↑の動画はイスラム圏を旅行していると誰もが聞いているはずの、ミナレットから流されるアザーンだ。
朝の目覚まし時計の代わりになる割と便利なもので、モスクの近くに泊まっていたら毎朝大音響のアザーンで目を覚ましてむくんだ顔でコーヒーを啜る。
叫んでいる内容はいまいちわからないけど、平和な音程で二度寝を誘惑する罪なやつ。
ところで、沼津信金がイスラム関係の団体の口座開設を拒否と言うんだけど、以前ワーワー言うアホが大量発生していた「イスラム国」という名称を入れるか入れないか論の結論部分だな。
イスラム国をどう言い換えたところで差別をする奴はするわけで、意味なんかないってことだ。
イスラム国という名称にこだわっている反対論者の多くが、ダーイシュにせよISISにせよISILにせよ、全部「イスラミック・ステイト」と訳するべき事実をあんまり考えてないし、その理解をしないままに何かしらの主張の代弁で言葉狩りをしているというのが実態だ。
この問題はつまり、劣化ウラン弾とかそういう非人道兵器を糾弾している白痴と同じで、枝葉末節にフィーチャーすることで問題の本質から目をそらせる結果になっただけだった。
名称がどうであったところで無理解と差別はいけませんよと言うのが先。
そして理解をしようとしないままマスコミ叩きの道具でイスラム国はいけませんと喚きちらした結果、無理解に相応しい現象が起きている。
例えば劣化ウラン弾を使わないのであれば、人間を撃ち殺してもいいのかと。
ダメなのは非道徳的・非倫理的な行為で、重要なのはそうした行為そのものを解決する事なのに、殆どの人は「新たな非道徳的な何か」を創りだして糾弾することが目的化している。
差別と戦うはずの団体がチビクロサンボを抹殺することに血眼になっていたのと全く一緒。
チビクロサンボは無くなって差別は生き残った。差別は道徳的でチビクロサンボは非倫理的だったんだろうか?
実にわかりやすい話なんだけど、多くの「イスラム国」禁止論者は、中国が支那と言うなといえば訂正するんだろうか?
在日朝鮮人がチョンと呼ばれて馬鹿にされて泣いていてもせせら笑うんじゃないの?
イスラム国という名称が差別を生んだのではなくて、無理解や無知、あるいは何かを攻撃して憂さ晴らししたい奴がアイコンとしてイスラム国を使っているだけの話で、本当に矯正するべきなのはそのあさましい精神性のはずだ。
もともとこうした問題はイスラム国という名称が産んだのではなくて、母体は曽野綾子みたいないびつな差別主義者たちだった。
こうした問題を突きつけられた時に考えなければいけないのは、身近に異邦人が現れた時に自分は一体どう行動するかという非常に原理的な部分だろう。
イスラム国という名称とともに登場したものというのは、後藤さんが殺害されることで直面した対立という状況だ。
あの映像を以って異邦人が現実に現れた。
それはパレスチナ問題やアメリカの黒人差別、日本の在日外国人差別と密接にリンクした問題で、遠くの話であればアラビアンナイト的なお伽話として不思議の国の物語で終わっていたものが現実になったということ。
在日外国人にしても、シオニストが見たパレスチナにしても、アメリカの白豪主義者が見た有色人種にしても、距離が遠い話なら差別や対立なんてものは起きてない。
近頃の国粋主義とリンクした極左差別思想が娯楽として差別を扱う風潮を生み、こちらから近づいた中東問題が新しい差別の対象としてイスラム教徒を差別主義者の眼前にクローズアップした。
多分、イスラム国への宣戦布告を通じて一歩踏み込んだ今の状況がなかったなら、ただのカレー屋のおっさんとかケバブ売のあんちゃんという扱いで彼らは普通に生活していただろう。
封じ込めるべきなのは距離が近くなったら必ず発生する差別心と敵愾心で、それは言葉狩りでは成し得ない。
むしろ言葉が消えることで白痴達に達成感をもたらして本当の問題から目をそらす結果を生むだけだろう。
ウラン弾を使わない人殺しは道徳的か?それはイスラム国という言葉を使わないイスラム差別が許されるのかと相対化される。
イスラムフォビアを通じて直視すべきなのは、中東との融和を目指したはずがなぜ当の中東出身者やイスラム教徒に対する差別を生んでいるのかという不合理であり、するべきなのはイスラム国とさえ言わなければ差別が許されるのかという倫理への問いかけだろう。
結論:劣化ウラン弾で撃とうが教会で祝福を受けた銀の弾で撃とうが人殺しは人殺し。
「影絵の世界」の東南アジアと中東の特徴をうまく掴んだジェロームの傑作。
中東を旅して、全部カラーで記憶を保持してる人って少ないんじゃないか。
遠い窓の明かりの中でうごめく影のように想起する人が多い気がする。
↓関連記事↓
- ネトウヨ「ブサヨは言論で返せよ」 元朝日記者、植村氏の弁護団に大量FAXで業務妨害 東京弁護士会が法的措置表明
- 「クロンボは隔離、ホームレスは殺されて当たり前」産経と曽野綾子のアパルトヘイト祭り、海外で大規模炎上中 国際的な抗議相次ぐ
- 狩られるヘイトワード”差別”のコラテラルダメージ 「めんどくさい連中」になった被差別者たち 見えない差別の解
- 「沖縄は優遇されている」脳死状態情弱日本人 所得、航空写真にみる沖縄の実態、「自腹」で日本の防衛を負担してきた沖縄県民
- ”命の危険”感じないヘイトスピーチは合法か? 李信恵さん「殺されると感じた」発言に違和感 危なくないヘイトスピーチでも取り締まられて当たり前
- CRAC・しばき隊 前衛アートのような誰も理解できない実像 バイキンマンが居なくなったら失業するアンパンマン達
- スコットランド独立投票、否決派が僅差で勝利 サモンド自治政府首相辞意表明 そもそもなぜ独立運動が未だにあるのか?インビジブルなジャコバイト達
- ナショナリスト・ネット右翼の虚構 自称「普通の日本人」その正体は「大日本帝国オタク」 ”人間宣言”に敬礼できなかった帝国の忌み子達
静岡県御殿場市の男性が、自ら立ち上げた任意団体「日本イスラーム圏友好協会」名義で沼津信用金庫(本店・静岡県沼津市)に口座を開設しようとしたところ、団体名に「イスラム」が含まれることを理由に断られた。男性は「『イスラムは怖い』という偏見そのもの」と話している。
男性は斉藤力二朗さん(66)。エジプトのカイロ大卒で、中東系銀行の日本勤務のほか、日本の大学でアラビア語講師などを務めた。その後、10年前からイスラム圏の政治情勢や事件などについて、自らのブログなどに書いてきた。
過激派組織「イスラム国」(IS)が日本人を殺害したとみられる事件が起き、その影響で「イスラムは怖い」という偏見が日本に広がっていると感じた。「正しい情報を発信したい」と1月に協会を設立。メールマガジン発行や講演会開催といった活動を始めるにあたり、資金管理用の口座を作ろうと、2月24日に沼津信金上町支店(御殿場市)に電話で相談すると、職員から「イスラムという名前が入った団体では口座は開けない」と言われたという。
沸いてくるクソコメ、踊るクソリプ。年単位でつきまとうネットストーカー。
日本有数のネトウヨ・キチガイ・ネットトロルウォッチャーです。
主に経済・哲学・ライフハックを扱います。
コメント欄は日本有数の保守(ホモ)、ネトウヨ、ネットトロル博物館となっております。
義務教育で学び損なったらどこまで悲惨な人間に育つか?
子育て世代の貴重な見本がコメント欄に大量に所蔵されています。
日本イスラム圏友好協会ってのは、実態があんの?なんか寄付つのるための詐欺っぽい匂いがする。
一般社団法人 日本イスラム協会ってのは見つけたが、イスラム研究、イスラム諸国との交流を目的とする学術団体だそうです。
正当な公益法人なら、書類を出せば口座開設も認められるはずだがねえ・・・