年金が貰えるかどうか 1/2 丁半博打化する社会保障
株価バブルのネタを突くたびに「選挙で勝った」「株価が上がってるwww」とわめき続ける猿が踊る国日本。
本当に株式投資で儲けようとしたらどうするべきか、ってのを記事でも書いたけど、果たして株高は何のメリットがあったのか?
一般人を尻目に遥か高くまで飛んでいった日経平均は年金に含み資産を20兆円強もたらした。
結論を一言で言うと、支払い義務と収益のバランスで言えば焼け石にスポイトで注水みたいな話で糞の役にも立たない。
仮に20兆円まるごと換金できて儲かっても、今までの不足分には到底至らない。
現実的には年金が利益確定で売り始めたらにっちもさっちもいかない泥沼のような下げに襲われるし、換金するのに何ヶ月もかかってその間に日経平均は数千円下げてしまうだろう。
つまり、政府の年金含み益の自慢は博打の素人の寝言みたいなもので、絵に描いた餅の料理方法の解説に等しいと言っていいだろう。
ままごとのたこ焼きとも言える。
ぱっと見でたこ焼きを作ったんだなとわかっても、それは子供が作った砂団子ってことだ。
年金による株式投資は果たしてネガティブか?
基本的な方向性として、年金は運用をディフェンシブにしてなにもしないような状態にしてもいずれ必ず破綻する。
つまり、1000に一つの勝ち目もないとしてもとりあえず何かに賭けてみるのは姿勢としては悪く無いと思う。
むしろこの程度の政府のとろくさい運用に突っ込むよりかは、よりリスキーでハイリターンな投資に回す必要性ですらあるのかもしれない。
問題なのはその絶望的な状況を具体的な言葉で説明せず、総取りで勝っても問題が解決することがないリターンの投資しかしてないことだろう。
ダメ元でその金で科学技術に投資したほうが100倍マシだと思う。
増税で社会保障が安定するか?朝三暮四に騙される日本人
社会保障や年金の充実や安定化を国会がテーマにする一方で、本当にそういった結果が得られるのか?
これを多くの人が寄り集まってワイワイと話し合ってるのが現状だ。
反対に会社経営者で決算を日常的にウォッチしてる人や、政府当局者の殆どはその手の話題では無口になっている。
なぜなら救いようがないのは少しでもその手の知識があれば火を見るよりも明らかだからだ。話しあう意味が無い。
ワイワイ話し合ってる大多数の人はそろそろ現実を受け入れるべき時が来ている。
冒頭の通り、株価が爆上がりして含み益が20兆円増えても問題は全然解決せず、給付は削減され負担は倍化している。(2015年度が過去最大の社会保障削減年度になる)
かたや増税で消費税を3%引き上げても、見通しのレベルでも単年度で5兆円6兆円にしかならない。
↓は増税前の政府広報だけど、これを真に受けた国民の思考停止はもはや犯罪的と言ってもいいかもしれない。
増税を決定した横から法人税を減税している政府が誰よりも知っている、社会保障を救済する処方箋なんか書けるわけがないってことを。
倹約とか運用でなんとかなる次元を超えて崩壊している社会保障は、間違いなく今後悪化の一途をたどる。
だから政府は盛大なODAのバラマキを繰り返す一方で、公務員の給料を上げ年金を株に突っ込み、任期を高支持率で乗り切ることに血道を上げている。
愚痴にもならない文句をいう暇に、国民全員で神に祈ったほうが多分ましだろう。
奇跡が起きないとは誰にも断定できないのだから。
この年金の崩壊の意味するところは、財政の破綻も意味している。
なぜなら財政に少しでも余力や復活の可能性があるのなら、発生する余力から年金に追い足しして給付を元に戻すからだ。
それを公約にして選挙を戦ったら、実現可能性さえ納得させられれば共産党でも与党になれるだろう。
現実に民主党が政権をとったのはどうしてだったかを思い出せば誰もが頷くはずだ。
移民によって埋め合わせるという説を述べる人も一部いるものの、それは見通しが甘いと言わざるをえないだろう。
付加価値の高い産業が何もなくなりつつある日本で、高額所得者がどれほど移民によって増えるのか?
百姓の見習いと看護現場のヘルパーがいくら増えたって、社会保障の恩恵がなかったら生活できない貧民が増えて、状況は余計悪化するだけだ。
それにそこまでして日本に移住したい外国人がどんだけいるだろうか?
あれだけ産業的優位があって豊かだった日本に来なかった人達が、老人のおしめを替えたり百姓をするために今後大量に移民するという理論がどう成り立つのか説明してみてほしい。
え?少子高齢化の出生比率?
解決する気がないから政府は放置している。
出生率が改善してもお荷物が増えて財政の破綻が早まるだけなのよ、既に。
年金崩壊が変える社会の消費構造、本格的な貧困時代の到来
不動産経済研究所が18日発表した4月の近畿2府4県のマンション発売戸数は前年同月比2・7%減の1189戸となり、4カ月ぶりに前年水準を下回った。平成16年8月以来、10年8カ月ぶりに奈良や滋賀、和歌山の郊外3県がそろって発売戸数ゼロを記録した。
景気回復に伴う土地価格や工事費の上昇で、マンションの平均販売価格は値上がりする傾向にある。不動産経済研究所の笹原幸恵大阪事務所長は、特に郊外は今後「採算性や立地などを理由に新規物件の発売は限られてくる」と指摘する。
年金崩壊を将来の不安と捉える人が多い現状で、日本人が備えなければいけないのは先の話じゃなくて目の前の話だ。
日本は1990年代の末からつい最近まで、経済構造を一言で言い表したら贈与経済というべき形態を取っていた。
それまでももっぱら、結婚式や家の建築なんかは親や親族の贈与が大きく関与してくる経済構造で、不景気が進むに連れて、大型のテレビの購入や車の購入まで何もかも親からの贈与に依存した経済形態だったと言って良い。
年金崩壊の意味するところは、そういう経済構造の終焉ということだ。
つまりモノが何もかも売れなくなる時代が目の前になった。
↑の引用ニュースは近畿圏のマンション発売戸数のものだけど、これが0になったというインパクトがどれくらいのものか考えればそれが具体的になり始めたことが理解できるはずだ。
赤文字部分は「景気回復に伴う…」とありがちな言い訳が書かれているけど、景気が回復してマンションの販売単価が上がった結果、マンションの販売を見合わせるような事例は世界中探したってなかなか無いだろう。
景気が回復して地価が上がっているなら、皆かえってマンションを買いやすくなったり一戸建ての建築が増加したりするはずだ。
つまりこのエクスキューズを剥がした実態というのは、都市部以上に親の贈与に頼って動いている田舎の経済で、年金・社会保障の削減と負担増加の効果が現れ始めたということだ。
頭金が用意できないためマンションの購入を見合わせる人がそれだけ増加し始めているってこと。
テレビ、車、マンションは今後も販売高を減少させる一方だろう。
同時にこの社会的風潮は起業率の低下も後押しする。
多くのマイクロビジネスでは親族からの資本金の出資に開業を依存している。
社会保障破綻時代により貧乏になり発想がディフェンシブになった年寄りは金を出さなくなって、企業の数の増加は今後長期にわたって見込めなくなるだろう。
連鎖的に企業の業績に打撃を与えていくその現象は、冒頭の20兆円あまりの含み益をじわじわと削っていく。
これを漢字三文字で現せば「悪循環」と表記する。
アベノミクスが成功しても失敗しても社会保障は破綻します
ここまで説明した時点で、アベノミクスで市場を刺激して利益を嵩上げしても、企業の利益が好調になってもやっぱり年金と社会保障は破綻するというのはわかってもらえたと思う。
市場を刺激しても実体経済は既に国際的な付加価値を伴っておらず、刺激に必要な投資以上の見返りが生まれる見通しはない。
つまりいくら含み益を積み上げても、中身が空洞状態で膨れ上がっただけの質的拡大を伴ってない市場に、その利益確定売りを吸収する力はすでにないからだ。
あるいは移民でお茶を濁そうとしても、高所得者どころか低付加価値労働者ですら市場刺激策の副作用「円安」作用も相まって人が入ってくることはない。
そして社会保障の削減は結果的に消費の縮小を産んで更に国民は貧困化して消費は先細る。
金を出せる人が身の回りからどんどん消えていって、起業率はこれからもどんどん下がる。
日本経済の最重要部分だった法人経済も今後は縮小の一途ってことだ。
今後は歯医者に行く若い人や、体調を壊した時に医者に行こうとする若い人まで激減するだろう。
日本人がそれだけ貧乏になるってことはもはや確定事項だ。
市場介入での浪費と大赤字、自力で稼げなくなった税金・補助金漬け産業、削減される社会保障・年金が巻き起こす消費縮小。
このシリーズで書いた今までの3つの要因すべてが輻輳しあってポジティブな要素が全く見えてこない。
この悪循環の打破のための出口政策というのは容易に打ち出せるようなものではなく、正攻法での解決をはかっても千三の繰り返しになって内閣が5個10個と玉砕しても空振りしかしない可能性だってある。
現在までの政府の政策や起用した人々を見る限りでは、かなり強引な「奇策」を立て直し策に持ってくると想像している。
キーワードは一億総貧困化に加えて焼畑農業だ。
残業代0法案、派遣法改悪、社会保障費削減など貧困促進政策の数々は、その準備として「そうなるのを狙って」貧困の促進をやっているというのが実情のはずだ。
結果的に安倍晋三というトリックスターの登場は、苦し紛れの丁半博打で焼け野原を作った黒い日本史として歴史に名を刻むことになるだろう。
次回はアベノミクスの出口政策を投稿しようと思う。
本シリーズは前回が有価証券・金融資産の部、次が企業・営業の部、最後に出口政策の部で記事を投稿しようと思う。
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