれる川であり、普段生活ができる川であり、その為には山の環境を整備して砂浜だって戻さなきゃいけない。

 

ウナギにかぎらず暮らしの全て、いや国のすべてが一見無関係に見える山から海までつながってるってことを日本人はもう一度学んだほうがいい気がするよ。

どういう屁理屈をこねまわしても、魚がいない川にウナギが群れるようにならない。

人里と密接している生物たちに不足している栄養素を与えない限りは蛍一匹飛ぶことがないだろう。

 

前回の記事でコメント欄で偉そうなことを書いていた馬鹿がいたけど、ホタルの飛ぶ川がどんな川かしってますか、って?

肥料を撒いてる畑の真下の川ばっかりだよ。田畑のない山里に、下水道を整備したらすぐに蛍はいなくなってる。

数字とか本じゃなくて、歩いていける範囲のものに目を見開いて。

 

魚も蛍も人間も、数字でもなければ本の中に書かれているキャラクターじゃない。

本当に漁業資源や環境を保護したければ、空いた時間のほんの少し、山や海に足を伸ばして観察してみることだ。

それこそ環境保護の第一歩だよ。

 

↓の動画みたいに、一見大自然の山の中でも食えそうなサイズの魚が全くとれなくなってるのが日本の現実です。

 

一言:それでもまだ、きれいな用水路や、農業地域、清流の残ったエリアでへばりつくように虫の息で彼らは生きている。それが絶滅する前に手を打てば、休みの日に家族でおかずを獲りに行ける環境はきっとまた戻ってくる。今20歳の人が、子供が中学生になるほどの時間が経ったあと。

 

 

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昔は学校で、魚つき林の話なんてのを学んだものだけど、
近頃はそういう話は学ばないものなのか?
漁獲制限ばかり言うけど、元あった生態系の通り魚や動物が住める環境が
今の日本にどれほど残っているのかね。
自転車で2,30分走り回っただけで馬鹿でもわかると思うんだけどな。
意味のない漁獲制限なんかやったって中小企業の親父が首釣って自殺するだけだよ。

 

 

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一見綺麗に見える人里離れた川も死の川となりつつある現実

 

大規模開発される工業団地とともに姿を消した海の母、砂浜と藻場

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河川工事の現場。こんな川で魚が生き残れるか?

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山から海までのつながりをわかりやすく解説した画像

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もちろん、アナログ時代とは、作業量そのものが違うのだからして、人数が減ったからといってそのまま労働量が増加しているわけではない。より実態に近い言い方をするなら、雑誌づくりの省力化は、手抜きや労働強化の結果というよりは、従来の編集作業につきものだった各種の待ち時間が減ったことによって実現したものだと言って良い。

事実、原稿待ちや、ゲラ待ちや、現像待ちや、写植待ちや、レイアウト待ちといった、作業過程のいちいちで発生していた待機時間のほとんどが、ひとつのプラットフォームに乗っかることによって、激減している。

ただ、人数が減ったことで、直接に減ってしまう要素もある。

どう言って良いのか難しいところなのだが、私が抱いている感じでは、編集部から人間の数が減ったことで、「余裕」と「アイディア」が減少したと思っている。

実際、勤務時間のうちのかなりの時間が待ち時間によって占められていたアナログ時代の編集者(ないしは記者)は、大酒飲みが多いとか、話がくどいといった欠点はあったものの、現代の、分刻みのスケジュールでラインやらスマホやらで連絡を取りまくっている編集者に比べて、何倍も余裕のある人たちだった。

アイディアも、だ。

そう。昔のアナログの時代の編集部の方が豊かなアイディアを生み出す土壌を持っていた。

なんとなれば、雑誌のページのかなりの部分は、無駄な待ち時間の間に、だらだら無駄口を叩いている編集部の人間のアタマの中から生まれるもので、そもそも、あるタイプのアイディアは、タスクやジョブに追われている人間からは決して生まれないものだからだ。

で、余裕を失い、ロングスケールでものを考えることができなくなっている雑誌の現場は、終末期の漁業に似た様相を呈してきている。

彼らは、目先の漁業資源を根こそぎ奪いにかかる底引き網漁業みたいな、自棄っぱちの収奪に走っている。

うむ。

暗い話になった。

小悪魔のことは、もうあきらめた。

消えてもらってもかまわない。

ウナギには、なんとか生き残ってほしい。

そのためには、むこう10年ぐらいウナギ断ちをしても良いと思っている。

雑誌は、どうなのだろう。残ってくれるのだろうか。

個人的に、編集者の待ち時間を増やす努力を続けているのだが、私一人の力では、どうにもならないかもしれない。

生産性を下げる努力を読者のみなさんにお願いしたい。

そのためには、バカな雑誌をたくさん読むのが一番良いと思う。

(文・イラスト/小田嶋 隆)

via: アゲハはもう飛ばない:日経ビジネスオンライン

 

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迦陵頻伽
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迦陵頻伽

水害に見舞われた紀伊半島南部に住んでいると、護岸工事が不要とは思いませんね。
しかし、生態系にもっと配慮しなければならないのは事実です。
生態系を脅かさない、あるいは影響を最小に留める、治水ってのが出来ないもんなんでしょうかね。
そういう技術は、いずれ他国でも必要になるでしょう。
将来的に途上国へのODAなんかで元を回収できそうな気がするんですけど。

河川の再生には、護岸工事のあり方を見直すことと併せて、山の管理が必要と思います。
原発が来るかもってことになって、段々畑を潰した地域があります。
用地買収される時に、桧を植えてあれば1本いくらで買い取ってもらえるから。
計画が白紙になった時、今更作物を植えることが出来ない。
間伐もせず、枝も払わずに放置されています。
山から河川とはいえないほどの水路に注ぐ水が、まったく栄養を含まない、綺麗過ぎる水になっています。
周辺の稚魚は激減です。
段々畑を潰した人を非難することは出来ません。
彼らも行政と大資本に翻弄された被害者ですから。

本当の「美しい国」って、生きるものが当たり前に生きられる国じゃないのか。
自然の恵みに感謝できる国じゃないのかって思いますね。

イワシについては、鯨ではなくイルカの間引きを真剣に考えねばならないのではと思います。

迦陵頻伽
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迦陵頻伽

@gundari
ありがとうございます。
私の住んでいる所は、紀伊半島でも東側の三重県です。
いわゆる、尾鷲桧の産地です。

ここら一帯は針葉樹の桧ばかりに見えますが、実はそうでもなかったのです。
種まき権兵衛の民話発祥地ですから、いたるところに段々畑がありました。
現在でも柑橘類(常緑樹なので遠目には針葉樹に見える)が栽培されています。
それも高齢化や高速道路・原発などの用地買収がらみなどでだんだん少なくなっている現状です。

また、桧も近年は放置されていて、それが山を蝕んでいます。
昔は間伐して下草を生やしていたので、山に保水力が有ったのですが。
林業組合の山林などを間伐しても、間伐材が売れないので山に放置。
地面を覆ってしまうので下草が生えない。
手間ひまかけても採算が取れない悲しい現実。

イルカは増えていますね。
ウチの大敷網の周辺にも、近年になってからのほうが昔よりもよく出没します。
イルカの肉は生々しい色と臭みが原因で、嫌う人が多いのです。
紀伊半島でイルカを獲っているのは、太地だけじゃないでしょうか。

銚子川の生態系だけはなんとか守りたいので、ささやかながら保全運動を間接的にお手伝いしています。

迦陵頻伽
Guest
迦陵頻伽

釣り人も問題で渓流釣りで川魚は放流しても釣り人が一人で何10匹と釣ってしまい純絶滅危惧種ばかり。
政府は野放し状態、ダムの放流で下流に流されるものもあるが・とにかく解禁されると魚がごそっといなくなる