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ウクライナ侵略の行き着く先と西側のジレンマ

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次にBRICS(東側)が打つ手

 

前ページまででだいたい今我々が置かれている状況は理解できたのではないだろうか。
”一時的に東側を押し返すことに成功している”と頭書した理由である。
情報や制裁によって価格が落ち着いたところで実物が湧いて出てくるわけがないのだ。
あくまで今だけの話、価格が落ち着いたかと思いきや株が暴落して同じだけ損している。

次に予測しておくべきなのは、東側が打つ手だろう。

大胆予測に聞こえるかもしれないが、インドネシア、マレーシア、北京、上海を候補地に新しい世界的商品(資源)取引所ができるだろう。
今後の東側の戦略上、商品価格の決定権を握り込むことは”絶対に”必要不可欠だ。
だったらその中核をアメリカにおいたままにはしないだろう。

独特のプライシング方式などを売りに、早ければ年内にそうした計画を発表するのではないかと予測している。

そしてこのあたりでロシアがバルト三国や北欧諸国と国境紛争を起こし始めるだろう。
退勢を悟った東欧諸国は徐々にEU、NATOに距離を置き始めるし、仏独も独自路線を鮮明にし始めるはずだ。

ハルフォード・マッキンダーによれば、東欧とハートランド(中央アジア)を制するものが欧州を制すのである。
元々中央アジアにトルコ以外に西側につく蓋然性がある国などない。
トルコにしても独自路線を歩むためのEU加盟希望者であって、名誉白人を自称するつもりなど全く無いだろう。

すでにくすぶり始めているが、来年に至って新たにトルコがロシアとかなりの緊張関係になるかもしれない。

しかし商品取引市場を自前化してしまったら、中央アジアのキーマントルコとの交渉の手札は随分有利になるのではないだろうか。
元々西側、欧州とトルコは関係がギクシャクしていた。
得する見通しさえあるのならトルコにとってどの陣営に属するのかなどは些末な問題に過ぎないだろう。

ゴールはNATO分裂

 

一旦、今回の戦争の着地点はNATO分裂になるだろう。

今回の西側陣営での意見の割れ方はそっくりそのまま十字架の種類である。
オフェンシブなのはプロテスタント(+政治的に混乱し始めている国でもある)、ディフェンシブな国はカソリックだ。
(ちょっとざっくりし過ぎかもしれないが)

今までNATOは主体性をあまり発揮せずにアメリカに従属してきた。
しかし実際は歴史的にはアメリカの父母に当たる国々の集合体である。
それが存続の危険を犯してまで自主性をアメリカに渡したままにするか考え始める国々が早晩続出するだろう。
(もとよりアメリカと欧州は別個のものだったということを理解することになると見ている。)

次の10年で西側とはアメリカ、大英連邦、メキシコと太平洋の小さな島国を意味するようになるはずだ。
下手したらグアムを独立させて国連で承認するように、弱体化する前にゴリ押ししかねないのではないか。

そして現在朝鮮半島にある38度線的なものは日本海まで進出してくるだろう。
相当に先行き暗い話だが、ワシントンDCの醜の御楯として不沈空母ニッポンになるのである。

新成人の2割が医療と介護。5%くらいが公務員。15%くらい百姓と漁師。
残りをカスみたいな低次元労働の会社が奪い合う羅生門のような国になりそうな気がしている。

昨日から市況が安定せず、SNSに投稿していた注目している銘柄を購入した人は損に歯ぎしりしていたかもしれないから先行きの予測を開示する意味合いもこめて記事を投稿した。

要するに現在の商品価格の下落は、遺憾の意を表明したのが思ったより効いた的な下げであって、実物の産高になんの影響も及ぼさない。
生産に打つべきだった手は既に二呼吸は遅れた。今からの最善解を一つ残らず選んでも3年ほどは飢えに苦しむのは既定路線なのだ。
そして先行きはここまでに記載した通りを予測している。

暇つぶしに本でも読みながら、コロナ地獄の酷暑をやり過ごしていただきたい。

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