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激増するセックスレス夫婦、少子高齢化に赤信号 ネット普及とセックスレスの相関性、人類が「本当に残したいモノ」は?

  1. 経済
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「草食化」は虚構かもしれない

 

配偶者がいても、性交渉が1カ月以上ないいわゆる「セックスレス」のケースが増加していることが、日本家族計画協会の「男女の生活と意識に関する調査」で分かった。性交渉の開始が遅くなるなど、若年男性の「草食化」傾向にも拍車が掛かっていることがうかがえた。

via: 時事ドットコム:セックスレスの既婚男女増加=若年男性「草食化」も-家族計画協会

 

若者の草食化とか、少子高齢化とか、セックスレスというのは2000年ちょっと過ぎたあたりからちょっとずつ課題になり始めて、今や社会的共通用語になった感がある。

基本、推定原因がお金のことに集約されがちで、不景気だからこうなった論が支配的なのが現状じゃないんだろうか。

 

ところで、セックスをしない、子供を産まないという現象にのみ着目する前に、人間は出産を通じてこの世に何を残そうとしているのかまじめに考えたことがあるだろうか。

例えば、出産という一つの行為を、それらが単なる生存本能の延長線上だという前提に立った既存の理論で解析すれば、

・雄にとってはメスという食料の消費者の扶養義務という負債

・雌にとっては妊娠期間中まともに身を守ることが出来ない危険性

・出産後の両者にとっておよそ10年ほど自分のことを自分でできない子供という負債

 

を抱えることを意味していて、夜泣きによる睡眠妨害など複数のネガティブ要素が実は生存と著しく対立している事が理解できると思う。

つまり金があってもなくても基本、子供を持つということはソロバン勘定だけで言えば負債なのであることに疑う余地はないと思う。

 

にも関わらず、人間が一人で暮らすことに寂しさを覚えて、なんとなく嫁さんや子供が欲しくなってくる大きな動機というのは自分という存在の永続性欲求を前提にしたものだろう。

 

そこで2000年を過ぎてからのこれらの現象なわけだけど、基本、それ以前までのコンテンツや社会的風潮というのは非常に性的な色合いを持っていて、稼ぐ、口説く、やるの3点に集約される要素を確実に持っていた。

それらが徐々に薄まって今の時代に至るまでに、インターネットの普及があったことは見逃せない要素だろう。

 

人間の歴史というのも振り返ってみれば、生存本能の飽くなき歴史というものよりも、自我の永続性を前提にしたものと考えれば実にしっくり来る流れを持っていて、気宇壮大な宮殿建築、個人としての範疇を大きく逸脱した政治的な行為、神になろうとした古代の支配者達と、多彩な手段で自分が生きた記憶をこの世に残そうとしていた。

例えばカエサルのやった革命が個人の生存本能というにはあまりにも大きな話だし、日本で言えば神武東征、楠木正成とか織田信長、豊臣秀吉とか徳川家康のそれが生存本能というにはあまりに大きな話だろう。

 

そしてそれを前提にして初めて西洋社会におけるバチカン、東欧からロシアにおける正教会、アジアのヒンドゥー教と仏教、日本における朝廷という、武力とも基本あんまり関係のない、権威としての神が存在し得たというのは実に腑に落ちる話だろう。

神(権威)が自我の正当性の担保であって、宗教が永続する自我の外部記憶として利用されていた、故に権威はあらゆるイデオロギーに対して一定の影響力を行使できていた、こういうことだろう。

 

文明的な知が権威になりえず、文化的な知はただの研究にとどまらず必ず今でも政治的なものに影響を及ぼしていることも傍証になるんじゃないか。

 

昨今の草食化というのは、そういった自我の永続性というのが、いまだとネットで擬似的に達成できるという部分に裏付けられているから起きたのではないだろうか。

例えば芸術家とか作家とか、自我の代替品を世に残すことが出来る手段を持っていた人のリビドーは「子供と出産」より作品の制作に向かっていたことは疑う余地はないと思う。

 

どの作家についてもその子供の存在より彼らの作品の名声が優越しているわけで、自己保存というテーマで「子供」は重要な要素ではなかったわけだ。

そして既存の時代では一般人にとっては活字なり絵画なりで自分が生きた痕跡を世に残すのが非常に難しかった。

その転換が起きた今、草食化とか少子高齢化を経済的要因「だけ」に集約するのはまずいのではないかと思う。

 

例えば10年前に日本よりまだずっと貧しかった中国だって、すでに少子高齢化の爆弾を抱え込んでしまっていた。

これと言って不景気でもなく、ガスが飛ぶように売れていたロシアも少子高齢化。

どこも経済的要因とは別に基本的にはネットが普及していた。

 

日本ではどうだろうか?

都市部では少子高齢化が激しく進行しているという一方、田舎ではまだゆるやかな浸透しかしてないのではないか。

現実にどこ行っても子供を二人三人抱えた家族がどんどん目につく。

 

今後こういった現象を俯瞰して対策を考えるに、リアルとネットの融合を忌避せざるをえないのではないかと思う。

つまり、都市部で少子高齢化が進みやすい要因の一つとして、ネットとリアルの地理的融合があるような気がする。

ネットとリアルが融合してしまうことで、自我とネットの区別も当然曖昧になるわけで、ますます自我の保存欲求をネットにぶつけるようになるだろう。

 

「忘れられる権利」なんて欧州で言われているものについても、形を変えて検討せざるを得なくなるのかもしれない。

データがいつまでも残るから自我が保存されてしまうわけで、「あなたが死んだらデータは全部消しますよ」という前提をネットに義務付けてしまえば自我が保存できなくなるからね。

 

いずれにせよ、経済的要因のみならず、人間は後世発見される落書きに見られるように必ず自我の保存欲求を持っていて、家庭と子供を持つことでそれを埋め合わせてきたのが現実だ。

それの代替品としてネットを眺めた時に新しい対策というものが出てくるのかもしれない。

 

快楽主義者以外の人にとって、セックスというのは出産のための手段なのであって、そういう人にとって代替物が現れた現在、無理してまでセックスをする動機はすでにないのだから。

 

 

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掘り下げないままでいると、その行為の不毛さや結果のあやふやさに考え至らないわけで、
なんとなく満足してしまってとりあえずどうでも良くなるのでは、と。
それで原因はわからないなりにセックスを嫌悪して「子供めんどくさい」となっていく。

 

 

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配偶者がいても、性交渉が1カ月以上ないいわゆる「セックスレス」のケースが増加していることが、日本家族計画協会の「男女の生活と意識に関する調査」で分かった。性交渉の開始が遅くなるなど、若年男性の「草食化」傾向にも拍車が掛かっていることがうかがえた。

 

 同調査は2002年から1年おきに実施。昨年9月の調査は16~49歳の男女3000人が対象で、有効回答数は1134人だった。
 性交渉経験のある人に「この1カ月間の頻度」を尋ねたところ、「しなかった」が49.3%(男性48.3%、女性50.1%)と半数を占め、男女とも2年前の前回より約5ポイント増加。配偶者のいる人に限っても44.6%(男性36.2%、女性50.3%)に上り、04年以降、増え続けている。
 配偶者のいる人の「セックスに対して積極的になれない理由」は、男性では「仕事で疲れている」が21.3%と最多で、次いで「出産後なんとなく」の15.7%。女性は「面倒くさい」23.8%、「仕事で疲れている」17.8%の順だった。
 性交経験率が50%を超える年齢は、男性29歳(過去調査23~26歳)、女性28歳(同24~27歳)で、特に男性の性交開始年齢が顕著に遅くなっていることも判明した。
 性交渉への関心では、「関心がない」または「嫌悪している」が男性17.9%、女性45.2%に上った。年代別では、男性の25~29歳が20.3%で、08年の同年代の約2.5倍に増えた。

 

via: 時事ドットコム:セックスレスの既婚男女増加=若年男性「草食化」も-家族計画協会

 

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迦陵頻伽
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迦陵頻伽

当面はコンドームの薄いやつに重税課せばいいと思います