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就活は人生の目的か? 「生き方」の多元主義。働くこと、社会に生きることの意味を捉え直す時代に。

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管理人 軍荼利より:今後は時々のゲスト投稿でネモ君という執筆者が投稿してくれます。欧州の大学で国際政治なんかを学んでいる若い友人の投稿です。

↓の”この記事の著者”欄がnemoになってる記事は管理人の記事ではなく彼の記事です。今後はよろしく^^

 

「週休4日で月収15万円」という仕事を紹介する異色のサービスが、2014年9月からスタートする。対象は新卒の学生から25歳くらいまでの「未来志向の若者」という。

何やらわかりにくいサービスだが、狙っているのは芸術家やプロスポーツ選手、起業家など、自らの夢を実現しようと努力している若者たちで、彼らを支援しようという実験的な試みだ。

働きながら「やりたいこと」を見つける

「週休4日」とは「実働3日」を意味しており、週3日の労働で月収15万円を保証することで、残る週4日は自分の夢の実現に向け有意義に使ってもらおうというわけだ。

このサービスは、人材派遣・紹介のベンチャー企業「ビースタイル」が企画した「ゆるい就職」で、9月2日から説明会を開始する。同様のサービスは国内で前例がなく、業界初という。

via: 「週休4日で月収15万円」の仕事を紹介する 本当の夢を追う若者を支援、果たして成果は? – ライブドアニュース

 

働くことと生きること

よく欧米人の間で使われる1つのフレーズがあります。それは“live for work, or work for live?”というもの。特に日本人にはよくネタとして聞くとアメリカの友人が言っていました。

すなわち、「働き過ぎ」なイメージが非常に日本は強いんですね。

国民性なのかは疑問ですが、少なくとも戦後日本における行動経済成長のタイミングでは「働けば働く程稼げる」という現実があり、その中で「モーレツ」「72時間働けますか?」というワードが広く流行したことがご存知のことと思います。

しかし最近ではブラック企業という言葉に集約されるような「働いても稼げない」現実が押し寄せてきて自殺者も多く、また過労死も世界でもトップレベルに高い日本では、既存の「働くことと生きること」のイメージが崩れているのはここ数年に限った話ではないのかもしれません。

 

「最近の若者」を作った人達

よくブラック企業の記事なんかに「おれたちが若い頃は普通だった」「根性が足りない」「働かせてもらってるだけありがたいと思え」といったワードが並んでいるのを見ることがありますが、これこそまさに世代ギャップによる無理解と共感性の無さを表したものでしょう。

「働けば稼げた時代」あるいは「年功序列で上に昇れる時代」とそうでない現代では最早比べようが無い程に社会構造が異なっているのに、それもわからずに(あるいは理解出来ずに)反射的な物言いをしているような非思考型の大人が多いようでは、現在の経済がここまで逼迫した状況になるのも頷けます。

個人的には「空白の30年」を作った人達が「この頃の若者は」などと言っていると驚きと共に呆れることしか出来ません。

この30年会社を引っ張っていた人達の年齢が、現在50歳から80歳くらいの方たちでしょうか。

「今の社会を作ったのは誰なのか」という質問に対して、責任を追わない人達の言葉なんていうのは、野球の観戦をしながら安酒とコンビニの焼き鳥でも食べながら「こらあ○○のドヘタが!」「ひっこんでろ!」とテレビに向かって叫んでいる人達の言葉と同じくらい無価値であるどころか有害です。(1人寂しく暮らしている方たちは別ですので、どうぞご自由に。薄い壁だと隣の人に迷惑なので程々にするのがいいと思いますが)

 

「生き方」の多様化

さて、記事を見てみるとどうやら働き方そのものに疑問を投げかけるようなシステムをビースタイルが始めたようです。

「金」という単一の尺度で測れない人生の様々な多様化した価値を追求する時代を象徴するようなシステムですね。

ロールズなんかは「基本材=金」を人間の豊かさを測る唯一の尺度として採用したことで多くの批判を受けていますが(センによる潜在能力アプローチなんていうのはそれへのアンチテーゼですね)、どうやら日本人もそのような「金を絶対視しない」感覚を持ち始めているのかもしれません。

多くを望まなければ月に15万円でも生きていけるのはまぎれもない事実。

こういったサービスが動き出すことで、余り有る時間を使って自分の人生をどう生きるのか、という視点が欠けている日本にどんな刺激をもたらすのでしょうか。

Dieu seul le sait ! 

少なくとも私には、このどうしようもない社会構造が変わる姿はまだまだ想像がつきませんね。

 

 

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別に仕事するだけが人生じゃないからね。
やりたくないことはやらない、とかやりたいことしか見ない人生もありだろ。
将来の事ばっか考えずに「今」を味わって生きるのも大事なことだ。

 

 

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米国をはじめとする主要先進国では「20代は人生観や職業観を模索するためのモラトリアム期間」とされ、あえて寄り道や遠回りをすることが社会的に推奨されている。ところが日本では大学卒業とともに、週5日フルタイムの正社員として働くのが主流となっている。しかし、芸術家やプロスポーツ選手、起業家などを目指す若者にとっては、新卒とともに希望の職業に就ける保証はなく、当面はアルバイトで生計を立てながら、自らの夢を追いかけるしかないのが現実だ。

そこでビースタイルは「週の半分以下の就労で生活に必要な所得を確保し、生きがいや働きがいのある『自分が本当にやりたい仕事』を見つける場を提供したい」と、ユニークなサービスを考えた。

有名大学の学生が応募

気になるのは、実働3日の仕事だが、具体的にはIT企業、ベンチャー企業など中小のオフィスワークが中心という。これらの中小企業の中には「スキルや能力があれば週3日でも採用したい」と考えているところが多いという。もちろん契約社員やアルバイトとして働くことになるが、その仕事が気に入れば、将来的に正社員を目指す道もあるという。

ビースタイルによると、9月2日スタートの説明会は当初予定の定員80人に対して約360人の応募があり、人気は上々という。平均年齢は23.5歳で男女比は男性67%、女性33%。新卒が60%、既卒は40%という。大学別には東大・京大・一橋大など国公立が10.8%、早慶・上智・ICUが10.1%、MARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)が14.2%を占める。「比較的有名な大学の若者が多く集まっており、芸術や音楽活動をしている者、バックパッカーとして世界を放浪した経験がある者、起業準備中、アイドル見習い、元研究者など多様な若者が集まっている」という。

「ゆるい就職」は説明会を経て、マッチングが成立すれば11月ごろから働くことになるという。果たして数年後、このサービスを利用して働いた若者の間から、芸術家やプロスポーツ選手、起業家などクリエイティブな人材が生まれるのか、今から楽しみだ。

via: 「週休4日で月収15万円」の仕事を紹介する 本当の夢を追う若者を支援、果たして成果は? – ライブドアニュース

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kum@

仕事に関して言うのであれば、私は最近のメンバーシップ型に対するジョブ型の雇用、というのがひとつのキーワードになるかな、と思っています。
働いてもお金にならない、無意味な過労を防止するためには労働者が力を持つしか無いのですが、
現在の企業別労働組合にその力はありませんし、期待もできません。
だとすれば、労働者個人が自分のスキルを頼りに、スキルを安売りしない、ということでかなりの部分が解決できるように思います。
実際、日本の労働生産性が低いことの大きな理由の一つってプロフェッショナルが少ないからですよね…。