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至高のBBQを求めて 「鮎の青竹焼き」 この夏、川魚再評価の夏

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暑くなるとなぜかBBQしたくなる遺伝子の人90%

 

例年、暑い時期になると食中毒や火傷の被害を受けてしまう人が続出するバーベキュー。消費者庁は全国の消費者を対象に「バーベキューに関する意識・行動のアンケート調査」を実施し、その結果から不適切と思われる点をピックアップ。「バーベキューをする際に注意すべきこと」としてまとめました。

 文書では「調理の直前まで食材は冷やして保管」、「生肉を扱ったトングや箸で焼けた肉や野菜を扱わない」、「お肉は中心部まで焼く」、「おにぎりはラップやビニール手袋で握る」など、ついつい横着してしまいがちな衛生管理についての注意が。また、火の取り扱いに関しては「着火剤で火の継ぎ足しをしない」、「カセットコンロを覆ってしまうような鉄板は使わない」など、火傷を回避するための注意事項が述べられています。

via: 消費者庁がバーベキューにおける注意を喚起 食中毒や火傷の被害減少を目指す (ねとらぼ) – Yahoo!ニュース

 

あまり暑くならなかった梅雨を超えて突如始まった夏。

この暑さでBBQやろかって人もこの週末辺りから結構居るんじゃなかろうか。

 

BBQは酒飲みにとって難儀なイベントだ。

酒しか呑まなかったら脱水症状になりやすいし、熱中症になった虫に刺された蛇が出たとトラブルに限りもなく、子供は大人の都合を無視して山川にはしゃぎ大変だ。

 

水難事故対策は前詳しく指摘した記事があるから読んでもらうとして、余るのを前提で酒が入ってない飲み物を人数×1,5Lは用意して出かけたいところだ。

飲むだけ飲んでうつらうつらして、起きたら激しい頭痛になってるなんてのはBBQにつきもの。

めんどくさい後片付け対策から始まって用意すべきことは備忘録に書き出して出かけよう。

 

ちなみに個人的には熱い時と寒い時はBBQはお断りだ。

世間の人がなんでBBQに胸躍らせるのかいまいちわからない。

肉だけ焼くなら焼肉屋の方がいいような気がするんだが・・・・

 

ところで、毎年同じように焼き肉だけ食ってるつまらないBBQも、たまにはちょっと工夫して日本料理として楽しんでみてはどうだろうか。

クソアツイのにいつでも食えるものしか食えないようでは楽しみの値打ちがない。

つまりBBQみたいにメニューに代わり映えのないものこそ工夫することで他と一線を画した楽しみをクローズアップできる。

 

せっかくなので野趣あふれる料理を紹介するので、この夏は「違いの分かる人」をBBQで演出して肉や魚以外に食いたいものもGETしてみては?

 

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夏の吉兆魚「鮎」 BBQの裏ボスは川魚

 

夏にあえてBBQをするのなら という前提で日本料理をピックアップするなら、問答無用でそれは「鮎の青竹焼き」になる。

 

この料理は至って簡単で、用意するものは炭火(焼き肌が白くなる良い炭を使って欲しい)、丸い石、竹枯剤を投与してない山の青竹 天然鮎 これだけだ。

(青竹を何も考えずにその辺で切ると、除草剤成分をふんだんに含んだ死にかけの青竹だったりするので、山の持ち主に聞いてから切り出すようにした方がいい。)

 

切り出した青竹は、一部を残して全部縦に真っ二つにして長さを揃えて切りそろえる。

石は、行き先が清流なら現地調達で十分。

そうじゃない場合はホームセンターとかで焼き芋とかに使える石を買ってきて、水で洗って一晩つけ置きして、乾かしてから使えば良い。

 

料理方法は至って簡単。

 

鮎の青竹焼きのレシピ

  • 炭火をおこす
  • 丸石を炭火の上に隙間を開けて並べる
  • 切りそろえた青竹を筏のように並べる
  • 鮎を載せる
  • 竹葉を鮎にかぶせる

 

たったこれだけ。

直火で焼くのと違って、温度の伝播が違うから鮎の香りが死なない。

そして青竹から徐々に出てくる白い煙が、山の鮮烈な匂いを鮎の身に移す。

 

竹がはぜたりしても焦らずに、川面に素足をつけてスイカでもかじりながら仲間と語らって一杯やって待てば良い。

思ってるよりはずいぶん焼き上がりに時間がかかるのがこの料理の特徴だ。

 

大切なのは待つことと、食べるタイミングを間違えずに一気に食ってしまうことだ。

 

この料理の醍醐味は、夏そのものの山川の青さが目でも楽しめることにある。

そして単純な鮎の塩焼きやその他の料理と違って鮎の繊細な香りが死なないことだ。

 

焼きあがった鮎に岩塩をふりかけたら、容赦なく頭からかぶりついで一口で全部食って欲しい。

今まで食っていた鮎料理がいかに高いだけのクズ料理だったか心底思い知らされる鮮烈な味わいだ。

 

この料理をやる気になった人は鮎の選択やその仕込みの注意点も↓で確認して欲しい。

 

夏の日本といえばこの料理が代表と言って一つの遜色もない。

神武天皇の故事に習うまでもなく、日本の川魚の女王は鮎なのだと思い知らされる圧倒的な存在感だ。

 

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鮎をどこで選ぶか 高くても郡上鮎一択

 

この料理法で大事なのは、料理方法からお察しの通り、鮎の素材の質だ。

天然鮎を自力で取ってこれる人はともかくとして、通販で取り寄せるしかない人はここをケチったら全てが台無しになる。

 

個人的には、一般人が入手できる最上の品質ということなら、岐阜の郡上鮎をイチオシする。

 

実は知人があのあたりで住んでいるので、投網で取ってきた鮎を譲ってもらったことがある。

鮎も結構あちこちの料理屋で食べてきたけど、問答無用の格の違いが確かにあった。

 

放流や養殖の鮎を平然と天然物と偽って出してくる都会の料亭なんか、お会計をしながら毎回不愉快な思いをさせられる。

逆に素材に恵まれた地域でも、時々雑味を感じるワタだったりして残念さを感じることも少なくない。

(たまたま川の苔がダメになっていたんだろう)

 

天然うなぎ減少の理由とリンクしているけど、川の漁業権が生活と密着している地域というのは日本では実は少ない。

つまり、他の地域では川の保全や水利の権利は常に商工業に押されてうなぎのように押しつぶされてきたのが今までの日本だった。

 

帰る川を失くした魚たちは消えていき、どこかドブや洗剤の匂いのする魚ばかりになって来たわけだ。

(取るのを禁止したぐらいで復活するわけないだろ、アホか。)

 

その中で川魚の女王鮎で生計を立てていた岐阜だけは生存に成功したということだろう。

(岐阜の早鮎は、最高値の時期だとkg3万円を超える)

 

ちなみに、郡上鮎の入手に成功したら、余計な手を加えるのはやめて欲しい。

鱗も鮎のあじわいというのは室町時代以来の日本の常識。

 

無闇に洗ってはいけない。鱗をはねてもいけない。ワタも抜いてはいけない。

塩は食べるときに自分でかけるのが一番いい。

川の恵みを頭から呑み込んでくれ。

 

鮎の持ち運びは家庭用真空パックの機械で真空パックして、クーラーで持ち運べば上等だと思う。

香りが命なのでそこ重要。

 

余った青竹と鮎は、米と一緒に割った竹で鮎飯にするのも乙だ。

これもまあ、中々食べれないものだな。

鮎飯も醤油より塩のほうが良い。

 

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鮎の青竹焼きを食える店は?

 

せっかく外でやるならば の野趣あふれる青竹焼きは以上のとおりだ。

ところで、めったにお目にかかれないこの料理も頼んだら出してくれる料理屋を一軒だけ知っている。

 

徳島は佐那河内村の 虎屋壺中庵だ。

 

さっき食べログで見てみたところ、エライ評価の高さだったけど、正直鮎の青竹焼き以外は大騒ぎするほど大したことなかったと思う。

従って夏のこの時期に、思い切り大枚を叩く覚悟をして、思う存分鮎を食べに行くという一点で期待して欲しい。

 

他は食うものだったら金に糸目は付けないという人にとってあまり満足とはいえない可能性の方が高い。

ロケーションや借景の点でもここがそこまで高評価になる理由はわからない。

 

もし足を伸ばす気なら、一階の座敷を予約することをおすすめする。

連れの女が戯れに邸内に引き込んでいる小川に足を浸すのを眺めながら鮎で一杯やるのも風情がある。

夏らしい肴ってことでとうもろこしの天ぷらでも頼んでみてもいいかもしれない。

 

確か思う存分鮎を食いまくって、酒のんで5,6万のお会計だったと思う。

大人数で行くと目から火花が出ると思うので、大切なパートナーと密かに楽しみに行く系の使い方が最高だと思うね。

ランチだったら懐石と酒で1万そこらで足りると思う。

 

宿泊については、近隣におすすめの施設はない。

鳴門まで足を伸ばして、サンクチュアリに泊まるもよし、ルネッサンスリゾートにするもよしってところじゃないだろうか?

 

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はもげ
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はもげ

軍荼利さん
いつもパンチの効いた鋭い風刺、勉強させてもらってます。
その中でもたまに書かれるこう言った記事も興味深く読んでいます。

お金では買えない贅沢な時間の過ごし方を沢山ご存知で、やってみようかなぁ!といつも思わされます。
キュレーションメディアの番人受けをねらった記事も面白いですが、軍荼利さん個人のこういった贅沢な時間の過ごし方の記事の方がしっくりきます。

また次回のこういった記事も楽しみにしています!
ただの感想文となってしまいましたが、とても羨ましく思ったので投稿させていただきました。