シャープ、東芝、東電、関電、オリンパス 大学教育の失敗を物語る日本のエリートたち
角副会長は17日、関経連の記者会見で「憤りを超えて怒りを覚えます」と切り出した。「なぜ一地裁の裁判官によって、(原発を活用する)国のエネルギー政策に支障をきたすことが起こるのか」と述べ、「こういうことができないよう、速やかな法改正をのぞむ」と訴えた。再稼働で電気料金が値下げされると、鉄道事業の電気代が年5億円安くなるとみていたという。
森会長も同じ会見で、「値下げができなくなったことが関西経済に与える影響は小さくないと考えており、一日も早く不当な決定を取り消していただかなければならない」と話した。
関電にアベ仕草が感染して、高浜原発差し止め仮処分申請が認められて発狂中と言うんだけど。
彼らの言い分で日本も終わってるなと心底思ったけど、「逆転勝訴したら損害賠償を請求してやろうか」とか言ってるらしい。
何が終わってるかって、これ裁判じゃなくて仮処分申請なわけで。
逆転勝訴とか、損害賠償とか、日本のエスタブリッシュ・エリートのはずの彼らが学生時代一体何を学んでいたのか唖然としてしまう。
判決を読んだ限りでは、委員会に提出して再稼働の認可を得るに至った資料のうち、避難計画や安全計画について開示して、原告の申し立てに反論すればそれで彼らは目的を達成できたはずなんだが・・・
日本の大学教育の、少なくともエリート育成の失敗を物語っている象徴的な反応で、こいつらの年齢でこの反応ということは、もう何十年も前から日本がこんな悲惨な状況に(主には指導者の認識力の下落で)なることが決まっていたってことなんだろう。
さらにはサラリーマン組織の無能さも同時に示していて、普通の会社法人と違って立法に限りなく近い立ち位置、法務的な知識も求められる職務の上層部がこの有様では、組織としてどれほど無能なのか?
上も下も小学生並みのダメな国に成り下がっているという象徴的な記者会見だったんだろう。
東電やシャープの社長や東芝の経営陣を見ていて、日本が優秀だと喚き続ける根拠が一体どこから出てくるのかわからなくなっていたけど、関電のこのような反応がそれが「一部の例外」ではないことを改めて示してしまった。
今まで日本の背を追ってきた国々のエスタブリッシュメントは、かつての先達が落ちぶれ老いぼれた姿を見て、与し易しとほくそ笑んでいるのだろう。
そう、ホンハイのテリー・ゴウのように。
見分けられなかった仮処分申し立てと訴訟 こんな知識でコンプライアンス守れるの?
要するに、関電の上層部というのは早い話が日本の学歴エリートの中でも、家柄(戦後版の)まで揃った(最上層とはいえないまでも)上級国民であることは疑う余地が無い。
つまり、日本の上層部というのは彼らをロールモデルにした似たような人がひしめいてるってわけだ。
そこで郷原弁護士が国会で指摘していたコンプライアンス問題が改めてクローズアップされるわけだ。
「指導者層が持っていて当たり前の知識・リテラシーがないにもかかわらず、コンプライアンスなんかどうやって実現するのか?」と。
当たり前だけど、守れないわけだ。
何を守れば良いのかすら理解できてないことをこうして示している。
↓の引用記事は少し前に話題になっていた野村総研のスキャンダルで、こうした上流にいる企業や政治家で言えば甘利・高市らが、いたるところでそれが間違った当て推量とはいえないということを示している。
その原因というのは、縁故によってかなりの範囲何でもできる現状の社会の仕組みにあるのだろうし、彼らがここまで劣化していることを見ている限りでは、それは想像しているよりはるかに広い範囲でなんでも出来るってことなんだろう。
東電にしても東芝にしても、オリンパスや日興にしてもライブドアと違って刑務所に行く奴は一人も出なかったし、逮捕者も出なかったわけだ。
つまり、日本の上流階級が抱えている抜本的な問題はプリンシパリティの欠如だし、それ故に地位を維持するための正当かつ必要な努力が求められない腐敗を引き起こしているんじゃないか?
振り返れば、かつての大物創業者たちの物故と、戦後の財閥解体と農地開放によって財産が散逸したことが問題の根幹にあるのだろう。
例えば某巨大商社。
創業者一族は今でも確かに華麗なる一族として生きているものの、創業者として統治力を発揮する力は失っている。
そうすると、「家の恥」と「世間様」という観念を持ってない人が、分不相応な金と権力を振るって専横するようになるわけで、戦後70年、今に至って戦後成金による社会の占領がようやく完成を見たということなんだろう。
多くのエスタブリッシュメントがアメリカによる押しつけを叫んでいる一方で、彼らの殆どがアメリカのおかげで懐に入った「予定外の役得」によって腐った上流階級を形成した。
荒れ果てた田畑や野山、恥という概念が全く窺えない企業統治、誰も責任を取らない与党、公平という言葉を忘れてしまった司法。
バブルが終わった後あたりで大物たちは続々と彼岸へ旅出った。
後に据わった彼らの使い走りやふんどし担ぎは、うるさいのが居なくなって今人生花盛りってことなんだろうか。
Y氏の強制わいせつ行為の被害は、ほかにも中国のミスコンテストで優勝した女子大生、JALや中国東方航空の上海基地の客室乗務員、取引先の日本人女性社員など多数に広がっていることがわかった。これを受けて被害女性の友人などが集まって被害者支援を行い、この事実を支援者たちが野村総研に通知した。すると、野村総研は被害を告発されたのは名誉毀損だとして、支援者の一人と被害女性を提訴した。
民事裁判で野村総研は、被害女性について名誉毀損に該当する事実を何も立証できず、和解もできずに訴えを取り下げるという実質上の全面敗訴だった。さらに、支援者に対する裁判でも、野村総研幹部の強制わいせつ行為、そして野村総研による被害女性たちへの脅迫行為は真実であり、名誉毀損にならないと認定する判決が下っている。
本事件については、民事裁判係属中も警視庁が野村総研側を捜査し、Y氏を強制わいせつ未遂容疑で送検していた事実が明らかとなった。Y氏は警察の取り調べに対して、事実を認めて「被害女性に謝罪したいと思っていた」としつつ、「会社(野村総研)が出てきたので、謝罪ができなくさせられていた」と述べているという。
このように、Y氏自身が犯行を認めていたにもかかわらず、野村総研が隠ぺいのためにY氏の口を封じ、「事実無根」と虚偽の主張をして被害女性まで提訴し、さらに被害女性側に組織的な脅迫行為を行っている事実も明らかとなった。
差し止め仮処分の対案は?
今回の差し止め仮処分申請の判決文は、裁判長がかなり踏み込んだところまで原発の仕組みを学習した上で、必死で書いた名判決といえるだろう。
(抜粋すべき部分は次項に画像を掲載する。原文はこちら)
要約すると、
・原子力など、情報に債権者(裁判で言う原告)と債務者(同じく被告)の格差を考えた場合の立証責任が債務者にあることは、すでに他の裁判の判決で確定している(昭和59年12月)
・債務者が債権者の申し立てに説明を尽くしたとは言いがたい
・安全であると立証することに成功したのだろう委員会提出資料などを用いて説明を尽くすべきだった
・それが出来ていない以上、裁判所には債務者の抗弁が債権者の申し立てに対応したとは認められない
こういうものだ。
まぁ、損害賠償を請求したけりゃすればいいとして、どうして関電は対案を出せないのだろうか?
彼らの年老いた頭では対案を考えられないのかもしれないので、不肖ながら対案を構成しうるものを考えてみた。
債務者や推進派の言い分
・原子力は正しい科学の知識があれば恐怖など発生しない安全なものである
・正しい科学の知識がある者同士で安全であるとコンセンサスがすでに形成できるほどの立証には成功している(資料は見せられないけど(笑)
・いたずらに不安を抱えている債権者の反応は過剰であると言わざるをえない
つまり、債権者の学問不足が全ての原因であると言ってるわけだ。
福島みたいな風評被害を防止するためにも、原子力業界はその予算を一部割いて、原子力教育を義務教育の必修科目にしたらどうなんだろうか?
「たかが一裁判所がこんな判決を出せないように法律を変えてもらう」と言うなら、義務教育に江戸仕草みたいな感じで原子力入れるのは簡単だろ?
小中と原子力について、彼らと同じ判断ができる程度までしっかり学習する。
理科の実験でウランを使って臨界反応なんかも経験してみても良いかもしれない。
ところで、場合によっては無知によって安全であるという間違ったコンセンサスが形成されることもあるって知ってるだろうか?
確か2011年の3月11日夜半だったと思うけど、炉心温度の速報をテレビ放映しているのを観察していたら、2800度になっているとテレビで報道していた。
それでもメルトダウンしてないと言いはる人々がたくさんいる一方で、2800度になっても融点を超えない金属で炉心が作られていると説明している奴は一人も居なかった。
日付が変わって3月12日からは炉心温度の報道が一切出て来なくなったのをおぼえている。
で。
正しい知識があれば原子力の安全性や、高浜原発の安全性はみんなに伝わるんだよね?
知ってさえいれば、車で30分の距離に原発があっても怖くないと。
だったら教えればいいじゃん、原子力。
対案もなしに反対反対と言っても、通らないってのが今の日本の国論ですよ、極めて民主的な。
沸いてくるクソコメ、踊るクソリプ。年単位でつきまとうネットストーカー。
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義務教育で学び損なったらどこまで悲惨な人間に育つか?
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戦後教育の失敗は教師の非エリート化にあると私は思ってるんですけどね。
確か最近でも東大生が似たようなこと言って話題になってましたけど、教師の権威とか資格については抜本から変えたほうがいいと思いますね。
軍荼利さんに記事のタイトルで日本死ね入れられると色々耳が痛すぎるからやめてほしいですお
基本なるようにしかならない身分なんでためになる記事でも気分が悲しくなるだけなんです
松岡修造みたいに日本生き返れぐらいのノリでなんとかお願いできませんか
このニュースには唖然としました。
日本の「エリート」層が総じて劣化しているというのはそのとおりだと思うのですが、それにしても関電はさすがに異常です。
「仮定の質問には答えない」という広報対応の基本のキすら知らないようだし(しかも「賠償請求してやる!」という一文の得にもならない恫喝)、得意気に報道陣を呼び込んだ高浜原発再稼動では起動スイッチを押した途端に警報が鳴り響くという信じ難い失態。原発再稼動以外に何の経営策も思いつけない無能ぶり(例えば少なくとも東電の現経営陣は、表向きの物言いはともかくとして、柏崎刈谷の再稼動が無い前提で会社の存続を考えていると思います)
関電に原発を動かさせるのはあまりに危険すぎると思います(原発をどうしても動かさなくてはならないというのなら、今の東電にやらせるのが一番マシではないでしょうか)
思いつきにしか過ぎないのですが、「関西(大阪)財界のトップ」というどうにも中途半端な(しかし当人たちにとってはいい湯加減そうな)立ち位置が、彼らの頭を悪くしているのでは?
@迦陵頻伽 さん
教師がただの公務員になったのはでかいかもしれませんねぇ。
頭を叩かれる程度だったら、教師も生徒も受け入れてた時代とはわけが変わってきてますから、今後はますますひどくなると思いますよ。
嫌な話です。
@迦陵頻伽 さん
多分、誰よりも「日本死ね」と呪詛を込めているのって、実はエスタブリッシュメントじゃないのかと思うんですよ。
15年位前の日本ほど、サラリーマンも上流階級も同じように生活するフラットな国はありませんでした。
そんな日本に死んで欲しいエスタブリッシュの呪いは、耳が腐りそうでも現実として伝えなきゃいけないと思うんです。
日本に日がまた昇るには、今私達が直面している現実を知る事から始まると思うんです。
@愛読者 さん
確かに、今は良くも悪くも総合力は東電が群を抜いているでしょうね。
賠償金の踏み倒し方のノウハウという、本気で事故が起きた後のノウハウまで持ってるのはあそこしかないでしょうし。
ただ、重要な事実として、電力関係に就職している多くの人にとって、自分の能力を活かすという以上に安定と待遇を目論んで入ったという背景があると思うんです。
果たしてそういう人がクリティカルなミッションを任されて大丈夫なのかと。
豪華客船の三菱、粉飾決算の東芝、落ちぶれ公家のシャープがその末路を示してると思うんです。
もし原発で同じことになったらどうなるかは、福島が雄弁に物語ってますよ。
廃炉ビジネスだけでも豊かに100年は暮らせるはず。両方を払う金はないって保育園騒動で見えちゃってますし、諦めてもらうしかないんじゃないかと。
私は管理人さんほど博識では無いので電力事業の話はよく分かりませんが
1997年の山一証券破綻から約20年でここまで劣化するのは想定の範囲外過ぎました
少なくとも2030年頃までは持つと思ったのが甘過ぎましたね
軍荼利さんが仰せの通り、この人たちは法律に関するセンスというか常識が欠落しています。
関電側が損害賠償請求することが出来るのは、原告団(申立人)に不法行為や過失があることで関電が損害を被った場合のみ。原告は憲法上保障されている人権を根拠に差し止め仮処分を申し立てたに過ぎず、これは不法でも過失でも何でもないわけですね。もし関電がどうしても損害賠償請求したいならこのような仮処分決定を下した裁判所、すなわち国を相手取らなければならない。
今の日本の”エリート”たちは、こんな基本的なことも分からなくなってきているんですねぇ。情けないやら恐ろしいやら。。