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gunosy 4月28日マザーズ上場、初値はいかに? PER5241倍の異次元、ストップ安連打の可能性も

  1. 経済
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投資してきたVCの観察眼が試される局面。なんでグノシーに金出したの?

 

「gumiショック」を、さらに倍化させるのか、それとも鎮めるのか、と注目されているのが、4月28日、東証マザーズに上場するグノシーである。

「下手をするとgumiの二の舞いになりかねない」と、市場関係者が心配するのは、いくつかの類似性のゆえだ。同じアプリ運営会社で幹事が同じ野村證券。4月17日に決定した発行価格が1520円で、売上高約30億円、経常利益500万円の会社なので、予想PERは5241倍と異次元の高評価。このあたりも期待の高かったgumiと同じだ。

 

via: “gumiショック”を引きずるIPO市場…グノシー上場に高まる不安と期待 (1/2ページ) – DMMニュース

 

gumiの通称”上場ゴール”に続いて中間ゴールを迎えるグノシー。

公募はどれくらいでするのかと思ったら、1520円というね。

普通の価格なのかと思ったらPER5241倍というめちゃくちゃな数字になっている。

 

びっくりして数字を見たら売上高が30億で経常が500万円というね。

上場ゴールという世間の理論で言えば、グノシーのIPOは基本的には上場ゴールになってしまう可能性が大だろう。

 

つまり、ビジネスとして骨組みはまだ到底出来ておらず、古事記で言えばまだ淡路島が頼りない泡として浮かび出てきたばかりのシーンだ。

 

なぜ上場するのか?

大株主が株を一回吐き出すなら今しかないという空気なんだろう。

 

ある意味では正しい判断かもしれない。

市況で上場を見送った会社が、再度審査を通過した事例は殆ど聞いたことがない。

 

いわゆるジンクスというやつで、一回通った審査を見送った会社は、俺の知り合いの会社では全部倒産した。

兵どもの夢の跡。

面の皮の厚さが最高の防具だ。

 

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GUNOSYは本当にキュレーション媒体か?

 

今回の上場でGUNOSYに興味を持っている人は、本当にグノシーがキュレーションという媒体ってことでいいのかという部分を今一度考える必要があると思う。

 

俺はグノシーのビジネスモデルはキュレーションとは言わないと思う。

あのやり方はつまり2chまとめサイトがメインのアンテナサイトと同じ仕組を一般開放しただけのもので、どこにもキュレーションと言うべき見解を彼らは提示できてない。

 

アンテナ+ソーシャルBUZZに依存したVOTE+ユーザーのクッキー解析

というべきシステムで、あんまり高度とはいえないレコメンデーションシステムをアプリ化したに過ぎない。

 

グノシーを利用してる人はいるだろうか?

ニュースに満足してる?

 

答えはその点で見えている。

 

では本当のキュレーションメディアというべきものは何なのか?

出来の善し悪しは別にして、正統派のキュレーションはBLOGOSINSIGHT NOW!が該当すると思う。

(インサイトはイチオシ。)

 

NAVERまとめのせいで誤解する人が増えているけど、キュレーションというのは世間を飛び交うニュースに独自の視点から骨組みと色を与えて、その人の観点に基づいた解説を行うことを指している。

いわばコメンテーター的な機能だ。

 

ただの引用の羅列だったり、ピックアップアンテナの機能を代理していることを指してキュレーションというのは間違っていると思う。

 

グノシーはキュレーションではない。単なるピックアップアンテナで、精度はいまいちだ。

少なくともレコメンドを多数決に依存するのであれば、レコメンドのコアシステムを公開して、ユーザーがフィルター基準を自分で選別できるようにならない限りインフルエンサー層の満足度は今以上になることはないだろう。

(あるいはガチで探しまわらないとなかなか簡単には見つからない、個人が書いている優秀な記事を選別するか。)

 

俺に保守速報とかアゴラの記事を送りつけてどうしろと言うんだ?

 

 

しぃアンテナの時価総額は400億円か?グノシーに時価総額400億は話盛りすぎ

 

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つまりグノシーのコアビジネスは、アプリ化されたアンテナサイトで、レコメンデーション基準でピックアップしてるだけってのがよくわかったと思う。

 

では、そういうサイトで最高のトラフィックのしぃアンテナに伍するトラフィックを持ってるのかというと、本当は相当厳しいんじゃないかと思う。

つまり、しぃアンテナに何億も投資して、テレビCMを打たせて、上場までお膳立てするVCがいたらちょっと頭がどうなってるのかと俺は思う。

 

しぃアンテナの資本金が28億円だったらどう思う?相当異様な気がするよね。

でもグノシーの資本金は28億円超えている。

投資したベンチャーキャピタルは東大ブランドにつられて出資したんだろう。

 

多くの日本VCは、自社ファンド関係者からの紹介、学閥関係の紹介、ビジネス仲間関係からの紹介以外出資は基本的に検討してない。

嘘じゃない、本当のことだ。(つまりいない方がマシな連中ってこと。)

ガレージベンチャーの素晴らしさを称えるのは口先だけで、安心するための材料がいくつも揃わないと金を出さない。

 

その点で木村新司氏が全てをお膳立てしたグノシーは超合格していたのだろうし、それが結果的に株主を泣かせる要因にならないかと強く懸念する。

そういう日本的悪癖が凝り固まったようなIPOの典型例になる可能性が俺には感じられる。

 

上場に適格かどうかを無視したら、多分ビジネスとしてのマネタイズパワーはグノシーよりしぃアンテナの方が上だ。

 

グノシーは朝刊と夕刊の時刻のみにアクセスのボリュームゾーンが限定されて、多分M字型のトラフィックボリュームになってるだろう。

証券アナリストは、gumiがゲームアプリであるのに対しグノシーはニュースアプリ。「堅実性が全然、違います」と、次のように説明する。

「ゲームアプリ事業は、映画のようなもので当たると化けます。SNSのミクシィを救ったのはモンスターストライクというひとつのゲームでガンホー(オンラインエンターテインメント)を時価総額1兆円にしたのもパズドラという単一のアプリでした。

 それに対してグノシーの提供するのは、ニュースアプリでゲームのように一過性ではなく、歯磨きのように習慣化します。ユーザーがしだいに積み重なっていくわけで、今月、獲得したユーザーが、半年後、1年後にどれだけの収益をもたらすか計算しやすい。予見能力の高い事業モデルなんです」

 

via: “gumiショック”を引きずるIPO市場…グノシー上場に高まる不安と期待 (2/2ページ) – DMMニュース

 

それでも証券筋はこの様に牽強付会にグノシーの優位性を強弁する。

こいつらは神経衰弱をやったことがないんだろうか?

 

世の中のどの程度の人がYahooの広告をクリックしてるというんだろうか?

勿論、レコメンデーションが優れているからまだビジネスとして十分成立しているけど、何の外連味もないスマホアプリで、毎朝習慣化して起動させたら大体同じ場所に広告が表示されて、それを毎日クリックする奴がいたら教えて欲しい。

 

習慣化によって神経衰弱の中盤以降のような状況を簡単に生むのだろうし、輪をかけて「自称」キュレーションのグノシーは読者と心理的なつながりを持つためのいかなるコメントも付与しない無色透明なアプリだ。

誤クリック以外にどういうクリックアクションのきっかけがあるのか全く理解できない。

 

朝の通勤時間と夕方の退社時間しかまともに稼働してないYahooの収益を想像して欲しい。

時価総額400億円、PER5241倍の価値はちょっと厳しい気がする。

 

同じような立ち位置で新聞のラテ欄やその広告を思い出してほしい。

最近その広告を読んで購買アクションにつながったのはいつか思い出せる人いるだろうか?

各全国紙はほとんどが広告代理店機能の関連会社を持っている。

 

一つでも上場して時価総額400億になってるだろうか。

 

 

今からでも遅くない。グノシーは編集部を立ち上げるべき

 

この致命的な弱点の全てはグノシーが無色透明であるがゆえに発生しているものだ。

 

グノシーが時価総額相応の成長を目論むのであれば、ゲーム関係のキュレーションをガチでやったり、編集部を立ち上げて自分たちのオウンドメディアを持つことを早急に検討するべきだろう。

公募で集めた金をそこで使うのであれば将来の絵はグッと変わってくるはずだ。

 

ラテ欄が中心の新聞は成立し得ないのだろうし、フィルターを掛けるためのアプリで俺にアゴラとか保守速報の記事をレコメンドするようではお先真っ暗としか言いようが無い。

 

・編集部を持つ

・オウンドメディアを立ち上げる

・いちいち読みたくない糞メディアを自分の好みで排除できる仕組を設ける

 

まずこれが事業としての進化の第一歩になるだろう。

中間ゴール以降になるので第二歩というべきかもしれないけども。

 

そこまでやってユーザーの分類が済んだ暁には、新しいジャンルのSNSの立ち上げも狙えるかもしれない。

 

いずれにせよ、自分で何も発信しないメディアが大をなすことはまずありえないし、グノシーのビジネスモデルで広告収益を上げ続けるのは至難の業だろう。

用意しなければいけないサーバースペックや、トラフィックの偏波、全てが自動化するビジネスとしては不向きな気がする。

 

その辺の所でダメな土壌が見えているのに、広告配信システムだけ最適化してもダメなもんはダメだろう。

(広告システムの立ち上げと成功が上場に大きく寄与しているらしい。)

 

そして最初にこの上場のベアボーンを完成させた木村氏はもういない。

ドリームインキュベーターの威光を持つ盾になってくれる大人は、今度の上場で株を売却してサヨウナラだろう。

 

 

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