「守銭奴発言」は5日、信託銀行などが加盟する信託協会が開いた賀詞交歓会でのあいさつで飛び出した。麻生氏は6日の会見で、企業が法人減税を求めてきたことに言及しながら、「利益が出れば賃上げや配当に回すのが望ましい。(減税などで)もうけた金を使わずにためるのか。何のために企業は金を稼ぐのか」と繰り返し強調した。
揚げ足取りといえば揚げ足取りのこのニュースだけど、取られたくなきゃ足を揚げないのが相撲の土俵であってね、というお話。
というか、この手の安倍晋三とか麻生太郎の論調を見てて不思議なんだけど、なんで守銭奴になったかという経緯をまるっきり無視している。
特に安倍晋三に至ってはアホ丸出しで、お前も戦犯の一人だろうというのな。
ぶっちゃけ、日本企業が守銭奴になったのは、守銭奴にならないと企業を守れないと言うのを嫌ってほど思い知らされきたからで、それを周知するきっかけになったのは拓銀と日債銀、長銀の倒産に端を発している。
それをやったのも自民党なんだけどどう思ってるんだろうね。
山一證券の倒産なんかもそうだったなぁ。
これらの大手銀行の倒産劇から、融資先の大倒産ラッシュが始まって、バブルの崩壊という椿事が歴史的不景気に発展した。
歴史に学べというけど、戦前の恐慌が何故起こったかというのを全く勉強してなかったんだろな。
そしてその後に至って小泉内閣が成立して、竹中平蔵と一緒に虫の息の歴史ある企業の息の根を止めまくって、昭和の勃興期に自民党をフルパワーで支えてきた国際興業に至っては自宅まで差し押さえられるというすさまじい、一昔前なら考えられない事態にまで発展。
政権の言うことを聞いても少し長い目で見たらいい事なんかないって企業経営者にインプットした。
また、個人としての内部留保が薄かったらどうなるかというのも西武の堤さんが体で示した。
全くの個人企業という形式で存在していたコクド、財産権を無視して株は没収され、サラリーマンの反乱で株式の統治力を破壊した。
その尻馬に乗って役人は油をまいて火を煽り、西武にあれだけ世話になってきた自民党は知らん顔をした。
結局ヨーカ堂や大王製紙みたいに徹底的に個人としての財産も貯めこんで、時には極悪人になっても我を通すワンマン・豪腕な氏族以外ほとんど滅亡・弱体化。
で、なんで彼らが政治に都合よくお金を吐き出すという話になるんですかと。
いずれのタイミングでも安倍晋三は官房長官として小泉内閣を支えてきたわけなんだけど、当の安倍晋三が賃上げや内部留保の吐き出しを要請してはいそーですかと従うとでも思ってるんだろうか?
どこまで坊っちゃんなんだか知らないけどあまりの世間知らずに唖然としてしまうね。
今からの時代、大昔の護送船団方式や、政府主導型の経済育成が通用するとは思えないけど(求められているものの複雑さや、必要な予算は日本政府にコントロールできるシロモノじゃないと思う)、最終的に企業経営者が善良な顔をしたまま経営して、結果的に危機的な状況になった時に政府が率先して企業経営にプラスになる方向で救済していく方向にしないと、いざというときに政治のコントロールなんか効くはずがない。
逆に今の経団連の面々を見ての通り、はした金で自民党をシャブ漬けにして、都合のいいように政策を壟断して予算を蚕食し、用が済んだら金持って海外に逃げ出せばいいとしか考えてない現状。
それは繰り返すけど自己責任時代の到来の副産物であって、嫌だったら「自己責任社会」を緩和して「最後は政府がケツ持ちます社会」を再構成するしかないってことだ。
個人の家計にだって同じ現象が起きているわけで、福利厚生や政府の経済政策の推移はモラルハザードや勝ち組負け組のと言った下らない無責任な言葉の蔓延ときれいに連動している。
日本のモラルは安心という基盤を政府が破壊したことで失われた。
その結果が財務諸表に現れていて、依然としてモラルは崩壊したまま。
モラルの再建にかかる金を誰に出せというのか?
モラルを再建するのは実に簡単。
最後に食って寝るだけはなんとかなる社会。
不景気や貿易の問題で倒産しそうになったら必ず小渕恵三みたいな総理大臣や亀井静香みたいな頑固親父が救済策を出す社会。
どちらにも共通してるのが、善人顔をして足元すくわれても死ぬことはないというお気楽さだ。
足元すくわれたらどうなるか宮下公園で人々が目撃してる時代にどうやってお人好しになるのかね。
ためしにその方向で金使ってみりゃいいと思うけどね。
”陽気な親方で居るためにかかるコスト”を貯めこんでおかないと、
落ち目になった時に四方八方から袋叩きにされて、
今まで払った税金の甲斐もなく行政に見捨てられる時代に、
誰がわざわざ善人で居るかというのね。
それは税率軽減とかじゃなくて最後の政治責任の問題なんだよ。
これも算数ができたらアホでも分かる話だろ。
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”守銭奴”が総理側近の現実・・・・
麻生副総理・財務相は、内部留保(利益剰余金)をため込む企業を「守銭奴」と批判したことについて、6日の閣議後の記者会見で「個別の企業について申し上げたのではない」としたうえで、「デフレ不況と闘っている中で、好ましいとは思わない。そのことを説明する趣旨だった」と釈明した。
「守銭奴発言」は5日、信託銀行などが加盟する信託協会が開いた賀詞交歓会でのあいさつで飛び出した。麻生氏は6日の会見で、企業が法人減税を求めてきたことに言及しながら、「利益が出れば賃上げや配当に回すのが望ましい。(減税などで)もうけた金を使わずにためるのか。何のために企業は金を稼ぐのか」と繰り返し強調した。
ちょうど2年前、安倍晋三首相は「業績が改善している企業には報酬の引き上げをお願いしていく」と表明し、それに呼応して最初に賃上げ方針を表明したのが政府の産業競争力会議の委員を務めるローソンの新浪剛史・社長(当時。現サントリー社長)だった。
同社は子会社を含めた20代後半から49歳までの子育て世代の社員約3300人にボーナスを上乗せし、年収を平均3%(約15万円)引き上げると発表。感激した安倍首相は電話でお礼を述べ、官邸のホームページに社名を載せることで、いわば“アベノミクス賃上げ賛同企業”として表彰した。
ところが、である。ローソン社員の平均年収を見ると2012年度の649万円から2013年度は636万円へと13万円減った。過去最高益で社員数や平均年齢に大きな変化もないことから、業績悪化や早期退職、新卒大量採用で下がったとは考えにくい。いったい、あの「15万円アップ」はどこに消えたのだろうか。
ローソンは「原因は業績連動給の減少と、臨時ボーナスがなかったことです。最高益でも計画は達成できなかった。3%賃上げ目標が達成できたかどうかに答えるのは難しい」(広報担当)と説明する。「賃上げ表彰」は官邸のヤラセだったのだろうか。
沸いてくるクソコメ、踊るクソリプ。年単位でつきまとうネットストーカー。
日本有数のネトウヨ・キチガイ・ネットトロルウォッチャーです。
主に経済・哲学・ライフハックを扱います。
コメント欄は日本有数の保守(ホモ)、ネトウヨ、ネットトロル博物館となっております。
義務教育で学び損なったらどこまで悲惨な人間に育つか?
子育て世代の貴重な見本がコメント欄に大量に所蔵されています。
麻生はその守銭奴の内部留保を国が利用している事実には無視か。
今の政府の問題点は、政府が右に倣えと言えばみな右に倣い万時うまくいくという時代錯誤に陥っている点にあると思う。
実際のところ、無能な人間があれこれつまらない指示をだしてはいるものの現場はそれぞれ勝手にそれぞれ動いているという状況にも思える。
結局は無能な政府に出来ることなどない。
納得。今までにない記事・着眼点。小気味良い切口。最近何だかやたら勇ましい「罵詈雑言」が「正義面」して闊歩する「百田尚樹」的ニュースサイトばかりが目立つ世の中に、違和感感じまくってたところに、このサイト「軍茶利」を見つけた。右だ左だとレッテル貼りに終始するアホサイトが幅を利かせる中、あくまでニュースの「本質」を切る姿勢。これからも読ませてもらいます。
@通りすがり さん
ありがとうございます。
面白半分の記事も大分ありますけど、政治経済ネタの真面目な奴はクオリティー自信あります。