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なぜイスラム国はアルカイダと分裂したか アルカイダにサウジアラビア王族が出資 既に始まっていたメディナ・メッカ争奪戦

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不審死or精神病院送り確定コースの証言をするムサウイ受刑者

 

【AFP=時事】2001年9月11日の米同時多発テロの実行犯で唯一、米国で有罪判決を受けたザカリアス・ムサウイ(Zacarias Moussaoui)受刑者が米弁護士に対し、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)が1990年代にサウジアラビア王族から多額の寄付金を得ていたと話していることが分かった。

via: 「サウジ王族がアルカイダを資金援助」、9.11実行犯が証言 (AFP=時事) – Yahoo!ニュース

 

アメリカで刑に服しているアルカイダメンバーが、サウジアラビア王族・高官からの資金提供を民事裁判で白状したと言うんだけど、9・11ユダヤ陰謀論を唱える殆どの人は錯覚してたってこと。

そもそも、湾岸戦争より前で世界のテロで最も名を馳せていたのは、今パレスチナを統治している「かなり常識的な」シーア派組織ヒズボラとかああいう連中で、ミュンヘンオリンピックでイスラエルの選手団を虐殺したりしてたような連中だった。

 

湾岸戦争より前には、エルサレムとパレスチナの領有権を目的にシオニストとの対立が基本的な協調路線で、ある意味大同団結するための大義は一つしかなかった。

もう一つに反共路線でも一致していて、アメリカからの資金や武器、軍事支援を受けて親米組織が林立したのもそのためだった。

細かい理屈を主張する前に、パレスチナのムスリムをシオニストによる苦しみから解放して、エルサレムのイスラム自治を回復させなければという大目標で固まっていたため、原理主義者が居たとしても先鋭化する隙間がなかったといえる。

 

親米国家サウジアラビアでもイスラエルを国家として承認してないのは、イスラムの盟主を自称しているからで、この部分が非常に重要な要素だということは忘れてはいけない。

 

そしてこれが後々のアメリカの慢心を生む結果になって今に至る。

湾岸戦争まで中東がある意味まとまっていたのは、勿論フセイン大統領みたいなサラディン思想で中東の覇者になろうとする人も居たものの、サウジアラビアの存在が大きかった。

基本的にイスラム世界の平和というのは、メディナとメッカのムスリムによる守備と大きな相関関係があるようだ。

 

実際アメリカが慢心によって湾岸戦争でサウジアラビアに駐留した事から突然あらゆる組織が反米化して牙を剥き始めた。

この瞬間に原理主義者が台頭する下地を作ったのだし、枯れ藁に火を放ったのはイラク戦争だった。

どちらもブッシュがやったというのが興味深い。イスラム盟主の国からアメリカ軍が出陣してムスリムを攻撃した。

 

それが何を意味しているかがイスラム国の出現の大きな理由でもあるし、イスラム国とアルカイダやヒズボラが対立している理由でもある。

 

いずれにせよイラクを叩くことで撤退を約束していたブッシュ(父)が約束を反故にして、未だに大部隊をおいているのが原理主義者台頭の決定打だったことは間違いない。

聖地の守護に異教徒を招き入れ、異教徒の内政干渉で傀儡化してムスリムを統治する。

 

それまではムスリムの盟主だったサウジアラビア王家は原理主義者にとって堕落した不信心者になって、中東世界で信任を失い始めた。

自分の国に駐留させている異教徒がムスリムを攻撃した、聖地を擁する国に異教徒の軍を入れ国防を維持している、つまりイスラム教徒にとって既存政権のまやかし(コーランの世界観からすれば)の仕組みを突きつける結果になってしまった。

 

今でも影響力があるのは無くなった先王と石油で築き上げてきた財産のおかげであって、湾岸戦争以降勃興したテロ組織に影響力を及ぼせなくなっているのもさにあらんということだ。

Q:米軍がサウジから撤退すれば、アメリカとサウジの関係は改善するだろうか。

A:改善するはずだ。ワシントンもリヤドも、イラン戦争が終了する前から、サダム・フセインの脅威が無くなれば、空軍主体の駐留米軍がサウジから撤退することが双方にとって好ましいと示唆してきた。「アメリカの軍事プレゼンスは(サウジにとって)むしろ重荷と化している」。米外交問題評議会のシニア・フェローで前サウジアラビア米大使のリチャード・マーフィーは、ニューヨーク・タイムズにこのように語っている。

Q:なぜサウジにとっての重荷と化しているのか。

A:長期化しているアメリカの軍事プレゼンスに対する敵意は、(それを認めている)リヤドに対する反発や怒りだけでなく、イスラムの過激主義も煽っている。サウジ生まれのオサマ・ビンラディンも、「アメリカからやってきた異教徒の軍隊が、メッカとメディアなどという聖地を持つサウジに駐留していること」に大きな不満を抱いていた。

Q:アメリカの軍隊はすでにどのくらいサウジに駐留しているのか。

A:米軍は、一九五〇年代から、小規模な軍事訓練のために人材をサウジに送り込んできた。冷戦期になると、ワシントンとサウジの王族は関係をさらに密にした。世界の石油資源の二五%を持つサウジアラビアに、アメリカは安全保障と軍事支援を提供してきた。

Q:駐留米軍の規模が大きくなったのはいつからか。

A:駐留規模が最大になったのは一九九一年の湾岸戦争のときで、ほぼ五十五万の多国籍軍の部隊がサウジの砂漠に展開した。サウジ軍と協力し、すでに国境を越えてクウェートを侵略していたイラク軍のサウジの油田地帯への侵攻を阻止し、クウェートからイラク軍を追い出すための作戦の拠点としてサウジを利用する必要があったからだ。アメリカ、サウジその他から成る多国籍軍の空軍は、イラクに対する空爆作戦のためにサウジの基地を利用した。

Q:湾岸戦争後はどうなったのか。

A:ジョージ・H・W・ブッシュ大統領は、サウジのファハド国王に対して駐留部隊は任務が完了すれば撤退すると約束していたが、クウェートの解放戦争は、引き続きサダム封じ込め作戦へと続いていった。こうして、ほぼ五千人の米戦闘部隊と空軍パイロットが、イラク南部の飛行禁止空域の監視にあたるとともに、少なくとも七つの基地を利用してサウジの防衛にあたった。

Q:サウジは二〇〇三年のイラク戦争には参加したのか。

A:参加しなかった。戦争開始前にサウジは数ヶ月にわたって、アメリカと協力するかどうかを明確にしなかったが、最終的にリヤドは、国内の軍事施設の一部への米軍のアクセス(利用権)を認めた。今回のイラク戦争のために、駐サウジ米軍の規模は一万名へと増員され、リヤドのサルタン空軍基地にいた米司令官が、連合軍の空爆作戦の調整を図った。サウジは、ミサイルと飛行機の領空通過権も認めた。また、報道によれば、米軍の特殊作戦部隊がイラク西部を攻略する際にも、サウジを拠点に作戦を展開したようだ。 サウジが戦争期間中、石油価格の安定のために増産措置をとってくれたことも大きな貢献だった。米メディアではリヤドとワシントンの緊密な協調関係が伝えられた。だが、国内での反戦運動に直面していたサウジの指導者たちは、サウジ領土からの攻撃を許可してはいないと繰り返し発言した。

via: FOREIGN AFFAIRS JAPAN

 

当然サウジの王族内部でもそれは権力闘争やイデオロギー闘争の種になったはずで、中にはテロリストに資金供給することで隠密裏にアメリカに報復しようとする奴が居たとしてもおかしくないだろう。

(面白いことに、日本政府の思惑とは全く別に、皇室はサウジアラビア王家との親密交際を忌避している。親善外交の限られた時間で情報収集に努めておられるのだろう。)

 

イスラム国の狙いとサウジアラビアの国家存続の基本的な対立はその辺にあって、サウジアラビア人だったビンラディン、金の出所がサウジアラビアだったアルカイダに親和性はないということだ。

なぜならカリフ宣言を出している以上、エルサレムはともかくとして、メディナとメッカの守護を達成してそれを宣言する必要があるからだ。

必然的にサウジアラビア政府は転覆させざるをえないわけで、金銭的に支配下にあった組織がイスラム国と友好的になるわけがない。

 

そして異教徒の内政干渉で国を維持している中東諸国の大概の国々と対立していくわけで、各国の国民に相当数のイスラム国シンパが居るのと裏腹にどの国も親和的政策を打ち出さないのはそこに大きな理由がある。

それはイスラム国に属国宣言されたり、自分たちが為政者から引きずり降ろされてイスラム法による裁判にかけられる可能性まで内包しているからで、これは宗教戦争やテロというものではなく、正しく日本の戦国時代と同じ様相を呈しているということだ。

バグダディカリフが尼子義久や今川義元になるか、徳川家康のようになるかは定かではないけども。

 

甘く見てはいけないというのも大きな理由がある。

仮に十字軍側が主張しているほど誰にも相手にされてない組織ならなぜ密貿易による石油販売や新規加入者の獲得に成功しているのか?

一定の人々に受け入れられる余地のあるだけの主張をしているからだし、その現実を認識できない限り問題の打破にはつながらない。

 

 

なぜイスラム国はアルカイダと分裂したか アルカイダにサウジアラビア王族が出資 既に始まっていたメディナ・メッカ争奪戦 ajia international

 

イスラムの三大聖地とよく言うけど、
エルサレム・メディナ・メッカ以外にもあと7個ほど大きな聖地がある。
一つは行ったことがあるけど、誠に美しい静かな街だった。

 

 

なぜイスラム国はアルカイダと分裂したか アルカイダにサウジアラビア王族が出資 既に始まっていたメディナ・メッカ争奪戦 ajia international

 

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ムサウイ受刑者は「20人目のハイジャック犯」の異名で知られるアルカイダ構成員で、フランス市民権を持つ。問題の証言は、サウジアラビアがアルカイダを支援しているとして9.11被害者らが起こした訴訟の原告側弁護団が先ごろ米ニューヨーク(New York)の連邦裁判所に提出した文書で明らかになった。

 ムサウイ受刑者の話によると、以前アルカイダへの寄付者のデータベースを作成したが、その中にはサウジアラビア情報局長官だったトゥルキ・ファイサル(Turki al Faisal)王子と、2005年まで22年間にわたって駐米大使を務めたバンダル・ビン・スルタン(Bandar bin Sultan)王子の名前が含まれていたという。

 また、アルカイダによる米本土攻撃計画について協議するため米駐在のサウジアラビア政府高官とアフガニスタンで面会したと、ムサウイ受刑者は供述している。この人物とはその後、米大統領専用機エアフォースワン(Air Force One)撃墜計画への支援を得るため米ワシントンD.C.(Washington, DC)で再会する約束だったという。

 さらにムサウイ受刑者は、アルカイダの最高指導者だったウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者と、トゥルキ王子をはじめとするサウジ政府高官の間には直接やりとりがあったとも述べている。同受刑者は、両者の間で交わされる直筆の手紙を届けるため、サウジアラビアを2回訪れたという。

 同受刑者によれば、90年代後半のアルカイダにとってサウジアラビアによる資金援助は「極めて重要だった」という。

 在米サウジアラビア大使館は、ムサウイ受刑者の一連の主張を否定。「非常に危険な犯罪者であり、担当弁護士も同受刑者は心神喪失状態にあるとの証拠を提出している」として、供述には信頼性がないとの声明を発表した。【翻訳編集】 AFPBB News

via: 「サウジ王族がアルカイダを資金援助」、9.11実行犯が証言 (AFP=時事) – Yahoo!ニュース

 

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愛国左派

メッカにキングダムタワーとか建てたのは笑った