民主化運動の後ろ盾となっているメディア富豪、ジミー・ライ(黎智英)氏はロイターに対し、「若者たちの時代になった。中国政府には非常な脅威だが、われわれは実に元気付けられる。これがわれわれの未来だ」と声を震わせた。
現在デモに参加している若者たちは、1989年の天安門事件を直接知らずに育った初の世代だ。
<中略>
<ティーンエージャーが前線に>
17歳のジョシュア・ウォン君にとって、これは既に長い闘いだ。
彼は2年前、「スカラリズム(Scholarism)」と自称する中等学校の活動家らの助けを借り、香港の学校で中国本土寄りの国民教育を導入する計画を棚上げさせることに成功した。
最盛期には学生と父兄合わせて合計12万人が香港行政府に押しかけ、変革を迫った。
ウォン君は最近ロイターに対し「僕はより良い未来を望んでおり、香港で自分自身の将来を選択する権利を持てるようにしたい。僕らは確かに学生だけど、市民でもあるから、行動を通して政府の政策を変えられるんだ」と語った。
スカラリズムと香港学生連盟はともに、インターネットを通じてメッセージを拡散し、横断幕を掲げる従来型のデモを避けてきた。
香港の民主化デモと、Occupy wall streetで顕著なんだけど、資本主義というのは共産主義と違ってイデオロギーじゃなくて、政治制度の枠組みの中での経済手段の一つにすぎないんだよね。
共産主義の場合政治思想の大部分が資本主義を否定してるわけだけど。
つまり、資本主義=民主主義じゃなくて、中国共産党の「社会民主主義+資本主義」とか、「共産主義+資本主義」もありっちゃありなわけで、まぁそれが中国なわけだ。
この民主化デモとOccupy●●は、民主主義だけど資本主義に制限をかけたい、と言ってる骨子を民主主義+資本主義セット理論で思考停止した人は知らないまま熱烈に支援してる場合が多い。
本筋で言えば民主化じゃなくて、香港の場合は結婚が不能なくらい崩れきった男女バランスと、所得格差の解消を訴えかけてるものだってことをあんまりわかってないんじゃないか?
その証拠に、運動のバックにしても「香港の財界」が支援してるんじゃなくて、香港民主化デモの場合は新興財閥の破滅しかけたのが、破れかぶれで支援してるという方が正確だろう。
この運動のスポンサー、ジミー・ライの本業は蘋果日報という新聞で、言ってしまえば東スポとかスポニチ的なメディアだ。
2013年に経営危機に陥って、銀行シンジケートからコミットメントラインの抹消通告を受けたりして、かなりひどい経営危機になっていたらしい。
台湾で展開していたテレビメディアも売却して、最近ではBuzz系のネットメディアとアフィリエイトサイトの運営、SNS企業の立ち上げで社運をかけている模様だ。
アラブの春や、ウクライナのユーロマイダンを見ての通り、SNSはデモによって得るものが非常に大きい事業形態で、香港返還の時期に大陸と激しく摩擦を起こして大陸で発禁になっている蘋果日報としてはこの際、デモ支援を通じてSNSを巨大化させようという腹なのかもしれない。
事実、FaceBookやTwitterは災害やデモ、革命を通じて国際的地歩を固めているしね。
実際的には、香港の通りに面した商店も占拠され、金融機関の営業も凍結して、連休で書き入れ時を狙っていた業種の人はデモ隊と激しく対立しているそうだ。
つまり、アメリカのプレッシャーとかそういうのもどこ吹く風で、黙って放っておけば兵糧攻めになるというのが多分北京の基本的戦略だろう。
今回は天安門の轍は踏まない、ってことだ。
黙って待っていれば営業妨害された商店主や企業主が勝手に沈静化させると踏んでいるんだろう。
反面、アメリカや国際社会がこれを支援してしまうことで、各国の反グローバリズムや反資本主義運動が先鋭化することはさけられず、下手に口出しして飛び火したらまずいことになるだろう。
主張の正当性はともかく、訴えている内容が商業資本を持たない若年層が感じている格差の解消であり、それはつまり商業的既得利権の否定につながってるわけで、言い分としては”普通選挙<<<<商業的革命・転覆”の方が強いわけだから。
一見民主化デモで、「香港のいつものやつか」と思うのかもしれないけど、大陸に返還された後飛躍的な発展を遂げた香港では、経済発展と民主主義の手本になろうとしていたアテは外れて、経済発展は中国政府のもとで飛躍し、その上で民主主義の価値が相対的に毀損されてしまい、自意識の高い乞食と化してしまった。
そして海外逃避せずに残った商業資本家は肥大化して、往時のヒエラルキーや常識は衰退・転覆した。
自意識の高い乞食がどれほど鬱陶しいかは軍荼利のコメント欄のキチガイたちの様子で一目でわかるんだけど、つまりはそういうことだ。
彼らの場合、今現在の発展という現実を受けいられないでいるまま、今回の民主化デモを通じて、政治的に大陸の兄貴分の地位になろうとしている。
人民服がブランド物や普通のジーンズに変わった共産党政府の住民はそんなに甘くない、ってことだよ。
事実、腹一杯にしてくれたのはイデオロギーという「画餅」じゃなくて共産党がばらまいた豊かさという「現実」だったんだから。
そうして考えるとペレストロイカと民主化デモの違いは浮き彫りになる。
むしろアラブの春やウクライナのユーロマイダンの方向性だな。
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民主化デモの本尊と経済的現況 浅い歴史のためか非常に厳しい資金事情
東方日報(1969年1月22日創刊)、明報(1959年5月20日創刊)、成報(1939年5月1日創刊)、大公報(1938年8月13日創刊)、文匯報(1948年9月9日創刊)など香港のほかの中国語日刊紙と比べ、蘋果日報の創刊は1995年6月20日と若い新聞であるが、創刊後まもなく東方日報に次ぐ香港第2位の部数を発行するに至った。
創刊した1995年当時、香港に全ページカラー印刷の新聞は存在しなかったが、蘋果日報は大部分のページをカラー印刷とした。写真をメインに据え文章をそれに従わせるスタイルや洗練されたエディトリアルデザインを採用するといったビジュアル性重視と、内容面での徹底した娯楽的な大衆紙路線で、大量の部数を売り上げた。この成功がきっかけとなり、その後全ページカラー印刷に踏み切る。結果、香港返還前の香港新聞界では激しい競争が起こり、蘋果日報の路線についてゆけなかった基盤の弱い新聞が多数、廃刊に追い込まれることとなった。
蘋果(りんご)日報という題号は、発行人の黎智英が発案したものであり、黎智英は「もしアダムとイブがリンゴを口にしなかったら、世界に善悪はなくニュースも存在しなかっただろう」と命名の理由を述べている。
台湾の蘋果日報は、2003年に黎智英が他社と組んで立ち上げた姉妹紙である。
扇情性
内容は芸能人の動向、扇情的で時にやりすぎや出まかせも指摘されるルポルタージュ、企業や政治家のスキャンダル内部告発、流行の着こなし、「バスおじさん」のようなネットの話題など人々が飛びつくものが特に多く、人気と論争のもとになっている。ACニールセンの調査では香港で第2位の売り上げを誇るが、独立機関の調査では人々の蘋果日報の記事に対する信頼性は低い。
銀行シンジケートにはしごを外され追い詰められた状況アリアリと浮かぶ
壱伝媒の赤字5倍に拡大、銀行融資も断念[媒体]
香港と台湾で大衆紙「蘋果日報」の発行などを手掛けるメディア企業、ネクストメディア(壱伝媒)が7日発表した2013年3月期決算は、純損失が9億6,981万HKドル(約123億円)と、前年の1億8,863万HKドルの約5.14倍に膨らんだ。売上高は3.6%減の34億7,410万HKドル。
テレビ・マルチメディア事業の赤字は前年に比べ5.6%縮小したものの、11億790万HKドルに上った。昨年10月にサービスを停止したマルチメディア事業の資産・施設の償却と、台湾のテレビ事業子会社だった壱電視(ネクストテレビ・ブロードキャスティング)の資産・施設・番組・映画放映権の減損処理が主因。
一方、昨年11月に孫会社の蘋果日報印刷、今年3月に壱伝媒が、各銀行団からそれぞれ2億1,000万HKドル、1億5,000万HKドルの融資枠を確保。だが、3月決算内容が契約要件を満たせず、壱伝媒は銀行団の代理銀行に契約の権利放棄を申請した。同社は債務残高と利子の即時返済を求められる。<香港>
同グループの起死回生の事業がネットメディアとSNS。積極的に支援姿勢を見せるアメリカに、”ウクライナ”で感じたような奇妙な違和感
アメリカのケリー国務長官は1日、中国の王毅外相に対して香港の民主化デモを支持する立場を示しました。
「我々は香港の普通選挙権を支持する」(アメリカ ケリー国務長官)
中国の王毅外相との会談を前に記者会見したケリー国務長官は、香港で行政長官選挙をめぐり大規模デモが起きていることについて、中国政府による立候補資格制限に反対する立場を表明しました。
これに対し、王外相は「中国の内政問題であり全ての国は中国の主権を尊重すべきだ」と強調し、アメリカ政府に対しデモ隊に肩入れしないよう求めました。
王外相は、この後、ライス大統領補佐官とも会談していますが、ホワイトハウスによると、この場にオバマ大統領も出席し「香港情勢を注視している」とした上で、「香港当局、デモ隊双方に平和的な対応を期待する」と述べたということです。(02日08:45)
<「第2の天安門」を警戒>
今回のデモは中国政府に対し、2017年の香港次期長官選挙で完全な民主的選挙を実施するよう求めており、梁振英・現行政長官の辞任も要求している。
中国政府は香港には「一国二制度」の原則を適用し、本土では見ることのできない自治と自由を与えているが、今回のデモは違法行為だと非難。本土から訪れている人たちの中にも、法律を破るのは正しいやり方ではないという意見はある。
10月1日、香港で数万人が参加する民主化要求デモは、1997年の英国からの返還以来で最大規模となる…
香港科技大学の博士課程で学ぶ男性は「彼らの要求は支持するが、目標を達成するための過度に強引な行動は支持しない。法を犯すのは良くないことだからだ」と述べた。
また、中国政府から受けた恩を忘れた香港の住民に幻滅したとの声も聞かれる。
広東省の深センから買い物目的で1日に香港入りしたという女性は、デモ隊が民主的選挙を求めるのは「本土に対して礼を欠く行為」だと非難。「中国政府は香港に大きな発展をもたらしたにもかかわらず、彼らはそれを認めていない」と憤りを見せた。
中国国民の多くは、天安門事件での政府の厳しい弾圧姿勢に衝撃を受け、何十年に及ぶ共産党政権下での不安にも疲れ、革命的大衆運動という考えにはためらいを感じている。
本土育ちで現在は香港で慈善団体を運営している女性は、今回のデモが暴徒化した場合、中国政府が強硬な手段に訴える可能性があると警戒する。
「共産党にはそれを実行する力がある。これまでも見てきたし、また繰り返されるだろう。もっと根の深い問題があり、それを正すには何世代もかかる。1つのデモでは解決しない」と語った。
(Donny Kwok記者、Yimou Lee記者、翻訳:宮井伸明、編集:伊藤典子)
沸いてくるクソコメ、踊るクソリプ。年単位でつきまとうネットストーカー。
日本有数のネトウヨ・キチガイ・ネットトロルウォッチャーです。
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義務教育で学び損なったらどこまで悲惨な人間に育つか?
子育て世代の貴重な見本がコメント欄に大量に所蔵されています。
2ちゃんの炎上みたいのが、現実の街なかで起こったレベル?
しかもそれをしかけたのはネットメディアで、活況になれば、アメリカとしても弄しやすい、ってことかな?
地元ととしては、世代間抗争に発展するんじゃないか?
どっちにしても中国の地政における歪さが、波打った感じがする。