第二地方銀行の香川銀行(高松市)と徳島銀行(徳島市)を傘下に置くトモニホールディングス(HD)が、三菱UFJフィナンシャル・グループ系列の第二地銀、大正銀行(大阪市)と、2016年春にも経営統合する方針を固めたことがわかった。
実現すれば、関西と四国にまたがる広域の地域金融機関が誕生する。全国の第二地銀グループでは6番目の規模になる見通し。今後も再編が続きそうだ。
おいおい、アベノミクスで世の中は好景気、融資残高も増加傾向で倒産は減少したんじゃなかったのかというニュースが相次ぐ昨今。
地方銀行が併合を画策し始めた今、都市銀行中心の「皆の目に見える経済」と見えない経済では著しい乖離が発生している。
地方銀行にかぎらず、年商100億円以下の企業の経営最前線では、M&Aが活発化して残存者利益を狙う地方豪族の投資意欲が活性化する一方で、企業の総数は減少の一途を辿っている。
つまり、従業員100人以上の規模が1995年前までで10社ほどあった地方では、それからリーマンショック前までで4-5社になって、現在はそれが一社になる方向にむけて動き続ける。
1995年以前1000人の職人が雇用されていたのが、リーマンショック前までで400-600人規模まで転落、それが最終的に300人位の規模まで最適化されていくだろう。
水を吸ったカステラみたいに弱った企業では、残った雇用を維持するのに手一杯で、打開策を図るための大型案件の受注自体が無理になった。
(だから入札不調が増えている。)
仮に好景気あるいは現状が維持できるというのであれば、くだらないサラリーマンと違って数千万円の役員報酬と年で1-2000万くらいの交際費を自由に使える地方豪族の棟梁を誰でも継ぐはずのものが、先行き難で親が率先して帰ってくるなという事例が増えている。
地銀の統合というのはそうした静かに死んでいく実情に裏打ちされたもので、好景気(株高の話な)とは裏腹な企業経営最前線の、いわば潜伏期間が終わったような減少だということ。
梅毒で言えば梅の花が咲き始めたようなやつだ。
この次のステップでは「失った2/3」が顕在化する時期がやってきて、同じく梅毒で言えば軟骨が溶けて粘膜が糜爛し、顔が崩れて大谷吉継化していくような状態になる。
本当に実業の調子がいいのであれば、銀行は基本椅子取りゲーム式組織運営の権化みたいなもんで、椅子の数を固く維持しつつ経営の独自性強化と利益の上積みしか謳わない。
年商20億30億以上の企業がそうして加速度的に減少していくということは、地方の金融も終了ということだ。
地銀の審査基準で貸せるところも殆ど無くなるし、信金や第二地銀の融資先も壊滅状態になっていくだろう。
そして雇用と消費の悪化、地下暴落のとどめになる。
だから彼らにとっての悪夢「合併」という最後の手段で生存を図り始めた。好景気な時代に銀行の合併なんか発生するわけがない。
リーマンショック前の小泉・安倍バブルの頃に、取引先の銀行の頭取とか役員と飯食ってたら、皆「関連会社で始めるサラ金」「マンションデベロッパーへの融資」に熱中していた。
一方でパチンコ屋に数十億単位で債権放棄する事例が相次ぐ、消費不況の入り口の時代だったのを思い出す。
『実業放ったらかしでつまんない業種にばっか金貸してたら、中腐れ起こして死んでしまいますよ』と忠告したけど、その通りになったのを実感する。
亀井静香のモラトリアム政策が生きてるうちに地方在住者の生活底上げ(=消費不況の防止)をやるしかなかったと思うけど、今はもう既に打つ手が無いような気がする。
還暦前後から70歳に至る老いというのはそれくらい取り返しがつかないものなんだと年上の友人たちを見てつくづく思う。
俺より先に彼らがいなくなる寂しさもあるし、壮気や覇気を失った寂しさも大きい。
安倍内閣はカンフル剤的にサラ金の放漫融資で消費の帳尻を合わせてくるんだろう。
しかしそれもせいぜい数年の弥縫策になるのが関の山だろう。
倒産が減少する一方で自主廃業が過去最高を記録し続けているのもこうした金融機関の先行き観悪化に拍車をかけている。
そして倒産件数の減少自体実は民主党の置き土産だったことも忘れてはいけない。
10年とか20年の融資を起債していた人は別にして、ここ数年の融資は政策金融公庫や信用保証協会を経由したものは無保証融資が中心だ。
つまり、平均したら1500万円もいかない規模の債務者に、金融機関も取り立てを諦めて廃業を勧めているから倒産になってないだけの話だ。
個人保証をとってない融資が増えた副産物だね、年金は差し押さえできないし。
つまり、連帯保証人の鎖が無くなったから廃業ができるのであって、債権者不在の企業なんか全体の1割もない現実を無視してはいけない。
明日がないから廃業したいし、連帯保証人の心配がないから廃業できる。
これも、うどん屋一軒でも自力で経営したことあるやつなら、猿でもわかる筈なんだが。
金融機関の合併で融資先の大量整理が始まるんだよなぁ。
近畿と衛星都市のエリアはこりゃぁ大変なことになる。
決算書に味の素かけてた人は急いで新規の銀行と取引しなきゃ。
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好景気=利益の嵩上げに注力 先行き難=統合・合併で生存策 大本営発表で戦況を覆すことは出来ない
地方銀行の再編が中堅銀行に波及してきた。第二地銀の香川銀行、徳島銀行を傘下に持つトモニホールディングスと大正銀行の経営統合は、横浜銀行と東日本銀行や鹿児島銀行と肥後銀行の統合に続くが、メガバンクが絡む点でこれまでの再編と異なる。人口減少や低金利など地銀を取り巻く経営環境は厳しい。再編の流れは止まりそうにない。
地方銀行の肥後銀行(熊本市)と鹿児島銀行(鹿児島市)は27日、経営統合で契約書を締結し、最終合意したと発表した。10月に持ち株会社「九州フィナンシャルグループ(FG)」を設立し、両行が傘下に入る。
経営統合で総資産は昨年末の単純合計で約8兆6千億円に上り、九州では、ふくおかフィナンシャルグループ(福岡市)、西日本シティ銀行(同)に次いで3位、全国でも有数の地銀グループが誕生する。
持ち株会社の本社機能は熊本市、登記上の本店所在地は鹿児島市に置く。社長に鹿児島銀の上村基宏頭取、会長に肥後銀の甲斐隆博頭取がそれぞれ就任する。
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ネトウヨブログをよく見ると
アベノミクスの記事では、「給料が上がった」だの「ボーナスがたっぷり出た」だの景気の良いコメントが多いですが、
「家電や車が売れない」という記事になると、一転して「金が無いから買えない」「高すぎて買えない」「安くしろ!」といった不景気なコメントばかりになります。
「ボーナスが入ったから買った」なんてコメントはひとつもありません。
同じブログとは思えないこの落差には笑えます。
要するに「アベノミクスで給料が上がった」「ボーナスがたっぷり出た」というネトウヨの主張は、完全に嘘ですな。
@虚空 さん
一部では嘘ではないと思いますよ。
例えば大手ゼネコンとか、この記事で言う吸収する側の企業はそこそこいいわけですから。
問題は、前者の場合、儲かった金を将来にわたって自己処理できるのかの部分で、ど田舎にスタジアム建てたつけを誰が払うんだと。
今から無人になる集落の防波堤とか。
後者は、吸収された会社から放り出される奴の負担は誰が請け負うのかと。
全体が縮小傾向の中で、禍福の偏波は激しくなってるなーと思います。
その辺は
http://danshi.gundari.info/abenomics-account-closing-sec.html
http://danshi.gundari.info/abenomics-account-closing-sales.html
ここらへんでシリーズレポートしてます。
今週第三弾投稿予定です。
まぁ景気は気分も大事だからネトウヨの主張もわからんでもないんだがなぁ
自分が消費せずにネットで精神勝利してるだけなのが問題やね
アベノミクスを成就させたいならネットで遊んでる時間でキャバクラで浪費した方が100倍マシだろうに
そうすりゃキャバ嬢が美容院言ってブランドモノ買ってそれが連鎖してくよ
自宅からフィギュア買ってもアメリカ様のAmazonが儲かって中国の生産工場に金が行くだけだぞっと
ネトウヨの言う「給料が上がった」「ボーナスがたっぷり出た」の話の主語は「世間様」や「他人様」で、「金が無いから買えない」「高すぎて買えない」「安くしろ!」の話の主語は「ネトウヨである自分」なんですよ。
自分がネトウヨの話で嫌いな所の一つは、どこの馬の骨が書いたか分からないコピペのような薄っぺらい定型文のような話を「客観的」と言いながら、「主観」というか自分の判断になる「基準」とか考えの「柱」になるものがまったく無い所。
自分の考えに「芯」や「基準」がないから、結局は他人の定型文をテスト前の一夜漬けみたいに丸暗記して、オウムのように繰り返して言うことしかできない。
普通なら「給料が上がった」「ボーナスがたっぷり出た」というネトウヨ的「客観的事実」と、「金が無いから買えない」「高すぎて買えない」「安くしろ!」というネトウヨの「主観的現実」の乖離に疑問を持つと思うんだけど、結局はこれらの情報を精査する基準がない上、コピペみたいな話を「教科書に書いてある」ような感じで「正しい」と思っているから、辻褄が合わない矛盾した話をしても、変だと思わないんだろうなぁ。
「自分」が居ないんですよ。
@在日日本人
「在日は生活保護を何兆円ももらっている!」と「マスコミは在日に支配されている!」
「韓国は世界中から嫌われている!」と「世界中が韓国の慰安婦プロパガンダに騙されてる!」
を両立させる連中に軸などありませんよ。